ふでばこを開けると
アフリカの草原が広がっていて
夕日に向かって一人
お相撲さんが
四股をふんでいる
何故あの日
僕はふたを閉じてしまったのか
守るべきものなんて
まだほんの少しだ ....
君はどんどん奪っていく
やすらぐ
はずの思い出を

蒸発するだけの
存在と

信じられたらよかったのに

どれだけ
季節を繰り返し
君が過去へと沈んでも

君はどんどん奪って ....
夜が街を歩いている
きらきら きらきら
瞬く星や月を身にまとって
夜が昼間の街を歩いている
きらきら きらきら
なんとゴージャスな
きっと昼食もゴージャスに違いない
誰もが夜に注目してい ....
知らない足音がわたしたちを追い越し
立ち止まっていることに気づく
群れるものたちのすべてが
居場所を持っているように見えて
小さな声でいることに
少しだけ疲れて

彩られた樹木たち ....
価値のないわたしが生きて命を喰らふ レントゲンで見ると
親知らずは4本とも真横を向いている
真横を向いて他の歯を押しているもんだから
時に
歯茎の断層が崩れ大地震を引き起こす
それはもう
大地震だから
ガタガタと唇が震え続 ....
ぼくは普段は草食だけど

きみがあんまりいい匂いだから

ついつい食べたくなっちゃうよ
深夜にテレビのスイッチをいれた。
テレビは番組を映し出した。

「どうだ?」 テレビがきいた。
「べつに」 僕はこたえた。

番組の中で観客が笑い声をあげた。

「笑わないのか?」 ....
生ぬるい屋根裏にあがると何かのぬけ殻がそこにある。
僕が入れそうなくらいにそれは大きい。
「入ってもかまわんのだよ」とぬけ殻は言う。
僕は少し考える。
やはりそれは間違ったことだ、と思い遠 ....
日曜の朝のイメージは白
だったのは子ども時代の名残
めざめるとそこかしこに
ラメみたいに散る朝陽

 日曜日だけは
 がっこうの一時間めのじかんに
 テレビアニメをやっていて
 だから ....
パラフィン溶けるセロファン
オイルの浮いた水面に流れる七色
トイレのついた睡蓮に剥がれる何色
爆発狂狩りの午後は機能停止の予感
バス発狂会のゴドーは昨日精子の悪寒
ハンバーガー回路ショートサ ....
夜のアンモナイトは仄かに蒼く光る。
海の恋人を想い出し、蒼くさめざめと光る。


遙か遙か白亜の海の底、アンモナイトの恋人達は。
手をつなぎ、心をつなぎ、ちゅらと散歩。
 ....
金魚もいないのに
君は金魚鉢を買ってきて
それから金魚の餌と
水道水の塩素を中和する
透き通った小さな薬品も
買ってきて

それでも結局金魚鉢の中を
金魚が泳ぐことはなかったのは
 ....
神様がやってきて
恥ずかしくて
無花果がないので
代わりに葡萄の

神様は通り過ぎて
そのまま
もう会えなくなった
股の下から
赤いものが垂れた日
郵便受けに溜まった新聞が日焼けしていた
古い日付は、風に晒されて
更に風化した遠いあなたの
背中に張り付いて 
帰ってこない のに


201号室の、窓から入る西日を受けながら
忘れて ....
トキくんはバリヤーをつくった

トキくんはあたしのためにバリヤーをつくった

あたしがどんなに危険な目にあっても大丈夫ってバリヤーをつくった



トキくんがつくったバリヤーは ....
眠れない夜の為に
眠れない夜の為に
眠れない夜の為に
眠れない夜の為に
眠れない夜の為に

側にいて欲しいが為に
側にいて欲しいが為に
その為だけに

ただその為だけに
誰かを欲 ....
玉ねぎが自分で自分の皮をむいている

オレハ ドコニイルノダロウ

いくらむいても自分は出てこない
それでも玉ねぎは自分をむき続ける

オレハ イッタイ ドコニイルンダ

その間 ....
野菜の苗を
手に受けて
指から白い
根っこが生えた

「植物の三大栄養素は窒素・燐酸・カリです。
これを8:8:6で配合し、苗を植えつけて行って下さい。」

手に取った苗は
陽の輝き ....
「お前をつれていくことはできない」
とネコは言った
「お前はこの旅に耐えることはできないからだ」
と言った
「それほど過酷なのだ」

