最初の出だしはこうよ。
ポプラ並木に寒すずめが四羽、
正しく話してると、
うつくしい獣たちが引き裂くの。
クレープが好きだと言ったわ。
魚座の男が好きだとも言ったわ。
鉄分の多い多汁質 ....
くさむらのうらぶれた浅瀬
打ち上げられたほおづきの中の
丸い実が
あかあかと
燃えながら
わたしを見ていた
緑だった容れ物の
もはや若さはぬけおち
朽ちた葉脈だけになって
身のうちを ....
あべこべにくっついてる
本のカバー、そのままにして読んでた、ズボラなぼく。
ぼくの手には{ルビ蹼=みずかき}があった。
でも、読んだら、ちゃんと、なおしとくよ。
だから、テレフォン・セックスは ....
僕は何であるかを考える
いつもこの街のどこかを
ぼんやりと歩きながら そして
自分の姿を忘れながら


夏は自転車に乗った
光を 駆け抜けた あの時
橋をそして 渡った
魚を目にした ....
ちっともさびしくないって
きみは言うけれど
きみの表情が、きみを裏切っている。
壁にそむいた窓があるように
きみの気持ちにそむいた
きみの言葉がある。
きみの目には、いつも
きみの鼻の先 ....
ずっとむかしの
波しぶきの化石を並べて
もう聞こえない声の数々は
糸を曳くように飛び交う

白く露出した骨は
もう痛みを感じないから
少しずつ折り取っていく
日記みたいな作業

遠 ....
「記憶自身が自殺するような朝にね、百年後には誰も私たちのことを知るひとなんてひとりもいないと思ったら、あたしは今日いちにちがちょっとした冒険みたいに思える。ほら」 と言って真由は床の青いカーペットに指 .... しごとの失たいを
星の運行とむすぶのは慣れている
傷を季節と分かちあう
古い知恵

深い疲れのおり
壁にかかった絵をみる
樹氷のある
白い湖の畔

南うまれのわたしが
みないかも ....
 小説を書くうえで、心がけていることの一つに、食事の描写を大切にするということがある。今までで魅力を感じた、小説が原作のドラマ「鬼平犯科帳」とか、漫画が原作のドラマ「深夜食堂」とか食事シーンに魅力を発 ....  行儀よくお座りして待っている

 太郎は今日も元気そうでよかった

 ご婦人に連れられて散歩をしている

 柴犬の太郎である

 かってに名前を付けてごめんなさい

 ご婦人 ....
冬の窓辺に立つ

枯木立の間から
キラキラ笑いながら
転がり出てくる子供達

寒そうな雲間を
名前も知らない鳥が
矢印になって渡っていく

冬の窓辺に立つ

だぶだぶの
 ....

 部屋の中にいると、光の量の変化が殆ど無い。LEDの光と、カーテン越しのぼんやりした光。それから眼を心地よく刺激するディスプレイの光。たまに外に出ると、光そのものを呼吸しているような広々とした気 ....
 一度とりとめもなく書き込んでみようと思った。散文詩と言えるものなのか独白詩と言えるものなのか、掴み所のない読み物として、もちろんあとで推敲することもなく、かといって顕かな誤字が有れば手直しもする ....  先日、手持ちのノートのOSをウインドウズ11にアップデートした。
 アップデート可能かどうか確かめるアプリを試したが、メモリーに問題があるから出来ないとの結果だったが、見切り発車でアップデートを試 ....
 先生にはじめてお目にかかりましたのは、もう十年ほども前のことになりましょうか。ユリイカの新人に選んでいただいた年のことでした。場所は、新宿の駅ビルにある PETIT MONDE という喫茶店の中でし .... 瀬音に秒針の音紛れ込む冬日

金魚がいると思ったら、赤いプラスチック容器

PayPayと鳴く鳥がいるらし

ジャンボ機から見れば小人のような私の暮らし
 「銀河騎士隆盛記 零」のPVが3000まで目前になっている。こんな反響があるとは思っていなかった。この作品は縄文文明に空想科学を持ち込むとどうなるだろうという好奇心から始まった。
 この作品を ....
こたつに眠るねこを
羨みながら 外に出る
今日もあなたのいる場所へ向かう

小雨が 雪に
ここは山だから
どんどん降ってきた
強い風に消えそうな灯しびを
手でふさぐ
あわてて落ち ....
寒い季節になると
いないはずのあなたを
つい探してしまう

枯木立の向こう
ベンチの連なり
落葉を踏む音

いないはずのあなたは
寒い季節に紛れて
すぐにわたしを探し当ててしま ....
どこで夜ははじまるのだろう?
(リルケ『愛に生きる女』生野幸吉訳)

