厳しい借金の取立てに耐え切れなくなった男は死ぬことにした。崖の上で靴をそろえる。ふと右手を見ると、同じように靴をそろえている男がいた。目が合った瞬間、ふたりは理解した。つらかったですね。それももう終 .... いえのかたずけがひとだんらくしたので
えんがわにすわっていると
ぽろぽろ
そらからなみだのあめがふってきて
にわじゅうをみずびたしにした
みんなおしゃべりにはあきたらしく
しぶきをあげ ....
オーストラリアでは
年老いた羊と
同じ目線で会話が楽しい

決めた

遅いパンダにする
人差し指で
撃つのは

違う?
ええ違わない

地球の端から端へ
バンジージャンプの ....
波間に夢を見る

ふと揺られていた

気がつくと電車などに乗ってしまっていて
しかも田舎の単線の三両編制で
左手には木々が広がり
進行方向右の窓のそばで
ぼんやりと外を見てると
すぐ ....
あのね もう 
いけないと おもったの

だって どろだらけで
おひざ も いたいの

こんな きたなくなったら
あそんでくれないと おもったの

でもね どうしたのって
 ....
いつも車で通った道を

自転車で走る

この坂は思った以上にキツイ

けれど下り坂は

気持ちいい開放感


大きな樫の木は

いつもより大きくて

一時停止

下か ....
    怪しいホテルでバイトをする
    奇妙な香水の残る部屋
    荒々しくねじれたシーツ

    鏡の裏には
    監視カメラの覗き込む
    見る方も
    見られる方 ....
夜の汀に
静かに打ち寄せる旋律が
月を濡らし
とびきり無垢なくらやみ
豊かな潮騒に包まれる
すべての静かなあなたたち
今はただ
波間に映りこんだ月のように
やさしく揺れて
なにも持た ....
(1)

高校生のとき、
まだJRが国鉄だった時代、
三十日間三十万円日本一周鉄道の旅を計画した。
青春18切符があれば、不可能事ではなかった、
東京を通過しないとどこにも行けない関東圏、 ....
 あなたの俯く姿をみるたびに

 心は境界線を失ってあふれだす

 あふれた黒い気持は夜を覆う翼になって体を飛び出そうとし
   
 白い気持ちは爪を剥いてあなたを捕らえようとする 
 ....
王様は爪を研ぐ
家来は昼寝
子供たちは目隠し
数え歌を歌う

王様の爪は三本爪
三つに分かれて何でも殺す
一つは矢に
一つは槍に
残り一つは秘密のナイフ

弱いもの貫き
 ....
[水道管は、壊れています。前の駅を発車しました。]
 

水圧で 蛇口が外れそうになってるじゃないか!
こりゃいかん、いかんぞっ


「垂直に、屋上より、103号室まで
特急 ミズカモ ....
信号を無視してあらゆる交差点を渡った 緩慢な自殺未遂もことごとく失敗に終わり
裁縫バサミで刺した腕の傷も今はもうほとんど目立たない


つながれた大型犬が吠える それにつられて隣の家の
つな ....
紅葉坂のプラネタリウムは
横浜の夕暮れと星屑
石畳を下れば
恋の数ほどの壁画群

駅前に着くと
冷たくて頭が痛くなる
メロンジュースを飲み干す俺の横に
君がいつも
君がいつも

 ....
大学でて、いちねんかん
訳わからんかった

へやは本と服で山積み
かたづけるには
災厄、むしろ最悪だった

りれきしょをかけないので、父は
求人チラシをときどき見せた

どちらも同 ....
自分を忘れるほど
君する夜
遠いのです
東京タワー
今夜も綺麗に咲いていますか?
僕は都会が怖いので
蟻をプツプツと潰しています
これ以上苦くならない為に
部屋が散らかっているので
 ....
嫌煙権とか
定期健診とか
「お酢が体にいい」だとか
「物を投げてはいけない」だとか
「あの子と遊んじゃいけない」だとか
「電話中も笑顔で」だとか
「酒癖が悪いのは大人として恥ずかしい」だと ....
雲一つない夜空だから 

ついでに人差し指で

月も消しました




あなたは耳を真っ赤にして

(それはぽかぽかあったかいから)

無理矢理あくびを引っぱり出し

 ....
あなたがするり
と躱す度に

僕の身体は
曲がっていきます

人を遠ざけそうです
喉が貼りつきそうです

薄い枯葉のようです
水を飲ませてください


あなたがひらり
と逃 ....
昨晩 幽霊の子が部屋に来て
コンピュータの前に座り
しばらく居座っているウイルスと
何やら会話をしていた
書きとめようとしたが
いつのまにか眠ってしまった


