一.

 俺の知らない赤で
 雲が光の中で
 死んでゆくんだ
 今も

 おまえの知らない青で
 波が砂の上で
 壊れてゆくよ
 ほら

 見ろよ
 カモメの親子が今
 俺 ....
お花畑のようなものでできた駅に
列車が到着して
たくさんの乗客が降りてくる
小さなホームはやがて人で溢れかえり
それでも乗客は降り続ける
もう車内に
人っ子一人残っていないというのに
も ....
パンに トマト ぬるぜ

カタルーニャ式 だぜ これ

オリーブオイル かける よ

バージン エクストラ です よ

たまご も 焼いちゃう 

べーこん イベリコ豚 だよ 
 ....
ぼうや

物事には
三種の仁義と いうものが あるのよ。

バブル全盛期
汗も 涙も 散りばめて
狂ったように 踊っていても

楽しくて しかたない 振りをして
頭は 遣っていたも ....
そら
 そう
  ほら
   みて
  ここ
 そこ
むこう
 ぜんぶ
  ぼくに
   とって
    ふかく
  やさ ....
八月。

私たちの街は。少し空気が、変わる。
街宣車が増える。黒塗りの車。スピーカーから、流れるテープ。
ツーリストが増える。大型バイクが空気を、揺らして。
外国人が、増える。たいていは年輩 ....
 今日は職場の老人ホームの納涼祭であった。通常の業務を終えた
後の18時半に始まるので、正直勤務中は、「今日は一日、長いな
ぁ・・・」と思いながら働くのだが、いざ盆踊りが始まってしまえ
ば、暮れ ....
1)恋をしている ○
  愛をしている ×

  結論:恋は動作である


2)恋に落ちた ○
  愛に落ちた ×

  結論:恋は深い深い井戸


3)恋を育む ×
  愛 ....
?.

ああ
オルテンシアがほんと楽しそうだ

あんなの日本語だとね、てんこ盛りって言うんだよ。
ひひ、てんこ盛りだって、おかしいね。
まあ、要するに、昨日の俺たちのパスタだ。あれが ....
線路の向こうを街がながれる。
中刷りを睨んでる男の前で、
女子高生はケラケラ、
大事な話にまだムチュウ。
ドアにもたれて外を眺めるあのムスメが正しい。
ボクもイヤフォンで耳を塞ぎたい。

 ....
 夕方街ですれ違う人の顔を
 ひとつひとつ眺めながら駅に向かった

 疲れて渋い顔をした顔
 厚化粧の顔
 おしゃれな眼鏡
 莫迦みたいな飾りをつけて
 熱心に本を読む
 独り言いいつ ....
 男は走り回る
 物を持ち上げ
 線をひき
 名前をつける

 男は陸の生き物だ
 りんごを離せば地面に落ちる
 風が吹く日は踏ん張らねばならない
 一日に三度腹が空く
 しかし ....
お見合いしないの?
って、長いつきあいのおんな友達に聞いた。
「しないよ、どんなの来るかわかんないじゃん。」
いやなら断ればいいんじゃん。
きっとさあ、

銀縁メガネでさ。
市役所の市民 ....
果肉潰し、吸う少女の唇の形
を、やめた無表情に残った
まだ透過しているライムの息切れを
直ちにアルコールで
ほろ苦く、濡らす


流す目尻に、不純が到達して滲 ....
月 星 を 必要と しないよ

陽光を 恋さない つれない 夜

あたりが 眠りの なかに あった 夜 に

茫洋な 空路から たましいの まなこたち が

目ざめを 見開 ....
底なしだから絶対に近づいちゃダメだ
あなたはわたしの手をしっかりと握りしめて
沼の縁から大きく距離を置いて
濁った水面に視線を落とした
ときどき
得体のしれない気泡が浮かびあがってきて
 ....
大きいおっぱいは
肩が凝ってたいへんだと思う
かわいいブラもないし
服を選ぶのもたいへんだし
そのうえ
男たちの好奇な
視線に晒され
見詰められるたびに
何か別のものが
磨り減ってい ....
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=73125&from=listdoc.php%3Fstart%3D30%26cat%3D5
 気にはなっていたのですが、文 ....
サボテン
               mizu K
空からあまつぶがふってくるのに
今日の空は晴れている
にわかに雲がはしっているので
風がわらって
走っていって
あとにのこされた僕は ....
道端で拾ったのは
意外にも{ルビ真実=ほんとうのこと}で
家に持って帰って
テーブルの上に
置いておいたら
そこから
あっけなく
家庭が崩壊した
溶けだしたぬるいアイスの
表面だけをすくうような日々だ。

