すべてのおすすめ
カラスのむれが
夜をつくって
はやくねむれと
おしつける


よるよるよるよる


ビールを
のんでないから
まだねないんだ



かんべんな。
右まわりに触れられ
そこにいると知る
笛の音の房
こぼれる鈴の輪


細い光がたなびき
夜を分けるのではなく
既に分かれて在る夜を
ふいに消えた家々を描く

 ....
 出発ゲートで恋人と別れた後、僕は一人で五階へ上り見学テラスへ出て特上ロース
かつ定食1100円を食べた。この前はここで一緒に食べたが今度は一人だ。食べ終わると
そろそろ飛行機が飛ぶ時間だった。テ ....
根は分解されて土に還っていた
枝の先にわずかに最期の吐息が残っていた
去年咲かせた花の種を形見に取っておくんだった
オー マイ リッラ 
後悔はいつだって遅刻する

ぽっかりと丸い穴が空席 ....
あああ最終電車
きょうもよくのんだな
さいきんのみっぱなしだよな
おまえ
ねむいよな
ああ鼻のおくが
ぶどうのにおいがすんだな
いいにおいだな
となりの席のやつが
ごち
ってがらす ....
 
本家にはいつも
猫がいた
本家とよばれる所には
いつだって
猫がいるのだった

お盆とお正月に
本家に帰ると
やはり猫がいた
けれどもその猫は
おなじ猫ではなかった

お ....
かたん。




わたしの、やわらかい場所が、いい部分とわるい部分とに、ひとつひとつ解体されていく。いい部分は、礼儀正しくつるんとしていて、感触がない。わるい部分は、どれもいびつに明滅して ....
すべての仕業を終えた夜、
星のしたたるアスファルト、
すべての所行を終えたなら、
狭く縮めて居るばかり。


ああ と
二音つづきの火に
寄り添うものは全て揺らめいている
短い言 ....
去りゆく時の影青く
君の背中に青深く

波の名残りを追いかけて
君は夏から逃げるだろう
この手に触れたカナシミで
私は砂をまとうだろう
まとった白い砂のごと
夏は離れることはない

 ....
夜にグライダーは飛ばない
上昇気流、サーマルがないから

サーマルがないので
夜に雲は湧かない
どこかから流れてくる分だけ

街を挟んで
海風と山風が一日の交替をして
吹く風はどれも ....
ギリギリでバスに乗りこむと
最後部の片すみに
ちょこん とすわっていた
同じ塾の子たちと離れ
まわりを遮断するように
本を開いている


「よかった 帰りが一緒で」
となりにすわると ....
アールとエルの発音がちがう、
ちがうから
右目なのか左目なのかわからない
ぼくはどちらでもきみをみている
つもりでも
いつの間にかかたよってしまっていたみたい


愛とか恋とか
 ....
             080922



五重塔を再建した

再建したのは
債権者達
お金がないなら
身体で払えと
全国に
50の塔を拵えた
台風も紐で結わえて
張り切っ ....
世界中にできた闇の部分がすごいスピードでずれて
くちぶえが遠ざかり
輪郭線が地平線とまじわりながらかたちをかえて
あたしたちはまだうっすらと汗をかいて
雲の裏側にのびていく光の筋が不意 ....
ゆうぐれをあびると
くびすじから、すこし
てんしのにおいが
する
だから もういちどだけ
とべる



きみも ぼくも
もう もどってこれない
こくばんに
らくがきしたかっ ....
もうベビーじゃないこびとをのせて
ベビーカーを押している
愛しい生活にまみれた周辺を
いっぱいに抱えながら

秋は日に日に落ちてきて
車輪がとらえる枯れ葉の音が
肌の乾きを知らせてくれる ....
9月12日の
岐阜の未明
窓を開けたら
シオカラトンボ

こいつはすごく敏捷なんだ
フルートのようにね
でもさ
彼は電灯の紐に

捕まって離れようとしない
羽根を摘んで
お外に ....
ふうっと息をふく
まあるい
シャボン玉
とんで
きえる
シャボン玉

ふうっと息をふく
どんどん
シャボン玉
次々と
生まれる
シャボン玉

パッチン と
シャボン玉が
 ....
*
黄昏のおわりの瞬きに、大いなる怒りにみちた光の星雲
が交差しあう天蓋にむかい、傷ついた男たちが大声で叫
びあう。その声に応じて晴れてゆく天空には、たえず
うつくしくしみわたる遠い霧のような ....
水へ空へ振られる手
野に沈む鉄
鉄に湧く花
近づいてくる曇の光


