雨おじさんが、
今日もたくさん教室の窓に張り付いて、
にやにや にやにや
わたし達を見ては、
弾けたり潰れたり消えていったり

雨おじさんが、
窓にたくさんたくさんの雨おじさんが、
 ....
ある時ダヴィンチが
金魚鉢を眺めていると
金魚がウインクしたので
「魔が差したんだろう」
と思った


またある時ダヴィンチが
散歩をしていると
電信柱がおじぎをしたので
「人 ....
昔の女と話をする
昔の女は昔を知らない
ふりをして
少しだけ話す

サンダルから
知らない親指が生えている
尻の形は
変わらないのに
ぽつぽつと飛び交う
耳障りな羽音
乾き損ねたコールタールに
再び水を打つ

門をくぐれば
生臭い土の香り
産まれ朽ち
吸い上げられる

老いた桜の木は切られ
残った切り株から
 ....
わんわん
吠えるものがあって
そのあたりを
おずおず
掘ってみたら
ぎょっ
犬の死骸が
ぞろぞろ 出てきた
ぶるるっ
熱帯夜の怪である
午前三時五十五分-

知らない女の子が ボクの手相をみてる
ぼくは、蛇ににらまれた蛇の手下のようにどきどきしてる-

小学生のころに京都で、知らない町を自転車で探検してて
角まがったらいき ....
空間と空間の境目は見えないものでして
本当はいくつもの立方体によって作られているであろう
この空間も
1つの大きな立方体として展開されていくのでございます

そのいくつもの立方体も いくつも ....
 ねぇスニーカー
 ぼくはどこにいけばいいんだろう?
 
 運動不足という言葉に現実味はない
 なにかが足りないんじゃなくて
 消費されずにあまりまくっていることが
 耐えられないんじ ....
60ワットの月の宵です。
机の上を片付けて、
木目の表面をきれいに拭きましょう。
二万分の一くらいの地図模様が浮かび上がります。
そうですね。
机の先の断崖は、阿武川渓谷ということにしましょ ....
春が
わたしの中に入ると
増えます
やがて溢れ出して
玄関では靴が
遊びたそうにしています
あまった あかり で
つくった おにぎりは

ちいさくて
ぽろぽろ

つめたくても
でも

だれ

すこしだけ でも
おいしいよ
午後いや午前も
コルゲンのようなうずら卵のような
つるりと白く圧倒的にやわらかく飛び散りそうな
つきぬけてせつないぼくらなのです
ただポケットでヴァイブする神経が
吸い付くように研ぎ澄まされ ....
禁煙席も喫煙席もごちゃ混ぜで
店は煙でもうもうと

あたしはビールを一気飲み

送風しかない空調のせいで
みんな汗だく

涼しい顔であたしを手招き兄さんの
指には彼女と揃いの髑髏のリ ....
カラカラに渇くほどにもなれずに
帰り着き
ささやかな眠りも
ため息の記憶が許さない

もうすぐ
あの人の帰る時間

雷が遠くで鳴る
いったい
どこに落ちたのだろう
あの放電の
 ....
ある建物のロビーに座っていると
少し離れた場所に並んでいるコインロッカーの鍵のうち
ひとつだけが震えていて
「どこにもいけない」
と聞こえた

「そうだな」
と言うと
 ....
知りもしないのにトレイン
束縛がなんだってゆーの走るなら思うままに
顔崩さない技ばっか身に付けてんね
そりゃクールだけど、だから?
ルート決めてたワケじゃないの思い出してよ
今なら間にあうし ....
だから営業なんかヤなんすよて
本音だけ白骨化浮き彫りになる34℃の昼休み
新人と回る身にもなってみろとは口にせず
掌に携帯包み何度もメールの文字をたどる
あと5日したら会えるから
昨日出した ....
見た目や
神秘的な力などとは
まったく無縁に
ただ振れる

時間が経つのが
早いように思う

内勤に回されてから
デスクワークが中心になり
決まった仕事を
決まったように
こな ....
耳の奥にある大西洋のような広い海から波音が響く 
波は切り立った崖にぶつかり白く砕け きみは毎日の新陳代謝
そしてささやかな発熱を繰り返している
切り立った崖の上にある一軒のブック・スト ....
チョコリットも積んだし
燃料も じゅうぶんだ


