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  停止線を越えたぼくの感情のかたまりが
  きみの言葉で編まれたハンモックに絡め取られた
  ぼくが自分の臆病さを知る頃にはすでに
  第二の呟きが世界の水面に波紋を描く



 ....
 
 
 
 
 
琥珀色の教室の隅で
 
 
 
うずくまった
背中のよわい夕日が
 
一年後と
十年と
未来、のあいだに
 
 
 
消えてしまわないよう
お ....
雑踏で喫煙をしていると
衛生的な感じの服を着て
酸素マスクを付けた人たちが
群れを成してやって来て
あなたはどうして煙草を吸うのか
と言う
くちごもっていると
健康の為に今すぐにやめ ....
キラキラしたものが
上に登って行くのを見てた
ふわっとして
とてもハッピーな気持ちになって
生きたくて
キラキラしたものを見ているだけで
こんなに幸せなんて知らなかったから
床に足をつけ ....
地平線の上で
縄跳びをしている
少女がある日
その向こう側に
行ってしまった

縄は残されたまま
速度をうしなわずに
今もまわり続けている

地平線の向こう側には
言葉のい ....
  真冬に尖っている



  (栄養摂りすぎちゃった)



  真夜中に尖っている
  無数の電線を切り裂いた
  自動販売機の釣銭を漁った
  真夜中に尖っている
 ....
空の鋭角を切りとるように
にじみ出した切りとられた
青い空のカメラ
オブスキュラ
青い空の向こうの黒い宇宙

果ても見て
見ぬふりをして過ごした時間
時間のすきまに
おとずれ ....
ひとつひとつに
名前なんてなかった
きみだけが知っていた
美しい世界
神さま
ねえだから
きみは神さま
みんながうまれたときに
さいしょに泣いてくれたのは
きみだったな
あわくする ....
うまく言えないから
靴の先を見つめていた
物思いに更けてばかりで
文庫本も進まないまま
気が桜みたいに散っていく

口癖を真似されて
ぼんやりと指と指を繋いで
不器用な照 ....
恋のむこうがわを見てみたい。からだのおくが、あついんです。って誰につたえたらいいのですか、あなただけにさわってほしい、あなただけに、しってほしい、どんなにわたしがことばをつむいだって、あなたとの 愛な .... つばさに
傷をつけて
泣いている
鳥がいる
それが
あなたなら
どう感じる?

あなたの
心が
つばさなら
傷つけないで
やさしく
受けとめて

痛めつけないで
そっと ....
(夕火の)
雨がふっている
多分、あの崖に植わっていた木の枝
くすぶっていた赤や黄は

ゆうやけが
いや葉っぱが
お互いを見ながら
しばらくのまどろみを
一日のしめくくりを
見つめ ....
老婆は
朝市で売れ残った
5本の胡瓜のうち4本を
田んぼの用水路に捨てた
4本のうち1本を
散歩中の老爺が川で拾った
老婆のきょうだいの老爺は
翌日老婆と一緒に
ふたり仲良く胡瓜を
 ....
太いがそれだけの腕である
誰かがしがみついた腕である
ふたつ浸ければ
たいそうお湯のあふれる
腕である
銀色のケトルが鳴く
耐え切れずに

もう
私はおしまいだよ と
あらん限りの
声をあげて

鳴く
鳴き狂う
誰か止めて止めて止めて
さもないと

さもないと?

ひざを抱 ....
 
 
 
 
きみはコーラを飲み干せない
柴犬のジョンは鳴けない
そしてぼくは笑わない
 
3つ揃うと
「不幸」
ができた
 
きらきら光る
「不幸」
だった
 
  ....
  それは光のなかに
  夕暮れどきの街灯にある
  一〇〇円ライターの炎のなかに
  乱反射する水面にある
  やさしい気持ちが消えないように
  祈り続ける心の奥に



 ....
                 2007/12/15




白々と初夏の短い夜が明けて
東の空にも
シロナガスクジラを思わす雲が
ゆっくりと背中を持ち上げる
美しく光ったりして ....
九十六だった大叔父が暑さに耐えかねてとうとう往生したのが3年前の8月4日。
「もうちょっと前にいってくれりゃあ、初盆も今年すまかいたのに」と、葬式と三日七日と盆と忌明けがごちゃごちゃにきちまった夏 ....
ゴロリと寝ている
わきの草の上を見てみる
葉っぱの上にケムシさんだ!
フサフサの毛の生えたケムシさん
そいつを見ながら いつの間にかウトウトする
ふと 目が覚める
さっきの草になんとなく目 ....
1年前の物干し竿がボキボキ折れたため

