子どもの頃
毎日なんか 食べられなかった
母さんと おつかいに行って
ときどき買ってもらって
店先のベンチで食べた
さほど高くもない
小さなカップのアイス

嬉しいのは
冷た ....
 俺はグレープフルーツジュースを
 飲み干す。
 頭上の空に半分の月が
 まぬけに浮かび上がっていて
 横を振り向くと
 夕日が海に沈もうとしていた。
 グレープフルー ....
このままどこかに行ってしまおうか

帰りの車中でそんなことを言っていた二人は
どこにも行けないことは知っていたけれど
その言葉だけで十分満足だった

今、僕らは三人になって車も一回 ....
さけた ひびき
さらす ふたば

つち の はじらい
かぜ の ふくいき

まかれた からだ
ゆらしてる
いつもあのひとのことを考えているわけではないから
たまには大目に見てやってほしい

外は爽やかに水色の夏の朝
汗で酸っぱいTシャツを脱ぎ捨てて窓辺に立っても
田舎の農道に車一台通るでもなく
 ....
夏休みの宿題は終わったのと
かあさんは訊ねる
私はもう学校卒業したんだよと
何度説明しても

かあさんは言う
おまえはやく宿題をやんなさい
ツクツクホウシが鳴く前に
とっとと宿題を終わ ....
限定解除!!止まれない回遊魚達
ペンを投げるのは死ぬ時だ
限定解除!!止まれないPankSter
ノートを燃すのは死ぬ時だ

生きる事は 日々を告白する事だとも
生きる事は 苦しむ事だとも ....
たましいに といかける
ほんのちょこっとした ぎもんを けずってみる
けずりきる ようすなんて みじんもない
いちばん このからだに かんじて
いちばん わかりやすい はずなのに
すこし ....
台風が来ると
海に行くバカ、は、私の男。

台風バカ。

荒れ狂う波に
飲み込まれて死んじゃっても知らないよ。

波に流されてしかも
テレビのニュースでも流れちゃって
私以外の ....
トンボならギンヤンマ
ぎらぎら青光りする腰
淡い緑の腹に飴色の尾
それからあのぐりぐり動く目玉

生まれ変わるならギンヤンマ
青々と輝く水田のうえ
セロハンの羽音響かせて
軽やかに飛ん ....
近付くもの
未来を予言するもの
告白するもの
わたしはねむる。
つかさどれ、
つかさどれ、
わたしを煩わせるすべてのもの
ビッグバーンは跳ね上がる
冗長な呼ばれ方
土星の輪が曲がって ....
道の向こうからは祭囃子が聞こえる

もうすぐここまできてすべてを包むだろう

幾分細くなり白くなった腕を少し持ち上げて手持ち花火に火をつけた

光が私を照らす

いつの間に私の腕はこん ....
世界中の不機嫌と不幸を並べて
偽善者達が微笑む
イヤフォンから 溢れる MAX音量が
困ったママンのベビーカーを 階段から降ろすお手伝い
ありがとう どういたしまして 知らないママン

誰 ....
ダントン課長は本来は古いタイプ
事務職の姉さんたちがウルサイから
お茶を自分で入れて飲んだ

ノルマのこなせない私に
容赦なく怒鳴るくせに
飲み会ではセクハラ
帰り際こっそり
「仕事な ....
安芸乃島関に似ているらしい私は両国へは足を踏み入れられないのだ。
カラダが自然に高脂肪食品へと向かうのは全人類の本能だと思っていた。
そんなのは現代人ではないらしい。それなら私は原人でいい。
本 ....
 月色の猫

月色の猫は蜂蜜がお好き
お魚フライには
いつでも輪切りレモンと
ピンクのお酒色した男の子と
リュシアンという名前をのせている

月色の猫は砂漠で生まれた
土曜日に生まれ ....
月下のお好み焼き屋は油凪
鉄板の上で焼かれているのは
ナポリ天と悲恋だ

梅ソーダサワーの上昇する泡を
見つめながら・・・

思えば酒豪になるべく
和洋折衷受け入れること蝶のごとし
 ....
足音 は
ほっておくとどんどん先に進んで
呼び止められると不満を洩らす
体 は
手足を動かすことに夢中で
なにを訊かれても聞こえないふりをする
心臓 は
なにかあるたびペースを乱して
 ....
僕は十二番目の牢舎にゐる
僕は二零三と呼ばれる
僕は自分の名前を忘れつつある
僕は粗悪な食事に馴れつつある

君の庭の卯の花は
今頃はもう満開だらうか
此処にゐると季節が判ら ....
騒ぎ立てる目覚まし時計を手探りでなだめた。
カーテンを開けようとしたが開かない。
しょうがないから灯りをつけた。
俺の部屋はジャングルと化していた。

実をつけたヘクソカズラがカーテン全体を ....
のうぜんかつらはからまるの

のうぜんかつらはからみつき きにからみつき

いつかじぶんがきになるの


あの樹の下で抱きました

背に腕まわし触れました

確かに刻む鼓動の音を ....
境内の裏に入ると
空間を埋め尽くす
しなやかな竹林の足元を縫うように
白い石畳の道を辿る

少女は
ひしめきあう竹の頂を仰ぎ
さやぐ笹の葉の隙間の青をみつめ
木漏れ日を浴びる{ルビ女 ....
  