夜は孤独だ
(ブロッホ『夢遊の人々』第三部・七七、菊盛英夫訳)

めいめい自分の夜を堪えねばならぬのである。
(ブラ ....
 市販の紙巻き煙草を吸うのを止めて、煙管を使って刻み煙草を吸うようになった。30グラムの刻み煙草で、約一週間もつので、このペースを保てれば、煙草の費用を約半分に抑えられる。
 車で出かけるときの ....
長月の幼い思い出は、遠い昔の祭囃子が運んでくる。
あれはまだ僕が幼かった頃の思い出。
胸に秘めた酸っぱいようなむず痒いような、本当の出来事は誰にも知られたくない。
そう、僕はまだ小学生で、その小 ....
 学校始まるのがイヤで

 宿題もなかなか終わらなくて

 現実逃避して

 弟と二人で

 新春マリオカート大会をしておりました

 そして今

 はげしく後悔しています
 ....
冬の温かい陽だまりの中で

背中を丸めて眠っている

猫になりたい
大晦日の夜から元旦にかけて
年神さまが誰も知らない山から降りてきて
健やかな子どもの足裏に
ひと粒の種を植えてゆく
今年はせいちゃんの番かもしれんねえ
そう言って祖母は細い目をいっそう細くし ....
枯れ葉が、自分のいた場所を見上げていた。
木馬は、ぼくか、ぼくは、頭でないところで考えた。
切なくって、さびしくって、
わたしたちは、傷つくことでしか
深くなれないのかもしれない。
あれは、 ....
きみの手は、
しっとりとした雪が、
もうすでに降り積もっている、
ひんやりとした夜の雪原である、
夢は別の世界で
自由なのに束縛されて
真夜中の街に出た

街はもうひとつの世界で
お金がなくても
歩いているだけ でも
楽しかったはずなのに
休まる場所が見つからない

暗い歩道に ....
カバ、ひたひたと、たそがれて、
電車、痴漢を乗せて走る。
ヴィオラの稽古の帰り、
落ち葉が、自分の落ちる音に、目を覚ました。
見逃せないオチンチンをしてる、と耳元でささやく
その人は、ポ ....
世界はゆめ
みてる
木々の上で
鳥が鳴いている
その光景を見ている
鐘の音が
どこかで聞こえる
耳を澄ます。

日々、


暗闇のなか、一日がはじまる どこか
に行こうと、 ....
山人さんのおすすめリスト(5910)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
タコにも酔うのよ。- 田中宏輔自由詩15*25-2-24
ともし火- そらの珊 ...自由詩15*25-2-16
泣いたっていいだろ。_- 田中宏輔自由詩13*25-2-16
2月の道- 番田 自由詩825-2-10
かきくけ、かきくけ。- 田中宏輔自由詩11*25-2-9
骨音- あまね自由詩1425-2-6
海の底にて- 由比良 ...散文(批評 ...4*25-2-5
水星逆行- 形代 律自由詩1125-2-2
「クレクレ星人の独り言_31」- ジム・プ ...散文(批評 ...2*25-2-1
横断歩道- 佐白光自由詩3*25-2-1
冬の窓辺- 夏井椋也自由詩11*25-1-31
孤独感についてのメモ- 由比良 ...散文(批評 ...125-1-30
わたしに語りかける夢の話し- 洗貝新自由詩12*25-1-30
「クレクレ星人の独り言_27」- ジム・プ ...散文(批評 ...1*25-1-28
de_verbo_ad_verbum_/_nihil_int ...- 田中宏輔自由詩11*25-1-22
小人の暮らし- 紅茶猫俳句4*25-1-17
「クレクレ星人の独り言_16」- ジム・プ ...散文(批評 ...1*25-1-13
1月9日- 唐草フウ自由詩14*25-1-13
不在- 夏井椋也自由詩14*25-1-10
IN_THE_DEAD_OF_NIGHT。──闇の詩学/余白 ...- 田中宏輔自由詩10*25-1-8
「クレクレ星人の独り言_10」- ジム・プ ...散文(批評 ...1*25-1-8
祭りのあと- 栗栖真理 ...散文(批評 ...125-1-7
マリオカート- おやすみ自由詩325-1-6
- HAL自由詩4*25-1-4
年神さまのこと/花の営み- ちぇりこ ...自由詩12*25-1-3
むちゃくちゃ抒情的でごじゃりますがな。- 田中宏輔自由詩17*25-1-1
雪手- 本田憲嵩自由詩1724-12-30
見つめなおし- 足立らど ...自由詩1324-12-30
頭を叩くと、泣き出した。- 田中宏輔自由詩12*24-12-29
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