すべてを縦にずらした景が
樹から樹へと伝わってゆく
氷と浪をくりかえし
光を光の外に置く

 ....
眼をとじて
静かなせかいにはいる

闇にそい
わきあがる追憶を孤独が抱きしめる

痩せた犬がうらめしそうにふりむきながら
白い霧のむこうへ境界をこえてゆく

私はあなたのそばで
ひ ....
水は柔らかく伸びて
青いさかなとなり
耳にふれてとけてゆく

鳥は低く弾けて
白いはねとなり
肌にぬれてしみこむ

きみの産卵する文字たちは
見たこともないのに
なつかしい、ゆらぎ ....
分からないことが
きみの
口に
つめこめれて、むきだしにされた
まま、きみは運ばれていった、

夜には、
わたしの口に、きみの死が
押し込められて、
何もできないということの ....
ふたりで
ずいぶん夏を歩いてきたね

波打ち際を振り返ってみると
たくさんの足跡が打ち上げられていて
見えないところまで続いている
きっと想い出になる時がきたら
一斉に海に帰ってゆくんだ ....
太陽

焼き畑の煙りに燻された銀の空
風の音が広がる胸
不意に繋がる記憶

雨雲

キラキラと眩しい朝露と指先の冷たさ
静かに閉じる瞼
雨音に溶け出した糸

夏の残り

線 ....
時間がたち
クリームの底がオレンジ色に発火している
そのオレンジ色を知っていて
西 って…

はじまらないけどそこにある
夕焼け なんてとめどない が
その うち  おえてしまう

 ....
            080917


知恵の輪を潜る
2回転すると
どこからか
ほうという微かな溜息にも似た
歓声が沸いた

低鉄棒がずらりと並ぶ校庭の脇には
教育用の池が作ら ....
そんな曖昧な炭酸水なんかいらない

と あの時は一蹴しましたが
今ならその曖昧さも受け入れられます

大人になった
といえば聞こえはいいですが
ただ こころの中に
白黒つけられない
 ....
 
父さんと
楽天の試合を見にいった
けれども本当は
野球よりも球場を一周する
小さな汽車に乗りたかったから
父さんは入場券をポケットにしまって
試合が終わるまで
何度も何度も汽車に乗 ....
ただ星が瞬くだけ

それだけなのに

ほろろん ほろろん

君が泣いているかのよう

僕も瞬くよ

ほろろん ほろろん
夏野雨さんの自由詩おすすめリスト(3183)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
線ひきぼやき- このえ自由詩1*08-9-24
器と器- 木立 悟自由詩408-9-24
その後の情景- 渡邉建志自由詩3*08-9-24
リラ/小さな庭から- 北野つづ ...自由詩6*08-9-24
あ、もう_秋- 水町綜助自由詩808-9-24
毛を舐める猫- 小川 葉自由詩7*08-9-23
はぐる、ま- ねことら自由詩1208-9-23
from_終わりの次- あすくれ ...自由詩4*08-9-23
夏の海に抱かれるように- 高槻 空自由詩408-9-22
月明かりと十種雲形- 海里自由詩208-9-22
塾帰り- 渡 ひろ ...自由詩26*08-9-22
それでもぼくはきみをみていた- ゆうと自由詩3*08-9-22
五重塔(習作- あおば自由詩3*08-9-22
- モリマサ ...自由詩3308-9-22
ばいばい、てんし- ねことら自由詩608-9-21
夜のはじまり・多摩川土手ごしに望む- たちばな ...自由詩18*08-9-21
シオカラトンボ- じゅらい ...自由詩108-9-20
シャボン玉_キエタ- 佐々倉寿 ...自由詩108-9-20
黄昏のおわりの瞬きに- 青色銀河 ...自由詩2*08-9-20
朝と熱- 木立 悟自由詩308-9-19
造花- Etuj ...自由詩308-9-19
亡命少女- 佐野権太自由詩22+*08-9-19
分からないことがきみの口につめこまれて- こもん自由詩1708-9-18
足跡- 皆月 零 ...自由詩9*08-9-17
夏と僕とキラキラ。- プル式自由詩6*08-9-17
パーを出す前のグー- さわ田マ ...自由詩308-9-17
知恵の輪(習作- あおば自由詩7*08-9-17
微炭酸- 明楽自由詩508-9-17
僕らの休日- 小川 葉自由詩16*08-9-17
創書日和「夜」_星空- そらの  ...自由詩10*08-9-16

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