説明が出来ない
キッチンの片隅
気付かれないように
涙が流れた

想いは
こぼさないように
シンクの横に
そっと置いたまま
君の夕飯を作った

テレビに目をやりながら
明るい声 ....
宵に待つ 一条の恋 春の路

窓を拭く 指の無言に 促され

アクセルを 優しく吹かす 恋心

ブレーキを 踏めば夕闇 追いすがる

遠ざかる テールランプは 赤い糸

ど ....
 




 



 迷宮入りの事件を解決して、おれは自宅でミートスパゲティーを食す。五月はグリーンピースの季節だ。こんなにもグリーンピースがのってるゲティを食べるのは、昨日以来だ ....
しゃぼん玉が生まれた時
たくさんの仲間がまわりにあふれていた
陽の光はまぶしく
見るものすべてが新鮮だった
子供たちの手が伸びてきて
仲間のいくつかがぱちんと弾けた
悲しかったけれど
 ....
 山崎さんは次は自分の番だと思っている
 隣の老人はもう逝ってしまった

 遠い朝の点呼のように
 順序があればいい
 そして死にも

 牛乳ビンのふた
 爪で弾いて
 裏が出るか表 ....
戸口を開けると
死んだ祖父が
母と一緒に居間に座っていた

母を呼びだして
おじいさんって死んだよね?
と耳元に囁くと
母は快活に頷いた

夕暮れだか朝だかわからない
中途半端な靄 ....
玄関を開けると ふっ と
新茶が香る
こんな深夜にも
茶工場はフル操業中で
その明かりだけが夜目に眩しい

工場の前を過ぎる
明かりが背後に遠ざかる
街灯のない土手の草むらで
気の早 ....
深夜、男友達から『お前のことずっと上海してた』と電話。ひどく
驚き、『ごめんなさい』とだけ応えて電話を切る。自分の言動を振
り返り、しばらく彼には会わないでおこうと決める。図らずも点と
点 ....
シャッフルして上海された。ぼくらはアスファルトに寝そべったままの、夏の夜なのです。気がつくと彼は東京されていて、ぼくらはそんな近視で眺めるいつものぼやけた月を「冗談だろ?」と問い詰めたりしている。しり .... 「小林亜星」とささやいてみる。
フランス人になった気持ちで
やさしく、女をいたわるように、


コバシャセ?


「井手らっきょ」と諌めてみる。
イタリア人になったつもりで
派手な ....
                       きゃらめる 10


  あめ

  1

ひとつぶの
しずくは
すなにとけて
あとかたもなく
きえてしまう
かぞえきれない
 ....
決まって
微熱がでるのは
実らなかった果実を葬る準備の
涙の熱さ

下腹部の奥深く
あなたのオスは死んでいて
私のメスの両腕が
それでも離すまいと
必死に掴む時の
痛み

 ....
 「チャンスはいつも平等に」

 急行の止まらない駅でチャーリーはいつもつぶやく
 いくつもの携帯電話の着信音が鳴り響く遺失物届所には、
 いつまでも使われない傘と
 これからも役に立た ....
こぽこぽこぼれる 透明なグラスに
わたしが点滅するというのは
こういうとき なのだろうか
あふれる濃縮還元ジュースは
せつなくて

地下鉄の降り口をまちがえた
まちがったとわかっても
 ....
この頃は心境の変化からか、つげ義春ばかり読んでいる
萩原朔太郎に耽るのは止めた、鬱が止め処なく成るに足るから
(痰が絡んで仕方が無い)
止め処なく、

酒に浸って惰眠など貪れば、虞美人草に深 ....
しらないおじさんがわたしの部屋に居ました。
そのおじさんは わたしに
「まほうのくすりをあげよう」といって、
ちいさな瓶をひとつ、くれました。

「これは、たらたらたらり というくすりだよ」 ....
この文章は、みつべえさんの詩作「凪の日」ほかいくつかの作品と、「凪の日」に寄せたいとうさんの批評「何故詩なんか書いてしまうんだろう」に触発されて書いたものです。

「凪の日」
http://po ....
とかげの足音を拾っていくと
「かげろう」と呼ばれる庭で行き詰まった
兄さん
あれは生き別れの兄さん いいえ
姉さんだったかもしれない
が、
見えたりもする

通りすがりの犬 ....
 

