ひつじが鳴いていた
ひまわりが咲いていた
人がいた 好きだった
目を閉じる
陽だまりのなか
明日なら
死んでも良かった
   なんとなく
   うつむいてしまったのだが
   黒い列
   振りだした右足の
   小暗い瞬きへすべりゆくのを
   間のびしたストライド
   生垣をゆらした
   モンシロ ....
ぎざぎ ざ 
の はーと

小骨 を トッテ は
陣取る 

いかれた ピアの ん

かき抱く 絶望 
抜ける 髪

あんたは つまり 正しくて
嘘 は つけません 
 ....
   ある日友人が呟いた

  「鷺て、ポキておれそうね」

   白く細かった鷺が水しぶきの中
   静かに足を上げていた

   自転車で走っていると、いつも
   ポケットに ....
今日はいつもより嬉しい事があったので、
僕の乗る総武線は、
両国あたりをすぎる、
軽快に。
遠くの景色はゆっくり
近くのものは素早く
そんな当たり前の遠近法さえ、今日はなんだか
(ああ、 ....
あまりの暑さとくちなしが溶けて。

胃の中の空気を誘い出そうとする。

あまりの暑さがくちなしに溶けて。

色はいつのまにか番茶になっていた。

あまりの暑さにくちなしが溶けて。

 ....
母方の祖母の雪江さんは
70歳くらいでガンで死んで
お通夜の次の日に突然生き返った

その時なぜか僕1人しかいなくて
雪江さんは自分の死化粧を見て
「えらい別嬪さんやなぁ」となぜか ....
マル帰っておいで
マル帰っておいで
マル帰っておいで

ちょっと気が向いて散歩にでただけだよね?
ちょっと気が向いて散歩にでただけだよね?

マル帰っておいで
マル帰っておいで
マル ....
--僕の、美しい人の話をしよう。

さっきまで、おしっこみたいな雨が降っていたのに
太陽の奴ったら
まるで君の妹のように、甘酸っぱい笑みをうかべて
うそみたいにけろっと晴れちまう、
なんて ....
公園で
重たくて透明なプレートを
持ち上げたり
降ろしたりしている
それは誰にも見えない
それは誰にも分からない

わたしは
疲れると
家に帰るふりをして
子供をあやすふりをして
 ....
週末に運ばれてくる
人参くん
牛乳くんに
ラーメンくんは
せまくて ぎゅうぎゅう
さむくて かちかち
みんな凍りつきそうだ
あいつもあの子も
たちまちあばよ

ぼくがスキマから
 ....
うそよりもほんとの方が痛かった 居たかったのはあなたの隣

「君いつもひとりでいるよね」「違います隣に居るの透明人間」

透明になればこのまま居られるの? 問うてはみても応え返らず

返す ....
使いにくそうなきつねが
やいやい話しかけてくる
どうやら自分の使い勝手の良さを
アピールしてるようだ

あんまりうるさいので
試しに使おうとしたら
「使うな!」と怒り出した

仕方が ....
しなやかな笹を選んで 束にして山を下りるひと
川のたもとに立つときは裸足と決まっている
少女の霊をクーラーボックス 良く冷やしておくことだ
石を積んだ痕跡がある 年号を数えているうちにすべて忘れ ....
小さく ふくよかな 指に絡まる 毛糸の輪っかは
橋になったり タワーになったり ホウキになったりして
幼い僕等を さんざ 楽しませてくれたもんだ

女の子の遊びだって 解っていたけどさ
僕は ....
{ルビ聖=セント}バレンタインデーの
ハートが熱を持って近づいて来る1月の終わり

新宿のとある映画館のロビー
寄り添うカップル達の肩と肩のすき間から
冬だというのに昇るかげろうに
空気は ....
動かないで
うっかり逆鱗に触れないよう
紅を差してあげる

私の部屋に浮かび揺れる
赤い花びらに
首を傾げる友達

透明な竜を飼っている
躾はいいほうだ

私の帰りが遅いと寂 ....
         