目が覚めると
 ....
どぎまぎした瞬間が塊になってから
あっちやこっちで郵便物
あーなんてすばらしい傷つきやすさが
インサイドのリラクゼーション
アウェイなら手を振りなよ

 (ここでかえる。
 まるで緞 ....
泥のついたじゃがいもを手に取り
母さんはわたしへと目を向け
折り返し台所の窓に映った自分へと
そして再びわたしへと目を戻す

心なしかじゃがいもの泥を洗い流すときの
母さんの手は力 ....
目を覚ませば夏だろうか

道路で目玉焼きを必死に焼く 夢を見た

ヒリヒリする

多分足の擦り傷だ まだ治ってない
俺がペタリと座り込んでいる道路には人も車も全く来ない
そこだけ静 ....
青い花だけの庭を作ったら
寂しいだろうか

なら、
かすみ草を添えておくことにしよう

蛇が住みつくほどに茂った庭に
猫の鳴き声

人間に
何の用だい?

それもこれも
目に ....
僕が叫んだら
みんな笑った
君も笑っていたし
僕も笑った

口を大きく開けて
風をたくさん食べた

悲しみから逃げる方法を知っているんだ
真っ直ぐ伸ばした左腕は神様への贈り物
どうぞお召し上がりください

月に引っ掛かった雲を
どうしたって僕は取り払えず
また酒の力を借りようと
伸ばした右腕は神様への貢物
お早めにお召 ....
僕は
アパートメントの窓から
君の住んでいた方に
見惚れている


  君が
  虹をつむぐ
  優しい指の
  君が
  終わりを告げる
  優しい眼の ....
全身が
あの世へ行きたがっていた

いつものことなので
ただ床に寝ころんでいた

さすがに涙も出るが
しょうがないなとおもった

昼から夕暮れそして夜へと
寝ころびつづけた

 ....
「 メカが きかいきかいしてる 」
って言うので
振り向いてみたら
君は
とても
くうちゅうを歩いていたね
( 算数では解けない質問です)
( もちろん、算数では解けない質問ですよ )
 ....
ビタミンが不足しているのは百科事典に住んでいる僕の妹
い、いえ、祖父だっただろうか、毎晩旅をするんです
一人残される僕の血糖値は急激に低下する
い、い、いいえ、血糖値が低下しているのは叔 ....
チアーヌさんのおすすめリスト(1993)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- 城之崎二 ...散文(批評 ...1304-6-18
かなしいきもち- アンテ自由詩404-6-18
退屈パシフィック- 喫煙変拍 ...自由詩2*04-6-17
マニ- ねなぎ自由詩604-6-17
やさしいひと_へ- 砂木自由詩14*04-6-17
良好- さち自由詩504-6-17
暗視スコープ- umineko自由詩704-6-16
コルトレーン_二編- ワタナベ自由詩14*04-6-16
停車場- 佐々宝砂自由詩1204-6-16
キメイラ- マッドビ ...自由詩404-6-16
ジャックナイフ- いとう未詩・独白6*04-6-16
水道環- 湾鶴自由詩8*04-6-16
あの頃- 石畑由紀 ...自由詩19*04-6-15
メモリーズ- 純太自由詩1104-6-15
カポエラ- 石川和広自由詩3*04-6-15
予定- 本木はじ ...自由詩604-6-15
「ニュースくらい見なさい」だとか- 鏡文字自由詩5*04-6-15
夢見る熱帯夜- 喫煙変拍 ...自由詩204-6-15
するり- 松本 涼自由詩10*04-6-14
ノート(幽霊_Ⅱ)- 木立 悟未詩・独白804-6-14
プールサイド- 示唆ウゲ ...自由詩204-6-14
じゃがいもの花- 容子自由詩1004-6-14
目玉焼きの夢- マツモト自由詩304-6-14
六月- 蒼木りん自由詩3*04-6-14
放課後- すぐる自由詩404-6-13
プレゼント- 喫煙変拍 ...自由詩104-6-13
まぼろしアパートメント- セキラボ ...自由詩12*04-6-13
火の気持ち- 石川和広自由詩5*04-6-12
お尻- 捨て彦自由詩504-6-12
架空少女事典- たもつ自由詩12*04-6-12

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