とりあえず死んでくれと言われて
刺された私は魚の釣り針になった
奥歯は虫歯になっている
口内炎はもう十年前の話だ

腐れ縁がドン引きする
人工の地下通路が張り巡らされている
ただっ広い荒 ....
秒針の一周で
思い出すこと

君の瞳
君の笑顔
君のくちびる
君の言葉
君の仕草
君の指先
君の髪の色
君の肌の色
困ったとき見せる君のさみしい目
ふくれっつらしてほんとにふく ....
みあげたときそこにあるの
 手をのばしたときそこにあるの
黒く落ちては白んでいく
 青く澄んでは真っ赤に染まって
打ち明けられる気がしたとき
 雨ざらしに放っておかれたとき
みあげればすぐ ....
ほんとのはなし

ねえ、きみ、なんでどっかいっちゃうわけ。ほかの女とさ。ねえ、きみはわたしのこと愛してないわけ。おれさあ、一人しかめぐりあわなかったんだよ。愛してくれるひとにさ。きみだけだよ。 ....
書いてしまって、また後悔するかもしれないんだけど。
まずはお礼から。
詩学社の破産、廃業の折は、「詩学社を救え!(http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=136 ....
  昔からの友人が
  タバコをやめることにして
  最後の一本を吸った
  けむりだ
  僕は朝方のベランダで
  でたらめなCMソングを歌い
  世界のはじまりを祝福した
 ....
君のあとで
僕は手を洗う

君の湿りを
指に
残さないように

ミューズ

薬用
ということは
消毒するのか
君の
君の何を

ことさら
勢いをつけて
これでもか、と ....
 
満員電車に乗って
家を買いに行く

途中、西洋タンポポが
みんな咲いてて
僕はそっと
保安林を抜けたのだった

その先には
どいつもこいつもの風が吹き
ふざけんなの雨が降り
 ....
病院で診てもらったら
うどんこ病にかかっていました
お医者さんは
専門じゃないので、と言って
生花店の名刺をくれました



お店のひとは
ぬれた脱脂綿で
手のひらを優しくぬぐって ....
砂を
体中の空いてる
穴に詰めていく
埋め立てた人工の砂浜の
ほつれたぬいぐるみが
さみしそうに息をしている
「あなたのコドモを産むよ」
と笑い
雨上がりの
草いきれで肺一杯にして
 ....
絵筆のタッチ
でアフロのボブさんが山を
適当に適当に描いた
そして山形蔵王と白石蔵王が生まれた
俺はマリアンヌを聞きながら
青根温泉からあがったばかりだ

そしてお前ら
ラブらしいぜ? ....
今夜の献立

・夕焼けと向日葵の背中の煮物

・虹のフライ

・蝉と夏休みの子供の声の和え物

・打水のおつゆ




ごちそうさまでした、と
流しに綺麗な皿が
水に浸さ ....
すべり台の一番高いところで断続的に爆発しながら
ガチャピンが存在しない耳たぶを震えさせる
そのときの高音域の伸びは
誰にも真似できないほど抜群だから
ガチャピンは何度も何度も爆発を繰り返す
 ....
なまなましい透明な輪郭ばかりが
声をともなって底からわきあがってくる。
止めようと思ってもとまらない
体が、ふるえる、ふるえる。ふるえながら
私はあなたのゆびばかりをしゃぶった。
止まらない ....
青のジャージ、歯の抜けたおっさんが、にへにへ洗濯機回り、ゴミ置き場周辺を回っている。


アパート備え付けのランドリーな所で変質者はいつでも登場し、不動産屋が不正な自転車が置かれてないかと見廻り ....
私をこの場所に向かわせるもの。ということを考えてみました。表現。表すこと。現れること。

一青窈さんの、コンサートに行きました。「ハナミヅキ」や「もらい泣き」など、バラードの得意なアーティストさん ....
ことばは、とても正直だから。 ほんとうのことを伝えてしまう。おかまいなしに。

たとえば、メール。絵文字があったりなかったり、そんなことは問題じゃない。何かが違う。それがどこなのか、うまく言えない ....
イチゴのにおいのするピストルで
氷のなめらかさの弾丸を放って
稲妻の響きはハイビスカスのかたちを描き
空気のざわめきはボーダーコリーのかたちを描く
コパトーンと遠雷
スコールと狙撃手
チョ ....
その娘は頬を赤らめることができる
ただそれだけのわけで
マートのレジを叩く少女を愛おしく思った

