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真っ黒な世界がもうすぐ終わるとか考えていた数年前の祈る手の影、新しい洗脳、未来のシンパシー、軽い衝動で。風の強い国で君を見失い、あれだこれだと結論ばかりで手を汚さずに土を掘るやり方で満足していた。僕 ....
君の延長線上には
何があるのかと
不意に話しかけられた
恵比寿の高架下を
歩いていると
腰あたりに
大根をぶらさげた
白いランニングに
バミューダパンツを
履いた男に
....
生まれた街を歩いてみた
潮風が私の髪をなびかせた
腰の曲がったおばあちゃんが
歩道を歩く
わたしはきらめく海の反射に見とれながら
その美しい波の冷たさを知っていた ....
定期券をなくした
毎日通った
半年定期だった
あの人のこころゆきだった
なくしたので
きょうは切符を買って行った
帰りも切符を買った
ならんで買った
電車は混んでい ....
わたしたちは 底悲しく
わらいあう
そして指をつなぎあい
小径をゆく
菫の花がそこかしこに
ふるえるように咲いている
わたしたちは 歩きながら
優しげに 言葉を交わす
でも気づ ....
眠ってしまった
あんなに観たがっていた映画
青白く照らされた寝顔が綺麗に思えたから
起こさないように一枚撮ったんだ
ステンレスの浴槽で
いつまでも君と溺れていたい
海月みた ....
静かに
長く連なる
落下して
地面の
ずっと奥深く
張り巡らされた手から
温かく
吸い込まれ
生命の源となる
それは
凍りついた世界を融かし
別れを告げ
訪れを呼ぶ
....
ぼくたちはいつだって三人でいた
キミがみつばちを捕まえてほしいと
目の動きだけで云った時も
そうするしかなかった
キミはあいつのもので
ボクははちに刺されることでしか
キミに見つめられ ....
目が覚めると
お日さまが山の向こうから顔を出してた
ふいに
ランボーの詩の一節が
降ってきた
なんかいい日になりそう
朝日を浴びて
みかんみたいになりながら
ひとりにやけた ....
おにぎりの要領で
ぎゅっと空気を押し固めると
野球のボールくらいの球体ができあがる
無色透明だけれど
触れるとちゃんとそこにあるのが判る
砂糖や小麦粉をまぶすと
指の跡までくっきりとうかび ....
飛んでいる鳥を
「優雅だ」
なんて、いうな。
きこえたのは、レクイエム。
北か、南か、東か、西か。
はこばれてきた、レクイエム。
名もない鳥、風にとばされ、死んでっ ....
恋人を亡くし
自らのこころを立て直そうと
遠い旅先で
免許取得の合宿に入った君は
今日初めてのハンドルを握った
仕事から帰った僕は
君のブログの日記を読む
「ギア ....
仕事帰りの人波に紛れ
手を繋いだ老夫婦が
通りすぎていった
耳に入れたイヤフォンから
「ベル」という唄を聞くと思い出す
もう会うことも無い
いつかの君の猫なで声
少し離 ....
昨日のために
誓いをたてよう
むかしはどこだ、と
きみが寂しく迷うとき
ここだ、とぼくは
立っていよう
延長線というものに
なじみきれない若さとは
なによりもかなし ....
土と肉の熱を計る
なかば眠りながら
蝉の幼虫がさくらを吸っている
土をほじくり返し
あやしたすずめをその手ずからうずめ
いらなくなった枝を突けば
まるでそこだけが日溜まりのようです
....
いざ夕闇に
射して然したる
光は薄く
消えゆく街は
幼子抱えた母子の様
菊一花
憑かれて
泣いた
疲れて
逝く
衝かれて
イク
その塩梅に
生甲斐を見出し
夜の中
光一筋 ....
{引用=からだのすべてを耳にしてしまいたい、いっそ}
糸電話から伝わった振動が、
あのひとの声だったと気づいたときには、もう
音もなく、底はふるえない
わたしを塞いでいく夜にも ....
きみがすきなものと
ぼくがすきなものは
ちがうから
ちがうから
ちがうから
まじわらなくて、
でもそんなせかいが
とてもすてきで
すてきで、
(だから、それでも)
きみがすきな ....
みぃぎ ひ だ り
まぁえ うっしろ まえまえまえ
みぃぎ ひ だ り
まぁえ うっしろ まえまえまえ
君は 踊る私を見ている
みぃぎ ひ だ り
君は
君は
椅子に登 ....
たいせつな人の変化は
すべての流れにかかわっていく
血と肉を分けあった間柄では なお
かつての激流に心臓がなる
渦に飲まれまいと足を踏んばり
固く固く握りしめて
開くことのなかった ....
−今更なんで、思い出したりしてんだろう?
雪が降りしきる午後のメールでフラッシュバックして、彼の好きな桜は今年は遅くなるだろうなんて予測してみる。
桜の木の下に佇む白いジャケットの彼の姿は、 ....
久しぶりの路上ライブで
再会した彼は
唄い終えると
ギターを背後の壁に立てかけ
白い吐息を昇らせて
小鳥みたいに震えてる
ファンのみんなに
ほっかいろを配る
昼 ....
いくらむいても
姿一つあらわさぬ
たまねぎみたいな
かみさまなんぞを
しんずることは
()
(())
((()))
((()))
((( 詩 )))
....
ぼくが司会をする朗読会の前に
亡き友の魂に祈る為
愛する作家の遺作に出てくる
上智大学のクルトルハイムを訪ねた
洋館の重い木の扉を開くと
暗がりの壁に
一枚の肖像画があり ....
くしゃみをひとつする、と
私たちは地球儀から滑落して空に溺れる
あの日グラウンドから送った影は
手をつないだまま鉄塔に引っかかっていて
捨てられたビニールのレインコートのようだった
バス ....
五歳のときに見た夢がいまだに忘れられない。
私はうす暗い階段をひとりでのぼっていた。それは石畳で、幅は人ひとり通るのがやっと、天井もすぐ頭上に迫っている。そして何段かごとに規則正しく踊り場が設け ....
真夏の夜だ。
蛙の鳴声。その、むせ返るような自由さ。或いは、
青春の悪徳を手に―体育倉庫から盗んだバレーボールを片手に、
的外れなコートの上に、田んぼの中にぼくらは突っ立っていた。
「試合よ ....
四角い窓からみた海に
オリオン座が落ちてった
僕はそれを電車の窓からも
見たような気がした
ちいさなリゲル
君の名前に似たリゲル
制服のリボンタイの匂い
香水と煙草のまじった匂い ....
窓の外から
パトカーのサイレンの音が
聞こえる
僕は少し硬い
メロンパンを
かじりながら
洗面所の蛇口をひねると
先端からサイレンが
溢れだして来た
1秒と1秒の隙間に
入 ....
ぼくらの道は まがりまっすぐ
ときにはハンドルを取られ
側溝へタイヤを落としそうになる.。
横転しなくて良かったね。
心が小さく小さく震えた。
もっと素直に もっとゆっくり
僕 ....
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