さて。
火星へ行くことにしたよ


彼女があんまりうるさく
ぼくをがんじがらめにするから
もう、ぼくは

火星ならタコ(みたい ....
ふと
くらやみの中にきみのてざわり
毛布をかけて
おなかの辺りをぽんぽんたたく
やわらかな毛はふしゅうとへこみ
きみのぬくもりはそこに ない

ねつけないよるに
きみのよんでくれる詩集 ....
日差しが嫌いなわけじゃない
空の青さも胸が痛むほど好きだ
解放された風が窓枠蹴飛ばして入ってくると
愛おしくって笑ってしまう
私には嫌いなものなんてない
ポジティブな思考にリアルは寛大だ ....
 スワロー

 風と並んで飛んでいく

 どこへいくの

 なんておおきなお世話

 聞かないで

 って
 
 黒い羽

 なにを置いていくの

 スワロー

 ....
縁側で闇を見ている妹の白いうなじが僕を呼んでる


夏野山汗ばみながら駆けてゆくゆくえふめいの妹の兄


鉄塔の錆びた階段昇りゆく100階したから姉とは呼べづ


鏡台に映る妹べにを ....
男の昼はネギで始まると信じているわけでもなかろうに
君は駅のホームでネギを振り回している
君が普段ネギを買えるほどの暮らしをしていないのは
君のその身なりからすぐに推察できるけれど
駅 ....
おまえに何が解るんだ

と怒鳴ったら
君は君が解る事を話し始めた

あんなことや
こんなことや
そんなことまで

ふと気が付くと
僕は君の胸に
すっぽり抱かれて

小さな勇気 ....
散歩道 「猛犬注意」の 文字探し
吠えられまくって 至福の喜び
女の残り香が飽和した部屋の片隅のベットを
夏が来る前にシングルにしよう
と決めてから

もう何度も朝日を浴びて
僕が寝返りを打つたびに
ぐっと沈み込みながら
男臭いにおいを嗅ぎ続けてくれ ....
青ざめた夜に
チック、音


青ざめた夜にチックが走る
そして、音のある鬱
青ざめた夜にチックが走る、そして
音のある鬱


を、雷光が
ヒステリックに笑う、雷光が
 ....
鉱 山 や 氷 河 期 抱 き 耐 え る 夏


網 戸 ご し 細 か い 夜 が 並 ん で る


盆 支 度 墓 の 間 に 間 に 少 女 た ち


盲 目 の 父 と ....
チアーヌさんのおすすめリスト(1993)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
梅雨の教室- 容子自由詩404-7-21
ダヴィンチの怪- たかぼ自由詩1904-7-21
親指- いとう未詩・独白404-7-21
羽虫の夕暮れ- あみ自由詩504-7-20
わんわん- みつべえ自由詩704-7-20
安田さんの家で- 馬野ミキ自由詩7*04-7-20
Muから貴女様へ- マツモト自由詩404-7-19
ジョギング- マッドビ ...自由詩704-7-18
あんぱんを齧る宵- 一番絞り自由詩1004-7-17
童話(春)- たもつ自由詩1604-7-17
て_の_なか_に- 砂木自由詩5*04-7-17
ムジーク- nm6未詩・独白904-7-17
午前壱時- mac自由詩304-7-17
ネムの花- 蒼木りん未詩・独白1*04-7-16
ノート(41Y.7・15)- 木立 悟未詩・独白504-7-16
走れ- yozo未詩・独白204-7-16
ジュん- yozo自由詩304-7-16
ラスカ- ねなぎ未詩・独白404-7-15
- たもつ自由詩1204-7-15
宇宙逃避行- 望月 ゆ ...自由詩904-7-15
いなくなる- 竹節一二 ...自由詩404-7-15
もぐら- 佳代子自由詩404-7-15
スワロー- マッドビ ...未詩・独白304-7-14
夜光中- 本木はじ ...短歌3504-7-14
昼、ネギを持った男が- いとう未詩・独白1104-7-13
その朝のコーヒー- ミサイル ...自由詩504-7-13
欠乏症- 木葉 揺短歌404-7-11
さよなら- 窪ワタル自由詩32*04-7-11
ヒステリック- A道化自由詩704-7-11
夏未完- 本木はじ ...俳句18*04-7-10

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