天気予報は 今日も一緒

あなたが手を振ってから 雨が降りっぱなし

メガネをなおす 文科系の薬指

おくを探る ながいながい薬指

おなじなんでしょ おなじなんでしょ

首が長い ....
夜が、二足歩行で
足早に通り過ぎていく音を
淡い錯覚にくるまりながら、聴いていた
抱きしめあう行為は どこか
呼吸と似ていて、ときどき
わたしたちは声を漏らす
ともすれば ....
 きょうは
 雪が降った、
 とうそをつくと
 泣くひとがあるので
 つきません
 泣くひとが森のなかで
 雪の結晶をみつけて
 みせびらかしたとしても
 その雪の結晶には
 ....
浮き輪がなくなっていて
気づいたときには
けっこう遠くまで流されていた
風がきつかったからかもしれない
お父さんがちょっとだけ顔色をきつくさせてから
でも勢いよくむかっていった
わたしと妹 ....
唐水車の水ぎわの
苔むす屋敷のはしっこに
住んでおります
ございます
子どもは巣立ちて
夫は他界しまして
天上の人でして

疎開した猫からの便りにありますのは
ときどき天井か ....
向こう岸で
いちゃついてるぜ
あいつら

自由って
けっこう寒いんだね

秘密も
けっこう寒いんだね

そんなことを
ひそひそ話しながら

おれたちも
あったかい場所で
 ....
 



  「 星のうえで 」



          

        とても静かな星のうえで


          

       いのちを祈るひと ....
私たち社会が直面する最大の脆さは、分業化による広義の匿名性ではないかと、最近思う。

農耕民族であった私たちは、生産とは種まきから収穫であって、その益も責任もすべて個人、あるいは非常に小さな共同体 ....
大切だから
追いかけない

また
逢えればいいねって
メールした2回とも
返事がなかった
だから

その話はもうしない

どうか
私の存在が
あなたの負担に
なりませんよう ....
咳をしたらたまたま側にいた
隣の課のえむさんが
フルーツのど飴をくれた
えむさんがフルーツのど飴を好きだなんて
初めて知った

えむさんは僕より十歳くらい下の女の子だけど
背は僕より十セ ....
伊勢の南島町
漁師の友達の両親
おばさんは嫁いでから
一度も休みがない

その息子 親友 純 日本人 世界中を回って
ハワイにたどり着いた波乗り くらげに襲われて
 ....
あまりに授業がつまんないから
後ろの方の席で
寝たふりしていたんだ

そのうち授業も終わって
学級委員の相馬君が
「起立」って言って
みんなの立つ音が聞こえてきた

それでも ....
ちぃーす
今日はどこからかけてんの?
家? めずらしいねぇこんな早い時間に
俺は外で遊んでるよ 場所?
ナイショ。 教えたらあんた来るでしょ
うっ スルドイねぇ
そうそうあんたも知ってる場 ....


君は 泣いて




戸を閉めて
二人はもう一度夜を創造する
血 を ながして




ひ か り
二人が生んだ夜を
野蛮な 夜を 漂白する  ....
夜が更けていきますね
送電線を伝わって
ふらりふらりと麦畑を行けば
ほら
電線が囁いている
星屑をまとった天使たちが
口笛を吹きながら散歩しているんだ

軍用ブルドーザーに破壊されたガ ....
ひまわりが枯れて
バラが枯れて
チューリップがこぼれて
シベリアだけがまだ 
咲き誇っている

切られた花の優しさしか
あげられません
あげたくても
あげられません
 ....

夕暮れの遠くに霞む
四台のクレーン車は
輪を描くように向かい合って
なんだか
太古の昔に滅んだ恐竜の
弔いをしているように見える


朝に洗濯物を干す母親は
太陽に両腕を広げ ....
ぼくは慰めごとを吐いている
きみを鎮圧するためだ
壊乱したあげくに
きみがすっかり冷え切って
結晶化したのなら
手をとっていこう

塩化ビニールの
かすれた音波に身をゆだね
 ....
今日の用事のお供は ねこじゃらしさんの詩集
ふらっとマイナー と 未来に出会おう であった。

はじめて朗読会でお会いした時の事などを思い楽しくなった。
とても日常的で 普通のようで 張りのあ ....
毎年、盆と正月の休みに、妻は子どもたちを連れて新潟の実家へ遊びに行く。その日から私は自炊をはじ
める。結婚以来の習慣である。それにはいくつかの理由があるが、もっとも大きな要因は私の特性を、妻
がよ ....
友人からの年賀状には離婚したことが添えられていた
数年前、結婚の挨拶に来た二人
こんな美人お前にはもったいねえな、なんて
憎まれ口にもニコニコしていた二人

