別格で、ほとんど崇拝に近いほど好きな岡崎京子だが、完全読破はしていない。『うたかたの日々』と『愛の生活』で躓いている。もう「年単位」の躓きだ。どちらもすでにラックで鎮座しているのだけれど。

そ ....
君には訓練が必要だ
高らかな産声で自らの生を宣誓し
誰にも教わることなく
呼吸し始めたようには簡単にいかない
今、君の身体は音楽に満ち
穴という穴から溢れ出そうとしている
それらを十本 ....
スイッチを「パチン」と入れて、

と思ったら
スイッチがない。

あるはずのところに
スイッチがない。

昨日、
夜寝るときにはあったのに。

今朝、
顔を洗ったときにはあった ....
気がつけばいつも
君はそこに立っている
君は待つ
遠くに地鳴りを聞きながら
まだ秋には早い日
目の前をつうっと
赤とんぼが通り過ぎていく
同じ高さにある地平線を目指し
旅立っていっ ....
願わくば彼女が

オレのことを「愛してる」なんて言わなくてもいいから

オレ以外の男を罵ってくれれば

オレよりカッコいいヤツのことをボロクソ言ってくれれば

それでいい

それい ....
帰り道に迷って
泣いてる子羊
あの空の羊雲は
違うよ
君の帰るところじゃない

涙を拭いてよく見てごらん
発見はいつも
ほんの足元からはじまるんだ
背伸びをしてると
ほんと ....
心のどこかで

青い空をうらんでいた
涼やかな風をにくんでいた

小鳥のさえずりがうとましく
夏の陽射しはまぶしすぎて
顔を上げることもできなかった

心のどこかで

ささくれは ....
天上天下唯我独尊!
麗乱堕天使唯今光臨!

***

ギンガムチェックのパンツを七分までまくしあげ
薄いTシャツを着てネクタイとプカシェルを装着
衝動買いした細身のジャケットを着込んで出 ....
君のだみ声は大海原のうねり
君のいらっしゃいは忘却の号令
ねじり鉢巻
生の残酷さと尊さを知りながらも
君の口は頑なに語ることを拒み続ける
いま目の前には
かつて自由に泳ぎまわっていたも ....
僕はきっと虫なのだと思うありふれた夜。

その理由はいくつかあるのだけど、つまりそれは虫であるはずもない僕の外見からは想像もつかない。たとえば横断歩道をわたろうとするとき、わき腹のあたりがむずむず ....
 真っ昼間の北新地を歩くのが好きだ。

 北新地というのは、大阪キタの高級クラブやスナックがひしめきあう歓楽街だ。バブルのころは、それこそ“座っただけでウン万円”という店がごろごろしていたらしいが ....
約束の時間から3時間も過ぎても サユリは現れない
ぼんやりと待っていても仕方がないので
とりあえず先に出発することにした

目的地は とある湖で
そのほとりに 以前来たときにはなかった小屋が ....
わたしのよろこびは
魚篇に花とかきます
ひらいて 焼いて
食べちゃってね
あぶらが のっているうちに
安心、させてくれてありがとう
やさしさのなにものでもない
夜の、くうき
ずっと眠れないのは
居場所がここだということなのかも
すきまにやさしくとけてく夜
このままあけないでいいよ
 ....
実家から、何の脈絡もなくメロンが届く。どうもよくわからない。ま、自分の行動も脈絡がないので、おそらく血筋なんだろう。

最近のメロンは、取説付きだ。通販の組み立て家具みたい。メロンの歴史。匂いの秘 ....
白くふちどられた白の中で

僕は病身だった



看護婦の中の

とびきりのセクシーは

ボタン一つで僕のベッドにやって来る


赤い口紅

赤いマニキュア

 ....
むかし、むかし

はくあきの、あるひ

てぃらのさうるすが

だいれんあいと

だいしつれんをわすれてしまおうと

むかしとんぼをおいかけて

きをなんぼんもなぎたおしているう ....
小さな庭にスコップをさしこむ
土は深い森のにおいがした
森と眠りは深いほうが良い
深い穴に
深い眠り
食べものと 土と 土と
見上げたら曇り空
ぽつりと 雨が 土をぬらした

停車し ....
偶然に
通りがかったチャットでは
まさに
ログが消されるところ

削除
とあなたがキーを打つ

誰かが
削除とキーを打つ

あなたの
意志でキーを打つ

あなたの
意志で ....
3匹目の獏は道端で
へたりこんでるところを拾った
小さな獏は虚弱体質で
夢はもちろん秘密も嘘も受け付けず
今にも消え入りそうに震えている

