どこにでもあるマンホール
片隅を見ると表札のように名前が彫ってある
吉井さんや渡辺さん、それに森谷さんもいる
一度だけ石田さんの家に行った
中々居心地がよかった
電信柱から突き出る変な形 ....
占い師のバラードで混み始める市役所
1/60億 分母そんなにいらない
猫おっかけて風になったどうしよう
「人間」だなんて、もっと軽々しい名詞でいい
....
妖精の風に
便りをとばせば
トパーズの空から
アクアマリンの雨が降り
サファイアの雫が
エメラルドの草をぬらし
ルビーのつぼみが
ダイアモンドのように輝く
お返事はもうすぐ届く
手にさげた 月のふきだまり
つめ といだ 草のさざなみ
石の望み
動かない 空と
ながれはじめた 雲
ゆく 決別 の 時
夏バテしちゃって
ソーメンばっかり食べていて
しばらく米を食べてなくって
米びつの米はほっぽらかしで
へんだなあとは思っていた
締め切りの部屋に小さな蛾が群れ舞うから
妙だなあとは思っ ....
青白い殺虫灯に
まっさきに誘われて
バチバチと音を立てて
まっさきに死ぬ。
燃え上がる火を見つけると
後先知らず飛び込んで
一瞬火の粉を吹き上げて
あっというまに死ぬ。
光に惹 ....
もっと楽しいことがあるなら
ぼくはそこに行くと思うけれども
どうせそこにはもうないんだろう
どうせそこにはもうないんだろう
もう、
もう、
牛のようだ
ええ、牛のようですね
わたしは
だれのものなのか
だれもおしえてくれなかったので
わたしは文字になりました
そうすると
色々なところで
わたしを使ってくれました
本の中にわたしが居たり
チラシの中に ....
学校ひけたら
駆けていく
あの駄菓子屋は
今も そのまま?
鬼ごっこした
松ばやしは
いつの間にか
駐車場
それでも
ここは あの頃の匂いがする
初めてキスした
公園の ....
食卓にご飯を並べる
私が作ったご飯
料理は私の趣味
店に出せるようなたいそうなものは作れないけど
食べた人がほっとするような料理
料理を作ります
柄でもないといわれます
信じていない ....
あなたはいつも仕事をしている
あなたはいつも仕事に夢中
あなたはいつも私にいう
君のためだよ 君と僕の将来のため
でもあたし今幸せじゃないの
不満と不安に押しつぶされそうなの
....
かなり前に、自身のメルマガでも紹介しましたが。
ネット絵本です。「戦争のつくりかた」
http://smile.hippy.jp/ehon/
05-09-12 追記。
自民圧勝 ....
くちを とじて
めを とじて
みみを すまして
かんじる もの
うたたねのような
やわらかな
さいぼうとさいぼうを
すりぬけてゆくような
むげん
くちを ひらけば ....
国会図書館の蔵書を燃やしてしまえ
もっと分かるようになる
百年前の芸術なんて、
今生きている俺に一つも役に立たないじゃないか。
オレはボードレールとランボーと中也とキン ....
「メリーゴーラウンド」 2
永遠
きりーつ れーい
間延びした声で
教室の空気がとつぜん生き返る
窓のそとをぼんやり見ていると
クラスメ ....
来てしまった・・・この季節が
本屋に詩集を探しに行ったはずなのに
ホストクラブの特集の雑誌を
買って出てきてしまった
何をしてるんや、しっかりしろ
とりあえず落ち着け
と
ネット ....
ころん
ころん
ひっくり返って
泥を背鰭につけている
ころんと返って
ころんと起きる
ころん
ころん
ころん
ころん
あちこちで
こんもり盛り上がった干潟の上 ....
(失うものすら持っていなかった女の子たちへ)
ゆびのすき間から桃の果肉がぶちゅる、
って逃げて行くというよりも追い出すような
だからもう女の子たちはソフトクリームを
溶けるまでしっ ....
六月十日『アオゾラ・Keep』
梅雨明けて。失語の雨ぞ、降る。
つぶつぶの「神を噛んで」応える水よ
テロリズムのエーテル。生きていたい
虹のように犬のように、平 ....
くらやみのなかで
めをつむると
おふとんは
ちいさなふねになります
くらいくらいうみを
ゆらゆらと ただよう
ちいさなふねです
とおくに いさりびが ....
石を拾い、犬を殺す日
空、均一に青く、好天、犬を殺す日
石、両手に握り、廃屋に繋がれた犬を殺す
影のない僧侶が舌を噛み切る日
絞首架の前に花を捧げる日
缶詰工場の焼け跡で彼女の右 ....
何はともあれ
やっとのことでお触りバーにたどり着いた
とにかくここまでの道のりが大変だったのだ
目覚し時計にカミキリムシが巣をつくって
がちゃがちゃ長針と短針を適当に動かすものだから
....
すい とやってきて
吸い と刺す
すい と逃げる
吸い とまた刺す
吸ってるのがわかりにくいんで
腹が立つ
痒くなったときにはどこにもいないんで
腹が立つ
いまどき
日本脳炎 ....
おはよう、アベニュー、
NY city 9月11日
君と過ごしたバグダッド・カフェ まで
僕たちは雲の中を飛ぶように歩いてゆく
双子のビルが崩れ落ちる
もうもうたる砂嵐ふきすさぶ灰色の雪 ....
お薬より鮮やかな色彩が
夜空に燃えている事に驚いて
あなたの高い胸に匿われたく思い
ぎゅう、と手を握る
遠い轟音
火薬の香り
陶酔して僕は
あなたの喉が震えるのを
待つ
いい夜でない ....
けたたましく
鳴いて
鳴いて
地面に頭打ち付けて
知らしめて
私はここ
私はここ
踊り場を蹴って
縦横無尽に
首を振るけど
あなたは
そこにいやしない
もう終わりだ ....
ぶちあたる。
とにかくぶちあたる。
光ってはいるけれど
安っぽい弾丸。
蛍光灯の傘にぶつかる。
窓にぶつかる。
壁にぶつかる。
いちいち音を立てる。
緑金色の背中は
あれでな ....
「メリーゴーラウンド」 1
トマト
四角いトマトを
作るようなものなのかもね
パイプ椅子からひょいと降り立って
彼女は器用に微笑んだ
制 ....
指震え 恋人の手を 掻き毟る
血が出ると chill out近く 灯欠けると
そしてなお シュガーの夢に 遊ぶのか
疲れたと 怠慢蒔いた戸 誰、月 に
死ね死ね死ね死ねキャンデ ....
きみとぼくは
泣きながら
ダンスを踊り
磁石の月に
吸い寄せられる
空の終わりに
ぼくの汚れた靴と
きみの破れた
ドレスの裾が
....
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