 


 ガラム・マサラってのは確か香辛料の一つの名前で、本格カレーなんかに入ってるやつだ。例えば、おれは真剣に考えてみる。カレーを注文すると、スプーンしか出てこない非常時につ ....
その日の雨が
今でも時々僕の肩を濡らす

廃園の木下闇に
置き忘れられたブリキのバケツ
松葉を伝い落ちる雫が
想いおこさせる
もうひとつの心臓

眠れぬ夜毎
消え残る雫がほのかに光 ....
 四人掛けの座席の窓際に座ったら男が
 おれの左斜め向かいに座って
 こっちに体を傾けたと思うと
 今日は人が多いですねなんて言った。
 いつも乗るわけじゃないから
 ....
影と
影が
重なり合うので
夜でなくても
うずくまりながら

なにかしらの気配が
ぐるぐると周回する
忘れられたまま
中心もないのに

ライカ
私の声が聞こえますか
 ....
女の子とはかわいいものだ
かわいがれるうちには可愛がりたい

手に負えなくなったら
秋葉原に行くか、
ひきこもるか、
戦争をおっぱじめるか

目が笑ってない場合どうすればいいのか
東 ....
くたくたに、くたびれて
引力に思う存分やられたかなぁ、って
拡大していたものが
点になって
引力の地のそこで
バタンキュー、 それは倒れた
月面で、
倒れた

菜の花の はたけで ね ....
さいきんなぁんもかんもわすれていきよるち
おかあちゃんがいいよった
なーなー、おかあちゃん
ぼくんことも
いつかはわすれてしまうん?

こーえん
ゆうやけこやけのあかとんぼ
うしろのし ....
 わた し
 だれとでも
 こんなふうに
 なる
 ん
 じゃ
 ないです から

 ネイルカラーも
 つけてない指

 殺されますよ
 たぶんね

 小さな
 小さな箱 ....
 ショッピングセンターの入口で
 中学生のガキたちが
 寝グセのついてる塾通いの同じ年頃の
 ガキの肩を強く押した。
 おれは傘を差した。
 隣を歩いてる女の
 横顔を ....
種のようなものを拾った
地面に埋めて水をやった
芽のようなものが出て
葉のようなものになって
つぼみのようなものがついて
花のようなものが咲いた
僕のような人がそれを見ている
何か言 ....
廊下に落ちた西日の溜まりは
しろくしろくまぶしく
まぶしすぎると口に出すことは体の不足を認めることである気がして
目蓋薄め密かに調整しました


床板では、遠くからのピアノ音が ....
ねこじゃらしを持って夜空を散歩していたら
土星の奴が現われてクネ〜(´ー`)〜クネするので
おいこら輪っかんぼう叩くぞと脅してやると
土星の奴め お月様の後ろに隠れ
こそこそ輪っかを取り替えて ....
チアーヌさんのおすすめリスト(1993)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
一人物語る悲しみを- さち自由詩10*04-5-7
ドライビング・ハイ- 折釘川柳404-5-6
グリーンピースミートゲティ- カンチェ ...散文(批評 ...4*04-5-5
限界- アンテ自由詩14*04-5-5
点呼- umineko自由詩1104-5-4
新茶の季節<実家編>- 佐々宝砂自由詩304-5-4
新茶の季節<真夜中編>- 佐々宝砂自由詩804-5-4
上海された- 石畑由紀 ...自由詩57*04-5-3
上海された- nm6自由詩15*04-5-3
豪華ボックスセットデジタルリマスター済- 石原大介未詩・独白18*04-5-2
きゃらめる_10- アンテ自由詩604-5-1
ヒメギミ- 石畑由紀 ...自由詩904-5-1
チャーリー- たにがわ ...自由詩704-5-1
点滅- 湾鶴自由詩11*04-4-30
- 自由詩804-4-30
たらたらたらり- ukiha未詩・独白7*04-4-30
風のうしろに風はない- 佐々宝砂散文(批評 ...11*04-4-30
あばら家- いとう自由詩704-4-29
フリーダム渦巻きバレエ団- カンチェ ...散文(批評 ...7*04-4-28
光る野- ダーザイ ...自由詩21*04-4-28
灰色レンズアイの男- カンチェ ...自由詩4*04-4-28
ライカ- いとう未詩・独白11*04-4-28
オレオレ詩- 馬野ミキ自由詩804-4-28
月面にて- 馬野ミキ自由詩604-4-28
I'm_home- ワタナベ自由詩16*04-4-28
ネイルカラー- umineko自由詩4*04-4-27
世界中の世界- カンチェ ...自由詩204-4-27
返事- たもつ自由詩1104-4-27
艶布巾落とし- A道化自由詩604-4-27
〜(´ー`)〜- ダーザイ ...自由詩17+04-4-27

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