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血の通った思考が剥がれた
声を失い体は権力の蔦に絡まれ
魂は音もなく闇に溶けた
仮想空間で無意識に流し込まれた
コントロールされた思考が
着色された鮮やかさで巡り
奴らの思い通りに ....
世界の人口分のひとり
日本の人口分のひとり
このひとり分で
何が変えられるのだろう
ひとり分の重み
実感したい重み
ユポ紙は受け止めてくれるだろうか
届けてくれるだろうか
....
ずっと考えてしまうなんて
まるで好きな人みたいじゃないか
思いの重さは一緒
やめよう
好きじゃない人のことを
あれこれ考えるのは
そう思っても
気づけばまた考えている
考えるな
....
トゲトゲが無くなるまで
話しかけよう
生きているから
いつか通じると信じて
サボテン
そばにいると癒される
トゲトゲだらけなのに
少しも嫌じゃない
サボテン
少しくらいサボろ ....
無視かよ
どうして仕事を無視できる
無視かよ
これは何かのハラスメント
無視かよ
人の気持ちを不愉快にさせる
無視かよ
仕事しろよリモートで引きこもっていないで
無視かよ
できれば胸 ....
直視できない太陽
あなたのことを思い出してる
もうこの街にも
慣れたけれど
ふいに会いたくて
気づけば手をかざし
空を見上げる
暖かくて
涙が出る
夜が来るたび
思いを指に ....
酔っ払いの群れに
ぶつかりながら
君に話しかけても
後ろの大声の会話に
かき消されて
駅までの間
少しも話せなかった
もうすぐ終電と
急ぎ足の君と
はぐれないように
ついていく ....
小さな虫籠に閉じ込めていた
私という虫
狭い世界で
所詮蛾だからと
あきらめていた
それでも自然と暴れてしまう
翅を広げられたなら
私は本当に虫だろうか
その疑いが虫籠を開ける
....
難しくなると
投げ出したくなる仕事
継続が危うくなる
AIを使えと命じられる
AIに振り回される
使うつもりが使われて
AIより下っ端の労働者
AIを乗りこなす
騎手たちがゆんゆんと走 ....
おはよう
眠り姫
生まれたままの姿で
僕の気を惹いて
もう少し
話をしよう
ぼくの心が
あなたに開くように
起きて
起きて
起きて
朝食は何を食べるの?
好き嫌いは ....
二人でいたかったから
仕事をサボった
天罰をくらって
二人は会えなくなった
労働と引き換えに
年に一度の願いを叶える
カササギたちがつくる
横断歩道を渡って
天の川は大渋滞 ....
りゅう座にある
きらめく銀河のかなたの
猫の目をちょうだい
なんていうお題が出て
種子島に走る
トライアスロンの要領で
競い合う
恋はサバイバル
打ち上げられても
届かない
....
詩の門はいつも開かれている
ただ入ってゆけばよい
そしてただ詩を書けばよい
たとえ命を失っても
詩は墓標のように残るだろう
誰かが書いた詩を読むこともできる
知らない世界観を旅して
....
生きるのはなぜと尋ねられたなら
義務と答える
仕方がなく
そして
ずっと迷子で
朝が来ても消えない影
空虚で胸を満たしながら
闇を歩く
どうにもならなくて
足掻けなくて
苦 ....
唇が触れるたび
焼けるように疼く
吸って
内出血させて
あなたのかたちの
闇で見えないところに
恍惚を誘う息遣い
次第に獣になっていく
この瞬間だけの恋みたいな
不確かさでも ....
君が笑った
太陽のように笑った
だから
仕事がどうだとか
難しい話はやめよう
君を笑わせよう
燦々とした君と
過ごす時間
短くても
なくすことはできない時間
いつも大丈 ....
今日の投稿で1年経ちます
明日から2年目の1日目
三日坊主にならず
365日続けられた
毎日詩を書くということ
また次の1年
続くように
楽しんで書いていきます
読んでくだ ....
豊かな世界は
どんなものだろう
足りないものばかり
数えている
衣食住
満たされ目盛は
どんどん上がって
一向に辿り着けない
今の足元
掌にあるもの
心細くて
もっと何か ....
真夜中のビル街
隙間を縫うバイクが通り過ぎた
その後は静寂
高層ビルの上層階は
曇り空に覆われ
屋上の赤いランプが
鈍くぼやけて点滅している
誰かはいるのに
誰もいない雰囲気
ガ ....
8月6日や8月9日と一緒だという
他国から見たらそういう存在だったんだろうか
今他国ごとのように見ているこの光景は
自分のことがわからないように
自国のことはわからない
わかっているのは ....
吸って
もっと吸って
やわらかくして
揉んでやわらかくして
来て
こっちに来て
クーリッシュみたいに溶けて
飲み込むだけ
みんな真っ白になって
クーリッシュみたいに溶けて
飲み ....
夜中目が覚めた
夢の道中から外れて
雰囲気だけを
鼓動と共に纏って
何かと戦っていたようだ
どんな夢だったか
みるみる失われていく
記憶を拾おうとしても
すり抜けて消えてゆく
何 ....
初めての気持ちを
久しぶりに思い出して
少し心逸らして
今更痛さに震える
まだ
消えない
まま
見れない
初めての別れを
久しぶりに思い出して
もう戻れない夜に
今更君の ....
左右の花瓶に生けた
百合の花
花びらの隙間に
ひと雫の涙
もう二度と会えないんだ
花の香りに慰められるのは
僕の方
空っぽの手のひら
重ねる君の手はない
閉じ込めた記憶
....
死の弾が降り注ぐ
またはじまる
消えてなくなればいいのに
また繰り返す
遠い国の出来事と
やりすごす
目の前の米で
思考は消される
止むことは止む
きっと止む
空に青が戻っ ....
心当たりがないことを
指摘されて戸惑う
それは本当だろうかと
疑ってみるけれど
自分が思う自分と
他人から見た自分は
イコールにはならないようだ
意識のないところでも
自分を発信し ....
わっと沸いた群衆の
笑い声が刺さる
関係ないのに
関係ないからか
苛立ちを覚える
さみしい
だけだろうか
仲間に入りたいかといえば
嫌だ
暗澹たる気持ちが
重症化させる
誰かの無 ....
ドアが全部閉まって
開け方がわからなくなっていた
自分という沼から抜け出せずに
溶けかけた自分を
オロオロしながら見つめていた
溶けきる前に
ドアの開け方を思い出せたのは
Xに流れていた ....
よく会う散歩の犬が
寄ってくるなり吠えた
いつもは尻尾振って
甘えたそうに来るのに
何か憑いているのだろうか
疲れていることは確かだけれど
よく会う野良の猫が
寄ってくるなりシャーと ....
紫陽花の花びら
雨に打たれて踊る
彩は梅雨色
カタツムリが
紫陽花の葉を這う
通り道に
印をつけながら
指揮をしている
その景色を見ても
色を感じられないのは
気分
気分が景色を ....
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