昨年もいろいろな人がこの世を ....
二ヶ月ぶりに小田急線に乗った
眼がよく見えないと思ったら
乗客が全員保護色を着用している為
座席に溶け込んでしまっているのだった
水気の多い黒眼だけが幾つも
こちらを向いてぎろぎろ動いている ....
今年も一人のクリスマス
だが、俺はさびしくなんかない
ジェームスブラウンの
クリスマスアルバムを聞いているからさ

こいつはすさまじくゴキゲンで
ヤツのステップを一字一句
間違えることな ....
私は産まれる時代を間違えたんだわ
僕も産まれる時代を間違えたよ
私は少し昔に生まれるべきだったの
僕も少し前に生まれるべきだったよ
そうね
そうだよね
100年くらいかしら
100年くら ....
その ほほえみは 生理と いわれる

世に 生まれ 立った きみは まだ 3箇月

歓喜の 波が 寄せる と “ にこ ” と わらう

ときどき 声が 洩れるのは 成長が こ ....
冷たい空気
りんごは蒼に染まって
夜を形作っている

街は静か
だれも目を伏せて
雪が降る季節までもう少し

動かない
ホームレス達の息遣いが
白く
空に昇って
月は悲しみ ....
なあ今日は
おまえが好きな
政治的なバーはよそうよ
そっちのほうがビール安いし
人々もいいけど
外国の刑務所に拉致されてもどってこれない
バスクの革命家たちの写真を見る ....
夜中、リビングに降りると
テーブルがひとりで
テレビを見ていた
外国の戦争映画だった
たくさんの人が
次々に命を落としていった
リアルなくらい
みな清潔な最後だった
突然テーブ ....
あの頃あたしは
モンパルナスの小さなアパートで

クローディアと一緒に暮らしていた。

暮らしていた、と言っても、三ヶ月くらいの間だったけど。


その小さなアパートには、
クローデ ....
公園の大きな吊り橋を渡りきったところに、イカの握り寿司が一貫置いてあった
ちょこんと、二ツ揃へて、地面に置いてあった
そりゃ好物だけどね
せめて小皿に載ってりゃな
しゃがみ込んで、つついてみる ....
チアーヌさんのおすすめリスト(1999)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
傘がない- ミコ自由詩607-7-10
リスク、- 望月 ゆ ...自由詩61*07-7-9
こもり- 貝だった ...自由詩407-6-25
流れていった浮き輪- 美砂自由詩7*07-6-18
千住- mizu K自由詩1207-6-1
新しい羊- 大覚アキ ...自由詩107-3-19
星のうえで- ae96自由詩1807-3-16
狂気の蜜- umineko散文(批評 ...3*07-3-4
春の祈り- umineko自由詩20*07-3-3
えむさんの草原- たもつ自由詩3707-2-17
愛のテキーラ漬け- 水在らあ ...自由詩21*07-2-10
Loop- 優飛自由詩5*07-1-26
景子(おしとやかバージョン)- いとう未詩・独白6*07-1-24
富士山- 水在らあ ...自由詩23*07-1-20
旅の終わりに- ダーザイ ...自由詩52*07-1-17
シベリア- 水在らあ ...自由詩39*07-1-17
祈りに関する情景- 吉田ぐん ...自由詩19+07-1-16
アイスクリームサマー- 構造自由詩507-1-5
ねこじゃらしさんの詩について- 砂木未詩・独白4+*07-1-4
そろもん(家庭の事情の話)- みつべえ自由詩707-1-4
新年- たもつ自由詩29*07-1-2
小田急線で行方不明- 吉田ぐん ...自由詩1106-12-25
James_Brown's_Funky_Christmas- 構造自由詩1106-12-23
産まれる時代を間違えた愚か者の歌- 虹村 凌自由詩4*06-12-11
エンジェル・スマイル- モーヌ。自由詩18*06-11-29
BlueApple- マッドビ ...未詩・独白6*06-11-21
移民- 水在らあ ...自由詩20*06-11-14
生存- たもつ自由詩16*06-10-27
クローディアの死んだ日。- もも う ...散文(批評 ...16*06-10-7
イカの握り寿司- 三州生桑自由詩506-9-23

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