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葉leaf

工場のことを 正しくは季節のない畑と言います 社会のことを 正しくは愛のない家族と言います 法律のことを 正しくは形のない縄と言います 経済のことを 正しくは摂理のない海流と言います 詩のことを 正しくは着陸のない飛行機と言います 批評のことを 正しくは別れのない出会いと言います

人生を映像に分解して 映像を更にコマに分解する すると人生にはコマとコマとの隙間が無数にあり その隙間で僕は 眠っていたのか起きていたのか定かではない 確かなのは 更に人生はモンタージュされ 僕の人生のコマは予想もつかない別のコマと接続されて 人生のプロットは裏切りに満ちている

僕はお金持ちなので 欲しいものをすぐに手に入れることができる ですが僕の手はいつも貧乏です 触れたいものに決して触れられません 僕の口も貧乏です 食べたいものを決して食べられません 僕の足も貧乏です 行きたいところに決していけません 体中貧乏なのは 体が生活の森を抜けだしたいから

朝、窓から愛が差し込んできた というのは嘘で ただの日の光だった 昼、僕の目の前を愛が舞っていた というのは嘘で ただの蝶々だった 夜、僕は愛の中に身を浸した というのは嘘で ただの風呂だった 昨日、あなたに手紙を書いた というのは本当で 事務的な言葉に全ての愛を注ぎ込んだのだ


自由詩 twitter Copyright 葉leaf 2014-03-14 05:54:02
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