甘ったるくて、まずい。

アイスを食べているつもりでも
それはアイスとは呼べないんだ。

表面だけの、実体のない日々だ。
 ....
「どうだいこれ、すごいだろう?」
 そう言ってスヌ夫が自慢げに取り出したのは、とても立派な双眼鏡だった。
「テストで100点取ったごほうびに、パパが買ってくれたのさ」
「わぁースゴイねえ! 見せ ....
暗い部屋で目を閉じて、唇を重ねる。
少し開いた唇から舌を割り込ませて、
舌の先で彼女の口の中を触ってみると、
自分よりも歯が小さい事や、
歯の表面がつるつるしている事や、
唾液に味が無い事を ....
【エチュード・プレパラート】
 
 
僕が僕未満であることを。

 ―地下鉄は…、都市の、どの部分なんだ?
  耳のちぎれたバニーガールだ
  それは血管だよ、僕がじゃあ、赤血球かい、
 ....
22時34分、864文字にも渡る深刻な携帯メールを受信した俺は、
くだらないテレビ番組の笑い声をBGMに十字キーの下を長押し、
ナナメ読みで流して大まかに内容を把握後、少し酔った頭を回して
シン ....
となりに君をのせて
海沿いの夜をゆく
波は
そこにあるのに気づかない

君はたぶん
空気で出来ていて
誰の目からも見えないけれど

見失いそうになるとき
君をのせて夜をゆく
ボク ....
マフラー巻いて早足で歩くと汗ばむのに
カーディガンだけで信号待ちしてると肌寒い

そんな
三月の風に腰のあたりを撫でられながら
住宅街の隅の小さな公園のベンチで
悲しいふりして煙草をふかそ ....
                                 (喪失の物語)


彼女の胸には心臓がなく
代わりに小さな箱が埋まっていて
願いを唱えながら手を入れると
どんなもので ....
長い洗濯をしていると
パンツもシャツもくつ下も
きれいになって
空を飛べるようになる

洗濯の匂いが土にしみ込み
そして全ての建築物にしみ込み
青い空で見えない
全ての恒星にしみ込んで ....
ばあちゃんは、今年七十五歳だ。十人ばかしの小さな老人ホームに住んでいる。亭主の残したラーメン屋を売って、ここに移ってきた。ばあちゃんは、天涯孤独だ。亭主は、十数年前に、息子は、それよりももっと前に ....
チアーヌさんのおすすめリスト(1993)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
血の匂い- 水在らあ ...自由詩34*06-8-26
発声- たもつ自由詩806-8-24
イベリコ豚- 水在らあ ...自由詩39+*06-8-22
昔は_お立ち台で踊り狂ってた_ママの格言_〜トップ3〜- Lucy.M.千 ...自由詩9*06-8-18
- 水在らあ ...自由詩37*06-8-1
八月のそらの夢- umineko自由詩14*06-7-29
盆踊りの夜_- 服部 剛散文(批評 ...10*06-7-23
恋についてのいくつかの考察- umineko自由詩9*06-7-6
あ、じ、さ、い。- 水在らあ ...自由詩67+*06-7-5
ごみ箱を空にする- よーかん自由詩9*06-6-24
銀魚- マッドビ ...未詩・独白406-6-21
ニュータウン- マッドビ ...未詩・独白306-6-17
市役所の村田さん- ZUZU自由詩9*06-6-11
ライムの濁り- A道化自由詩906-5-31
エンジェル・エコー- モーヌ。自由詩11*06-5-22
- アンテ自由詩506-5-21
おっぱい- いとう未詩・独白906-5-16
アフロ者に告ぐ- ダーザイ ...散文(批評 ...25+*06-5-10
サボテン- m.qyi散文(批評 ...606-5-4
ほんとうのこと- 大覚アキ ...自由詩706-4-14
嫌いになってもいいよ- ふれる自由詩706-4-9
『ビショビショビショービジョビジョン』- 大覚アキ ...散文(批評 ...6*06-3-30
暗い部屋- イグチユ ...自由詩106-3-28
【_エチュード・プレパラート_】- 吹雪自由詩206-3-26
レスポンス- イグチユ ...自由詩306-3-19
となりに- umineko未詩・独白10*06-3-18
三月- 大覚アキ ...自由詩406-3-17
欲の物語- アンテ自由詩16*06-3-16
長い洗濯- tonpekep自由詩13*06-3-9
「ばあちゃんの不思議なラーメン」- do_pi_can散文(批評 ...306-3-8

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