線香立てに刺し

バスタオルを半年前の乾麺にかけると

「向いてないですから」

一瞬で職場放棄され
シフトに二つ穴が開き

洗濯機が運ぶ ....
飲み干した酒杯のそこに
月が映りこんで
もっといっしょにいてほしかった

すきとおるようなさそいをなげかけています
自分が見えなかった僕は
君に出会って初めて輪郭をもった
透明だった体も心も
次第に色付いていった

もっと君に見てもらいたくて
色はどんどん濃くなるけれど
僕は君が何色を好きなのか知らな ....
ことばを交わしたい人がそばにいるのに
壁に貼られたメニュー表ばかり見ている
生ビール550円
横顔を見るタイミングだけうまくなる

「いい人」になんかなりたくない
「大切な人」になりたいの ....
■「知らない金属の話をしないでください」


■「ぼくと話しても、あなたが知るということはありません」


■「どこかへ金属が行ってしまったのです。話をしてください」


■「 ....
ステンのやかんで湯を沸かし
凍った車の視界をひらく午前七時
柔らかさを帯びた空気の向こうに

こっぽり

と浮かんでいるあれは
マリーゴールドの豊潤
あるいは熟れた蜜柑に似た
色 ....
わんと鳴いたから
「ぼち」

わたしのこと
ほんとは誰も知らないはずなのに
「おはよう」
だなんて声かけて
頭をなでなでしたりする

とげぬき地蔵じゃないんだってば

雪が降って ....
海の動物になりたかった
海に行きたかった

底の方で
脊髄が列車のように並んで
色のない海老が
乗客のようにじっとしている

マリンスノーの中
錆びてしまいたかった

潮を ....
台所の片隅で
冷蔵庫は
昨日よりもちょっと
ナーバスになっている
海の見える場所に住みたい
そう思ったのは
二十世紀の終わり頃だった
さようなら
という言葉は
ずいぶんと
細長 ....
小さな啄木鳥が
枝のむこうに
隠れて鳴いている
霜に白く
苔に覆われた墓石の上に
戯れる小栗鼠

韜晦する記憶のメレンゲ
青い雫

仄かに紅く冷たく
かじかんだ ....
夏野雨さんの自由詩おすすめリスト(3183)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
つまずき- 草野春心自由詩807-12-22
写真- 森さかな自由詩5*07-12-22
喫煙者- 吉田ぐん ...自由詩3207-12-21
キラキラしたもの- チアーヌ自由詩307-12-21
少女- 小川 葉自由詩707-12-21
真冬に尖る- 草野春心自由詩207-12-21
ゴーシュ- mizu K自由詩4*07-12-20
神さまとさよならする日- アオゾラ ...自由詩3607-12-20
「春の日」- 菊尾自由詩3*07-12-20
もう恋なんてしない、なんて- ki自由詩207-12-20
折れたつばさ- 妖刀紅桜自由詩3*07-12-20
夕葉- 唐草フウ自由詩8*07-12-20
胡瓜5本- 小川 葉自由詩5*07-12-20
- A-29自由詩3*07-12-20
ケトル- umineko自由詩6*07-12-19
たとえばそれはビー玉のようで- 森さかな自由詩707-12-19
かなしみについて- 草野春心自由詩807-12-19
機関車とくじら- あおば自由詩7*07-12-19
西瓜- リーフレ ...自由詩507-12-19
ケムシさん________- guchi_k自由詩107-12-19
その優しさ- 佐々木妖 ...自由詩11*07-12-19
忽然の予兆- 貝だった ...自由詩407-12-19
AIR- 優羽自由詩6*07-12-19
スミノフと僕- つばくら ...自由詩4*07-12-19
無題- 10010自由詩307-12-18
おひさま- しろう自由詩3*07-12-17
ぽちたま- 恋月 ぴ ...自由詩21+*07-12-16
機関車とくじら- AB(な ...自由詩607-12-16
冷蔵庫- Tsu-Yo自由詩107-12-15
ふゆのレモン- shu自由詩1207-12-15

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