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ぜぶんなよ、あんまり分け隔てるモザイクの。渡る道すがらアスファルトの熱あつい、夏だから。冬場はあたたかい温泉に入ります。細かく震える装飾音符です。せんぶん、イレブンPMを過ぎて立ち寄るコンビニエン ....
しゃわしゃわしゃわしゃわしゃわしゃわ
山奥の合掌造りで
祖母は暮らしていた
冬は深い雪に閉ざされ
ひっそりと
何もないところだった
祖母がまだ少女だった頃
屋根裏では
蚕を飼っ ....
雲まで黒くて
月にはみえない
霧の畑に古いデミオが
案山子の山を見てまして
ワイパーもまあ静かです
株価がどうとかラジオが煩い
国道横の欅ちかく
電信柱がくすんでる
そろそ ....
夜道に浮かぶ洋燈は
硝子の裡から暗闇を
今夜も仄かに照らし
人の胸にぽうと灯る
たましいの面影です
090226
キュウバンナンボということばを読んで
急場の堕落をイメージしたことはない
旧番は何だったんだろう
急な改革が続く ....
僕は切符を買うよ
いつもと同じ場所にむかう
日めくりをちぎるときに
忘れてしまうだろう、今日だから
僕は切符を買うよ
四十九枚の十円玉を投げ入れて
光るボタンで行ける場所
誰もが辿れ ....
さんぜんいん
とおいか ちかいか
あててみよ あててみよ それ
さみだれ よいどれ
ふね は だせんが
よいよい これりゃ
あすのあしたにゃ
わたしたろ わたしたろ
ふねは ....
あるべきところへ
おさまって
けれど
はみだしたところに
やさしさがある
ほんとうの
うちのつまにも
はみだしたところが
きっとある
ほんとうのやさしさが
うそばかりの ....
石積みの朝
陸橋はその歪んだ影を
路面に落とし
昨日までの工程を語り終えると
あなたは静かに
最後の生理を迎えるのだった
+
足音が擦り切れていく
あなたにとっ ....
今、東京の夜にいます。
赤羽橋に着きました。
ふと、顔を上げてみたならば、
東京タワーが見えました。
何、となく引き寄せられはじめ、
そちらに向かって行きました。
なかなか近付 ....
さえぎられた道で、端的に
もう
ここには何もない、
きみもいない、雪の
においが
わたしに見ることを教える、でも視力は
もう必要ない、きみが
いないという
ことを見る、その ....
もし ぼく が かんじょう を ポリぶくろ に つめて
すてる ことが できたとしたら
どうだろう
まいあさ しゅうしゅうしゃ が やってきて
あちこち で ふくろ を つ ....
そんなとき
わたしは、ふとおもう
たとえば、いまはいているくつ
をぬいで、みなもにたったらしずまずに
わたりきることができるかもしれないとしたら
それが、わたしのこころをすくってくれる
....
ゆるゆると電車にゆられて
山奥へと連れられます
川はどこまでも川で
おしゃべりをしながら流れゆきます
*
雪よ
みて、雪よ
わたしたちずっと
海から生まれたものだと思 ....
わたしたちは、
とても多くのものを、
知りすぎてしまったと思うの、
彼女は言った。
短い晴れ間に雲がさすこと
宇宙は青緑に澄んで
見えない星をあるものにした
わたしたち ....
とんぽとんぽ、とん
排水溝へおちてゆき
プールの中へおちてゆき
海水の中にまぎれてゆき
バラバラになりました
わたしは 雨です。
いいえ、雨でした、
ともだちも形をかえ
知らない所 ....
地下鉄の風に背中を押されて
階段を下れば
ホームの端を
黄色い凸凸道が
何処までもまっすぐに伸びていた
いたずらな風が
吹けば
すぐによろつく私だから
凸凸道の内 ....
神社の駐車場に続く古い道で、ふと、
つぶれた中華料理屋はどれくらいあるだろう、と考える
仰ぐと、まだ健全な青と白に月が出ていて、ふと、
ドイツやイタリアの空を覚えておけばよかった、と考える
....
金の舟の名前は、“ハロー”
どこからともなくやってきて
やあ、
手を振って去っていく
一瞬の出来事
金の舟の合言葉、“ハロー”
ぼくらはきっと
つながっていけるさ
ぼく ....
だいたい まいにち
かしつき かかえて
せんろのわきを かけてくふたり
ふみきり とびこえ
しんごう むしして
パンダのむれを たくみにかわす
きょうはどこまで いけるだろうか
ゆうひだ ....
まったくおまえは屈託ない奴だ
食べたと思ったらもう笑っている
もう少し味わえばいいのに
笑い声、雲に吸い込まれ
雨が降ってきた
銀色の滴
みみずくの神様のお出ました
厳かに神 ....
夢の中で私たちは
幾度もくちづけを交わした
あなたの唇はいつも濡れていて
舌を入れると海の味がした
まるで水中深く落ちてゆく
立ち昇る泡が遠く遠く輪を描いて
はるかな岸辺へと
夢 ....
そらのどこ
とぼくがたずねると
きみは
そらのとこ
とこたえるのだった
だからぼくはまた
そらのどこよ
とたずねてしまうからきみは
そらのとこよ
とこたえつづける
いつま ....
夏の午後 影は濃く
姿勢の正しいあなた
まっすぐにねむる
貝殻のボタン
ひとつ失ったまま
くんと伸ばしたつま先から
夏が逃げてゆく
砂がはらりと落ちる
そして落ち続ける
傾い ....
{引用=
***
}
フライパンの穴をのぞくと
スピノザが机にかじりついているのがむこうに見えた
時間を超越する望遠鏡というものがあるのならば
それは存外、身近なところに転がっているのかも ....
野球場のフェンス越しに
鈍く湿った風
予感の匂いに満ちたアスファルト
屋上と屋根の向こう側
午後の光を遮断して
雨粒いっぱい雲が来る
金網をつかみ取り
いちもくさんに飛び降りる
私の制 ....
這いつづけ
水にたどりついた樹が
土のはばたきを抑えている
それでも幾つかは
飛び去ってしまう
石も川も敬いも
大きさを失いさまよいはじめ
幸せもなく 不幸せもな ....
始めに朝があった
僕たちは扉を開けて
靴音鳴らして別れてった
「自分に自信がある男程SEXが下手なんだよね、何故か分かる?努力しなくても良いから。自分に卑屈な男の子の方が自分に ....
車道を行く
ひたすら行く
迎えは居ないが
歩く、ただただ道程をたどって
後頭部からカット・インしてくる
車両の音
踏み切りのベル
仕事帰りの会社員の独り言
二階から自販機に家族 ....
{引用=彷徨うお前のたましいからもしも右手が差し出されるのならば、}
泣いたり笑ったり
他愛無い言葉を交わしたり
時に交わってみたり
逆立ちしてみたり
泣いたり
笑った(ふり)を
し ....
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