  

  夏雲のひろがる街よ燃えあがる道路に赤き百日紅の散る

  黙々と入道雲の空にたちのうぜんかずらの橙さえる

  ここからは道の跡絶えて砂の海絶望までの足跡長し

  ....
ゆっくりと水を一杯飲む
カーテンを閉めて
好きな音楽をかける
何をしてもいいし
何もしなくてもいい
鏡に映った自分を見る
左肩を撫でてみる
前髪をかきあげる
電話のベルを無視して
今 ....
残業もそこそこに
今夜もいそいそと帰ってきた
玄関のすぐ脇の部屋で
かつて母だった生き物が
また呻いている


父の三回忌を済ませた頃から
母は溶け始めた
ビデオテープのように過去を ....
拘束して拘束して拘束してよ、ずっとずっと目に見えるところに置いておいてよその芳香をずっと感じて痛いよ棘が刺さったけどほったらかしたら私のアソコがひーらいた。
なりふりかまわず駆けずり回って坊主はだん ....
昼飯を買いに会社を出たら
むっとする暑さが僕を襲う

じりじりと肌が焦げる音を探しながら
君と海に行きたいなぁと思う

会社に戻ったら
人工的な冷気が僕の熱を奪っていく

粟立った肌 ....
花壇のマリーゴールドは
みごとにおひさまの色
おひさまを
いっぱいに吸いこんで

ハナムグリのベッドは
おひさま色の花粉
ハナムグリのごちそうは
おひさま色の花粉

夜なんか知らな ....
プラムがとけてゆく
手のひら

手首に甘露
肘まで蛇行
頬をくすぐる
芳香する湿気の下流

踏み潰しても
てのひらに残る
両手を頭の上であわせて
踊る方のリズム

おい、しゃ ....
恋だとか愛だとか
そんなモノの無い日々の中で
意味不明のマボロシに 戸惑いたくは無いのに

裏切られたSEWEETがヨミガエル
裏切ったSWEETがヨミガエル
名前も姿も別なカタチで

 ....
チアーヌさんのおすすめリスト(1993)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
アイスクリーム- さち自由詩8*04-8-4
黄身- カンチェ ...自由詩4*04-8-4
どこかに- たもつ自由詩3204-8-4
うぶ- 砂木自由詩8*04-8-4
夏の朝、午前5時半、- 佐々宝砂自由詩604-8-4
ツクツクホウシ(百蟲譜31)- 佐々宝砂自由詩1304-8-4
白と嘘の_黒と嘘の- 虹村 凌自由詩5*04-8-4
けずりかす- 玉兎自由詩7*04-8-3
台風バカ。- 大西 チ ...自由詩5*04-8-3
ギンヤンマ(百蟲譜27)- 佐々宝砂自由詩404-8-3
近代- 黒川排除 ...自由詩204-8-3
花火- ミズタマ自由詩3*04-8-3
夢のチョコレート工場- 虹村 凌自由詩2*04-8-2
営業課長ダントン- 木葉 揺自由詩10*04-8-2
ファットマンマインド- マスイジ ...未詩・独白7*04-8-1
月色の猫- 佳代子自由詩204-8-1
酒八分の記憶- 純太自由詩404-8-1
自分- アンテ自由詩804-8-1
往復書簡- 佐々宝砂自由詩604-8-1
考える以上に萌え萌え。- 佐々宝砂自由詩204-8-1
凌霄花- 蒼木りん自由詩2*04-8-1
鎌倉・報国寺にて- 服部 剛自由詩5*04-7-31
夏時間- 天野茂典自由詩504-7-31
はだか- さち自由詩9*04-7-31
肉じゃが- 窪ワタル自由詩60*04-7-31
ビッツワーカーバシュメリックサグレディ- マスイジ ...未詩・独白4*04-7-30
猛暑の中に思うこと- 綿花自由詩104-7-30
ハナムグリ(百蟲譜25)- 佐々宝砂自由詩504-7-30
プラムタイム- 湾鶴自由詩204-7-29
逆・完全なる飼育- 虹村 凌自由詩2*04-7-29

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