     サキは笑った
     蛸がパソコンを操り始めたからだ
     赤くなって蛸はワードをうちはじめたのだ
     蛸はなにが書きたいのだろ ....
ペンキ職人
天野茂典




青いペンキ


台詞のない声
遠くからやってくる海
炎の青空
どこにも出てゆかない砂
ぼくの病棟が乾燥している
シマリスとあそんでいる
ナキ ....
ゆみちゃんはぽろぽろなみだをながして
ひたすらなきつづけた
てくびをとると
けっかんがきもちでふくれあがって
どくどくおとをたてて
いまにもはちきれそうだった
かおがむくんで
くちび ....
こんな風に突然ストン
と哀しくなってしまうのは

多分どこにも絶対
が見当たらないせいだろう


地上4階の
薄暗い床の上に立ち込めた

寝起きの孤独に
僕は{ルビ噎=む}せた
そばを
とおると
あぶないよ

いま
からだじゅうの
ネジがとれそうなんだ

おっと
ほらほら
そんなこと
いいだした
いまでさえ
ぽろり からり
おとしそうに
 ....
夏の時計が
連れてくる

風の羽ばたき
夢のさえずり


僕は時計に
ぶらさがり

くらりくらりと
遊びます
夕暮れの空気は透明だ

そう言ったのは誰だったか

なんて 思いながら

西日の差し込む部屋にねっころがったら

影が通りすぎた

一瞬見えたのは真っ黒なカラスだった

風がわ ....
俺は兎を探している。

寝坊したので言い訳を考えながら道を歩いた
今頃はたぶん3校時目の途中だろう
肩かけ鞄の中で筆箱がガタゴト、ガタゴトと

何かが足に触れ
振り向くと ....
強く握ってくびれた部分
思い出せない自分を思い出す
と それだけになってしまう
肩の後ろが持ち上がる

ペダルを漕いでまっすぐになる
間に合わない僕の目は何も持てず
少し余計に歩いてから ....
∧表∨

やぼったい
ねったいぎょ
やっぱりぜったい
やりたいさかり
さっぱりばっさり
しっぱいばっかり

やぼったい
ねったいぎょ
ていたいてったい
ふんだりけったり
いっ ....
女は
胎内に新しい生命を宿したら
「母親」になるというのに

男は
新しい生命が誕生してから
「父親」になる権利を得る
のだろうか

それは
目の前に細く頼りない道が一本
 ....
夜の手のひらに
背中を押されて
チラチラと散らばる
港の明かりを見下ろしに
いつもここへ来る


デパートの裏の階段にすわり
わたしたちは
寄り添ったり
ときどき 無口になったりし ....
もうだめかもしれないと思ってる瞬間に、へんな電話がきたり、エロメールが来る。 たぶんそれもいいんだ。世の中はノイズの中を、まだ心拍している。不整脈だとしても。  ....
チアーヌさんのおすすめリスト(1993)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ひねもす- たもつ自由詩30*04-7-3
深呼吸- バンブー ...自由詩504-7-2
みに_好運_機- 砂木未詩・独白5*04-7-2
ピース、ストロボ- 高田夙児自由詩1204-7-2
帰り道- Oh!no!自由詩904-7-2
暑さと香り- びわ自由詩304-7-2
雪江さん- いとう未詩・独白3804-7-2
マル帰っておいで- 未詩・独白4*04-7-2
『虹のように犬のように、』- 川村 透自由詩804-7-2
透き通るほど- 黒川排除 ...自由詩704-7-2
ぽか_ぞうこの独白- ソラノツ ...自由詩404-7-2
- 鈴本 蘭 ...短歌4*04-7-1
使えないきつね- 木葉 揺未詩・独白904-7-1
パイロビジョン- 黒川排除 ...自由詩104-6-30
あやとり- 千月 話 ...自由詩5*04-6-30
バレンタインがやってくる_- 服部 剛自由詩2*04-6-30
透明な竜を飼っている- RT自由詩10*04-6-30
- 天野茂典自由詩1304-6-30
ペンキ職人- 天野茂典自由詩1204-6-30
まっかなきもち- アンテ自由詩7*04-6-30
ネオキ- 松本 涼自由詩4*04-6-29
つゆ_ろぼっと- 玉兎自由詩8*04-6-29
夏の時計- 松本 涼自由詩2*04-6-28
オレンジな透明- anne自由詩1*04-6-28
兎捕獲方法- マツモト自由詩404-6-28
工場へ逃げる- 合耕自由詩304-6-28
ねったいぎょ- いとう未詩・独白504-6-28
入学式前夜- たもつ自由詩35*04-6-28
跡白波- 望月 ゆ ...自由詩15*04-6-28
ひかりのは- 石川和広自由詩2*04-6-28

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