私は必死で噂とか言い訳とか  ....
私小説というものがほぼ死に絶え、小説はエンタテイメントとして書かれ・読まれ・消費されるものになって久しい。それに対して、詩というものは、未だに“私詩”とでも呼ぶべきものが大半を占めているように思える。 .... そうやってであいました。

かぜのあとをたどってきたみたいに。


そうやってであいました。

はじめてほっとするように。


そうやってであいました。

ことばがうつくしくな ....
七月の窓辺

夏色の羽をはばたかせて
揚羽蝶がひとり
庭に迷い込んできました

羽を持って生まれてきた生き物は
そんなふうに飛ぶのが
当然なのだというように

ゆらりと抱いた風をふ ....
なきうさぎの夢を見る
ある朝

目覚めると
あたりは真っ白な
雪の草原で

私も真っ白な
雪の装いで

私は嬉しくて
ぐるんぐるんと
でんぐりがえり

雪をまとって
走る ....
十二番目で
いつも言葉を間違えてしまう君は
その次の交差点では
左折ばかりを繰り返している
東京
狭い夕暮れで
夢から覚めたばかりの抜け落ちた体を
ついでのような角度でドアの隙間に潜り込 ....
なんとか家に帰り着いて
荷物を投げ出して
冷蔵庫を開けると
それは鎮座ましましていた
深い色の瓶
に貼られたラベルの文字
オルガンビール
顎からぽたぽた汗が落ちた
膝が震えた
あ ....
ゆっくりと時は流れていきます
指の間をつたって わたしとあなたのあいだ

海の音が聞こえませんか あと、優しいうたも

夏の虫がよこぎります わたしとあなたのあいだ

意味もなくないてし ....
今日は雨雨の一日でした。いやもう昨日か。セブンまで買い物いっても膝から下がびしょびしょです。風邪ひくわ。

ほんと、漫画みたいに、自分の回りだけ傘で空気が保たれていて、あとは円形に雨が囲んでる。そ ....
どうしてもわからないことがある。

シクラメンの鉢植えを買う。理由は特に、ない。シクラメンだから。薄いピンクが、けなげだったから。違うな。何でもよかったのだ。自分以外の生物が、自分のテリトリーにあ ....
そんなに強くしないでと、
君はいう。

構わず痕を付ける。強く。
あいつの知らない場所に、おれの痕を付ける。

おれを愛した唇で、
あいつを愛撫して、
おれが愛 ....
チアーヌさんのおすすめリスト(1999)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
書評:_『リバーズ・エッジ』/岡崎京子- mana散文(批評 ...6*05-7-19
ピアニスト- たもつ自由詩905-7-19
失われたスイッチを求めて- 大覚アキ ...自由詩505-7-18
ゴールキーパー- たもつ自由詩1705-7-18
ぽえむ- 加藤泰清自由詩605-7-17
羊飼いの歌- 落合朱美自由詩40*05-7-17
ささくれ- 落合朱美自由詩9*05-7-17
BosZHeAd- 虹村 凌自由詩3*05-7-17
魚屋- たもつ自由詩905-7-17
僕はきっと虫なのだと思うありふれた夜。- ベンジャ ...自由詩23*05-7-16
北新地エレジー- 大覚アキ ...散文(批評 ...605-7-16
湖畔にて- 大覚アキ ...自由詩505-7-15
そろもん(Thank-you-for-coming_gift ...- みつべえ自由詩605-7-15
やさしいということ- 自由詩4*05-7-15
メロンの時間- umineko自由詩6*05-7-15
時の神はセクシーなり- jei自由詩505-7-15
てぃらのさうるす- ブルース ...自由詩5*05-7-15
あなたがくれたもの- 服部聖一自由詩405-7-15
削除- umineko未詩・独白7*05-7-15
偏食_三- 落合朱美自由詩22*05-7-14
詩と“私”を切り離せ。- 大覚アキ ...散文(批評 ...61*05-7-13
かぜがかぜであるくらい- ブルース ...自由詩4*05-7-13
揚羽蝶- ベンジャ ...自由詩10*05-7-13
なきうさぎ- umineko自由詩5*05-7-12
トーキョータワー- 霜天自由詩4305-7-12
オルガンビール- アンテ自由詩3*05-7-12
すず、しい- 自由詩4*05-7-11
傘とわたし- umineko未詩・独白5*05-7-10
逆光- umineko自由詩3*05-7-10
「_残酷に。_」- PULL.自由詩6*05-7-10

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