ミナト 螢

僕の地平線に   
植木鉢を置きました
君の顔が日焼けをしているから
僕等はずっと一緒にいたんだ
歓びも哀しみも震わせてしまう
君の心を落とした時に
チューリップの花から
雨が降りやがて海になる
それは君の瞼を襲う涙
甘い香りが正夢みたいに
配線を変えながら消えていく
頼りない地平線は真っ直ぐに
海へ沈むのが怖かったけれど
僕の肩に残る重さを
恋と呼ぶほど冷たい水の中
割れた植木鉢で指を切って
君の顔に口紅を差してやる


自由詩Copyright ミナト 螢 2020-03-20 09:09:25
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