すべてのおすすめ
 
 
やねのうえを
あめがあるいている

なかにはいりたくて
しかたがないのだ

しめわすれたまどから
なかをのぞいて

さんのあたりを
なみだでぬらして
 
 
 
 
スーパーで
買い物してると
茄子に
モザイクがかかってる

商品名も
お○す
と伏字になっていて
かえって恥ずかしい気がした

キャベツを買おうとすれば
その中心部に ....
 
 
1センチメンタルの感傷を
長さの単位に
置きかえていく

長さは日々伸びていき
縮むことはない
ただ、忘れてゆくのだ

見あげる夜空に輝く星まで
何センチメートル
ある ....
 
下校中
ぼくは君の背中ばかり
見ていた気がする

とても小さな水が
生まれる場所をめざして
いつもの帰り道は澄みわたりながら
永遠みたいに流れていた

君の背中はとても自由に見 ....
 
おなじ水が
おなじ水のほうへ
ながれてゆくように
僕らは
さかなになりました

僕らはいつしか
濡れたからだで
水辺に立ち尽くしていました

はじめて会った
気がしませんで ....
 
釣りは飽きてしまったようだ
さかながいないからしかたがない
父さんだけが夢中になって
往生際がわるかった

ふりむけば
木のベンチで息子がねむってる
一億年前から
そうしていたよ ....
 
恋文を書いたつもりでした
まったく何年ぶりなのでしょう
こんな気持ちは
なんども破り捨てようと思いましたが
結局そうすることもできずに
他の誰にもわからないように書きました
あなた以 ....
 
ひとり遊びしてると
きゅうに孤独を感じることがある
ひとり遊び
という言葉を知らなくても
たしかに僕は孤独だった

夜遅くに
父さんが帰ってくる
忙しくて食べられなかった
と言 ....
 
指先から入る
表面張力の
弾力にはじかれて
はじかれるうちに音もなく
入ってゆく

指の骨の
白い洞窟のすきまから
声が降る
あの声もその声も
白く堆積する

カルシウム ....
 
条件は無限にある
とすれば限られた
ひとつだけのような気がして

説明はできない
瞬きと瞬きの間に
なつかしい確信があって
ただそれだけのような気がして

つぼみのまま茎を折る ....
 
雑音が聞こえる
鞄の中から
聞こえる声を聞きながら
母は呆けた

雑音が聞こえなければ
昔のような
声で母は話した

鞄の中から
雑音が聞こえると
途端に母は
声を濁らせ ....
 
子供の頃
よく胎児の夢を見た
まだ知らないはずの家族が
言葉ではない言葉で
話す声を聞いていた
その姿も見えていた気がする

胎児の僕は
母の子宮の中で
永遠に産まれないまま
 ....
 
これでいいのだ
なんていうと
いいことだけではなかったことも
思い出しそうだから

バカボンのパパよ
あなたは
いつも無表情なのに
端的な
その言葉の奥に揺れてる
瞳だけがあ ....
 
新聞脳の父と
テレビ脳の母と
YOUTUBE脳の子供が
小さな家に住んでる

すべて借り物
いらなくなれば捨てられてしまう
情報のはかなさ
メディアのくるしさ
家族の双方向性
 ....
 
そのむこうには
休日がある
わたしたちのための

いったい何を休めばいいのだ
と男が言い
いったい何から開放されるの
と女が言う

お墓の土から生まれた蝉の幼虫が
羽化するの ....
 
汗をかいたので
洗濯して
ベランダに干す

ここは海が近いから
命の
匂いがする

書店で本を開いても
どれも白紙なので
選択は
できなかった

もう
言葉などいらな ....
幸せになるために
不幸が少し
足りませんでした

不幸になるために
少しの幸せも
いりませんでした

それなのに
幸せになりたいとは
誰ひとり
言いませんでした

幸せになる ....
nonyaさんの小川 葉さんおすすめリスト(17)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- 小川 葉自由詩1210-10-31
わいせつ- 小川 葉自由詩5*10-9-27
Sentimental_centimeter- 小川 葉自由詩2*10-6-6
初恋- 小川 葉自由詩408-11-29
おなじ水のほうへ- 小川 葉自由詩1208-11-23
一億年前の休日- 小川 葉自由詩2008-11-2
解凍パニック- 小川 葉自由詩4*08-10-25
ひとり遊び- 小川 葉自由詩12*08-10-24
指先- 小川 葉自由詩408-10-22
恋のようなもの- 小川 葉自由詩508-10-12
- 小川 葉自由詩17+*08-9-29
胎児の夢- 小川 葉自由詩308-9-10
これでいいのだ- 小川 葉自由詩308-8-3
Beyond- 小川 葉自由詩4*08-8-1
ビヨンド- 小川 葉自由詩5*08-8-1
言葉などいらない- 小川 葉自由詩908-7-26
いらないもの- 小川 葉自由詩4*08-7-23

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