何故人は人を求めるのかね

一人ではないという幻想
届くことのないテレパシー
真空の宙 ....
口の中に微かに鉄の味がある
コートの袖口が擦り切れている
錆びたドラム缶からはいだして
月下の廃工場を後にする
奏者を失って久しい機械が
ほの青く光る一群の風琴になっていた

鳥が飛び立 ....
 詩人は実のところ職業ではない。農民が作物を売って生活費を得るように、労働者が労力の対価に賃金を稼ぐように、詩を売って生活するわけではない。そんな人間は少なくとも私の周囲にはいない。どこかにいるのかも .... タイピストとスタイリスト


僕は詩みたいなもんはなんか個人的だなあと思う。じゃあ、僕の思っているような詩の宿命として、個人的だということがあるけれど、それはどういうことなんだろうか。僕がこうい ....
「先生、強くなりたいです。」
「そんなに強くなりたいか。」
「はい」
「ならカレーを山ほど食べなさい。」
「何カレーがいいんですか。」
「それは自分で考えなさい。」
噴水のそばでは
アビリティーが無効になります
仕事の話はやめましょう
大声で電話しながら歩いている人
あなたの内側を掃除したい


 2004年11月23日制作の上記「噴水の話」から、昨 ....
穴の夜に可憐な花を引きちぎる 心の底から憎まれたくて


『やさしさ』という字はとても丸いのでやわらかなものと誤解していた


ワンピースに西のワインがふりかかる とれない染みに焦がれど、 ....
もう
あなたにかけることばを
私は持たない

あなたは
私を傷つけない

薄墨を
重ねるみたいに
記憶
コアになるはずの
つないだ手

それさえ


もう一度咲くころ ....
妻が帰るまで
電話になってみる

受話器の奥が
外側に伸びてるあたりから
昔はなした電話の声が
聞こえてくる
思えば随分
たくさんの人たちと
はなしたものだ

亡くなった人もいる ....
間遠に灯るガス燈の火を
ひとつひとつ落としながら
どこまでも
迷い道をたどってきました

鳩色の街に
静かに降り積もる粉雪
きしきしと
水晶が発振する音が聞こえます

いつの日にか ....
南米帰りの友人が
土と光の匂いをまとい
訪ねてきた日のこと
土産は
幾つもの見知らぬ異郷のお話と
太陽神のペンダント
パタゴニヤの荒野では
荒らしに行き暮れ
アンデスの稜線で
ピトン ....
かみさま って
ひらがなで書くのは反則だ
世界 ってやつをひっぱり出すのも
ルール違反ってことにしよう

そこから
おれたちはまず
書きはじめなくてはならない

雨上がりの
濡れた ....
チアーヌさんのおすすめリスト(1993)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
革命の火に告ぐ、嘘からの断絶- 狩心自由詩3*09-3-24
秒針の一周で- umineko自由詩17*08-12-4
そら- 白井明大自由詩408-11-23
ほんとのはなし...- m.qyi散文(批評 ...508-11-18
詩学社、そして寺西さん- 角田寿星散文(批評 ...54+*08-10-10
死にぞこないの朝- 露崎自由詩1008-10-5
ミューズ- umineko自由詩9*08-10-2
ペーパー・シープ(姓)- たもつ自由詩808-9-12
うどんこ病- 佐野権太自由詩32*08-8-27
水のための夜- モリマサ ...自由詩3708-8-5
マリアンヌ- 構造自由詩108-8-5
夏のゆうげ- 小原あき自由詩30*08-8-1
ガチャピン- 大覚アキ ...自由詩608-7-23
今村知晃- モリマサ ...自由詩23*08-6-23
1階のコインランドリー- 山内緋呂 ...自由詩2308-6-20
伝えたいという気持ち- umineko散文(批評 ...9*08-6-16
完全な虹は球体- umineko自由詩10*08-5-6
ベイビースター- 大覚アキ ...自由詩208-4-17
岸辺- ダーザイ ...自由詩1108-4-11
青い花- ダーザイ ...自由詩1408-4-11
詩人のシノギ(新体詩抄の巻)- みつべえ散文(批評 ...1008-4-6
タイピストとスタイリスト- m.qyi散文(批評 ...708-3-5
シンプル_イズ_ベスト- 秋也自由詩2*08-2-20
●そろもん(あとがき)- みつべえ散文(批評 ...4608-2-17
穴の夜に- 石畑由紀 ...短歌3508-2-10
桜ターン- umineko自由詩3*08-2-3
電話- 小川 葉自由詩508-1-22
光の骸(再々改訂版)- ダーザイ ...自由詩1708-1-22
アンデス- ダーザイ ...自由詩708-1-22
希望- 大覚アキ ...自由詩2608-1-16

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