凛とした目で遠くを眺めるネコ
何かを決意した ....
駒込の地を離れることになった。
愛着を持って、というとそうでもない。ローリングストーンズ。またしても引越しである。一年余りの経過というのはいろいろなことをやり過ごしてしまう。
立原道造記念館もその ....
濡れた鉄塔を越えて

そのままの振動で
ゆがんだステンドグラスを割らないように命は膨張する
このふしだらを運転する技師は
都市にいる幼児のみに聞こえる歌を
アドリブで歌う。

朝刊を配 ....
先日、医療関係の講習会を聞きに行った。
そこで大阪の老舗会社であるM社という会社で顧問医をしていた精神科医の先生の講義を聞いた。
M社は創業20年の総従業員数500名ばかりの会社だった。だった、と ....
双子の兄弟が天秤の右と左に乗った
同じものを食べ同じものを着ているのに
右にのった弟の方が重かった
弟が髪の毛を数本抜いて
ようやく天秤は釣りあった
天秤から降りると
母親は二人の ....
街の上で
朝を 投げている

小さな 丸い 飛沫が
きらきら ころがりながら
あふれかえる

夜よ
よき 友人よ

くりひろげられる
問いの多くを 吸い取り
泣きな ....
深夜2時僕と君は出会い系のメールで目が覚めた

そんなことではまだまだ怒ったりはしない
精神はもう大人
「そんなこと思う時点で子供っぽいよ」
君の声がちょっとイタイ

なんとなく眠れなく ....
優しい男の子は嫌い
どこまでもずるずると優しくて
決して傷つけようとしないから

優しい男の子は嫌い
いつまでも愛してはくれないのに
どうやってでも手を放そうとはしないから

それでも ....
今日も今日も今日も
買い物かごいっぱいにしなきゃ
心を満たせない
時間をつぶせない

開くカタログ
確認するダイアログ
左右見ながら登る
電波塔

踊る電線と一緒に浮かぶ
エ ....
酔っぱらった僕は
フライパンの真似をして
空に羽ばたいた
一番高いところで
激しく嘔吐したけど
よく見ると
それは言葉だったので
ますます気持ち悪くなった
走り書きした
唇 の 上

冷めないうちに
耳を塞ぐ

儲からない 話
でも

いい の ?
チアーヌさんのおすすめリスト(1999)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ふでばこ- たもつ自由詩1305-6-9
気化熱- umineko自由詩5*05-6-9
- たもつ自由詩605-6-8
都市伝説- いとう自由詩22*05-6-7
価値のないわたしが生きて命を喰らふ- ふくだわ ...俳句205-6-7
親知らず- YASU自由詩305-6-6
いい匂い- ベンジャ ...携帯写真+ ...10*05-6-6
深夜番組- Monk未詩・独白305-6-6
柔らかい殻- Monk未詩・独白405-6-6
リアル・ウィークエンド- 汐見ハル自由詩805-6-3
シルバーフィッシュエクソシズムNo.7- 大覚アキ ...自由詩3*05-6-1
「_夜のアンモナイト。_」- PULL.自由詩8*05-6-1
金魚鉢- たもつ自由詩1205-6-1
葡萄の葉- いとう未詩・独白705-5-31
メゾン_『ノワール』- 千月 話 ...自由詩34*05-5-30
トキくんのバリヤー- Monk自由詩1305-5-30
ただ- 虹村 凌自由詩6*05-5-30
メタファー- たもつ自由詩1705-5-30
- ふるる自由詩9*05-5-30
荒野- Monk未詩・独白1205-5-30
クレピュスクルの詩人−「立原道造が求めた形象」展のスケッチ- バンブー ...散文(批評 ...605-5-29
濡れた鉄塔を越えて- 瓜田タカ ...自由詩405-5-29
程よく狭い包容力- 宮前のん散文(批評 ...8*05-5-28
正確- たもつ自由詩1205-5-28
とべない_鳥のために- 砂木自由詩16*05-5-28
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エレクトリックバタフライ- antenna103自由詩305-5-26
嘔吐- たもつ自由詩905-5-26
紅_茶を- 砂木自由詩6*05-5-25

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