一.永劫回帰
今日の星空はとってもきれい
おまえのところも晴れていたら見上げてみろよ
カシオペアやプレアデスが頭上でふるふる震えている
白鳥座の十字架は西の空に沈んで行こうとしている
も ....
かわいらしく盛り付けられた
ハンバーグのお肉の正体を
知らないほど子供ではなかったし
ベイビー
花は美しいから散るんだよ
という漫画の台詞を
くりかえし読んでいた
ヤマト ....
声援がやかましい
メガホンがウザイ
俺は優雅に情緒溢れる縁側なんかで夏の風に揺れながら
絶妙なタッチと調律で音を奏でて
たいんだけど
花火って暑いのにさらに燃やしてるじゃん何 ....
あなたにとって
私はいい女かなあ
君にとって
私はいい母親かなあ
彼らにとって
私はいい娘かなあ
どこをとっても
ポンコツな気がする
いつか
最後の日に
つくづくポ ....
走りだした豚カツを追いかけてるうちに
衣が逃げ出す
トマトジュースの飲み過ぎで
生命の機関誌 発売禁止
おれの部屋でトウモロコシ畑が広がる
レモンを見ると塞ぎ込む ....
何もない手に
白が降りて
名前を呼んだ
もくれんよ
もくれんよ
微笑む間もなく
雨は来て
空を伝い
午後を撒いた
灰の鱗
一人歩きの傘
午後の陽の行 ....
希望
キッズクラブのようなキスを
ドリフプレイのようなスカトロジーを
若く美しいイタコにキッキングして
彼女は裏声気味 鈍く吐き気を披露し
年寄りのそれはきっと高齢のリーダー格らのイタコ ....
風船を慎重にふくらませて
口を縛って
ペンで顔を描いてできあがり
棒にしばり付けて
持ち歩く
やあやあこんにちは
出逢った人たちが
ぼくの風船に頭を下げる
ぼくも
彼らが持ってい ....
浮気をしてみませんか?
こっちが正解かもしれないですよ
今の恋人は間違いかもしれませんよ
だってこの童顔や
憎めないような甘え方も
あなた好みじゃありませんか
え?
今の恋人と似てる?
....
話したいことがあるんだ
君は恥ずかしげにわたしにそうささやいた
トイレスリッパを突っかけて
ゆっくりと橋をわたる
はばひろい川の橋は坂が急で
調子の悪いわたしの体を
いたわろうともせず
....
満月の夜に 半ば無意識に泣いていると
思いのほか疲れる。 昨日の晩も、また。
うす暗い部屋になど居たくもなかったけれど
なにせ この部屋の電球はもう切れてしまったので
卑しくも眩し ....
コーヒー牛乳のように
ぐるぐるぐるぐる廻って
沈み込む
君の中
ずいぶんとひどい事になったね
ウロコも剥れて綺麗だった姿が
まったく分からなくなる程
それほど必死で泳いだこの鯉に
私は目からウロコが出て仕方が無いのに
このウロコはどう ....
何年ぶりかに訪れた町は
道路が広げられ
いくつもの大きな店が並び
駅ビルもすっかりきれいなホテルになって
僕の中の地図はすっかり
すっかり塗りつぶさなきゃ
いけないのだろうか
塗りつぶし ....
我々は、違う。
我々は、違う。
我々は総てに於いて違うのだ。
我々は、違う。
細胞の一個まで、
螺旋の鎖の一本まで、
我々は、違う。違う。違う。
我々は、違う。
我々は、そ ....
今日も仕事(早朝コンビニバイト、毎日ではないだす)前にいっちょオン書き即興詩、と思ったのだけど、今夜はなんにも思いつかないのでオン書き散文にしてみる。
バナナと豆乳とキャラメルの大量摂取&丹田式 ....
着信音を歌うよ
ここにいることを忘れないように
ぼくらには耳から入って 沁みこむものが多い
指折り数える
どうしても欲しいものに 妙な気をはりめぐらせ
何だか耳鳴ることばかりで
た ....
「羽の無い天使」
高架下に羽の無い天使が立っていた。
そこで住んでいる風だった。
羽の無い天使
と目が合うと
―わたしは人間です―
とわざわざ言った
のがチャンチ ....
良いものは
良いものだろう
良いからな
ズッタずたダズン
コーヒーの夜
カモン
ぺけぺけは
ぺけまる
ぺけ印
ズッタずたダズン
それが無料なら
どうなって ....
あのとき
砂利を枕に漂う水流と
俺が足下で鳴らす砂利の音で
陶然していた君の瞳の
行方は桜が風と奏でる
デッサンだった
そしてそんな君が
俺の肩にも
頭をのせてくれれば
・・ ....
ひとり、空を仰いで佇んでいると
菜の花畑が、ざわざわと這いずるように分かれて
モンシロチョウを追い散らしながら、跳び込んで来る
これでもか、っていうくらいの
満面の笑みを担いで
息を切ら ....
一人モノポリーをやり過ぎて
おれは部屋の中で気絶した
靴を前足から順番に履いて
おれは外に出た
お空は恐ろしく翳っていた
つまり夜
....
複数の愛人たちとのボウリングのやりとりを
やめようとおれは思ってる
言っておくが
おれはプロボーラーではない
はみ出し刑事でもない
紅茶の入れ方はうまいことと
切ない ....
使っていない電話器が時々鳴る
コードは何処にも差してない
その受話器が持っていた番号は
もう何処にもないんだよ
遠い昔つながっていた
あなたの電話番号も
もう何処にもないんだよ
あな ....
指を折って下さいと
私は尋ねる
憤懣やるかたなし
といった風情で
彼は
動かぬ指を折る
ことばほど
指は曲らず
ただ
夕暮れが訪れる
もくれんの花びらの
やがて
春 ....
計らずも露茎せよ
俺と俺のサル以外
しっかり計らずに露茎せよ
(湯切り口)
オンラインで堕胎せよ
俺と俺のサル以外
皆一列に堕胎せよ
(アットマークポモ道路茶 ....
遠い国で鳥があの娘を
拾って育てる
鳥はあの娘に名前をつける
あの娘は鳥に名前をつけることを考えている
鳥はあの娘に
おいしいお粥を作らせる
あの娘は庭のいちじくを
鳥にもいで来させ ....
ビルの谷間に
あなたの影が忍び込み始めると,
夜は街を装い
ヘッドライトの灯りが
チラホラ
チラホラ
ワインの赤を
耳元で語るのだ
雨模様の春先の
闇に溶け出した起重機が
密かに企 ....
ほ がでた
ぞろり 列をなし
あまりの眩しさに
皆 皮膚を震わせた
いくつかの球がころがり
海が無気力な日がやってくると
僅かなひとときを選び
ほ がさいた
玄関か ....
どこかの大人に
帰れと言われたけれど
動かなかった
桜の散る川辺で二人
寄り添って
夜も更けてきた
また大人の声がする
子供だけど
大人みたいに恋愛してる
声に耳も傾 ....
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