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選手もいない
観客もいない
ただマウンドの上に
白く滑らかな豆腐だけがあって
時折吹く風に
ふるふるとしている
気がつくといつも
そんな球場を眺めている

 
 
 わがままなあなたのReは愛しても
 まだ足りないと盗みいるひと


雨の夜は朝がこないとテレビのなかの猫たち
雨でも散歩はできるよね、と
傍らのちいさな犬はぽつり
おやすみが言えなくな ....
目を覚まして こすり合わせる
貧弱なものたちの強い毎日
そんなあなたに ごほうびです 

満月が二つ出た
願ってもいないことだったが
ひとつは自分用に
大きなポイで掬った
知り合いの ....
それはいつもそこにあるから
しかたなくて
必死にいのちを擦りあった

てんてんと開いたあなから
すこしずつながれだして
しかたないから
必死にいのちを擦りあった

かなしくもない ....
にきたまの
ささめきと。
どろつちの
ちんもくと。
今宵の風も
黒雲をはらい。

にきたまの
ささめきと。
どろつちの
ちんもくと。
雨のよは
ほかになし。

黒蝶貝なる
 ....
れいぞうこをあけると
いつかのなつの
せみのこえがきこえる

わたしは
トマトをひとつとりだし
つめたいそれにかぶりついた

れいぞうこをしめると
せみのこえはやみ
ト ....
液体で生まれる
混ざりながら/ゆっくりと凝固する
凝固したら溶ける
液体になる
蒸発する

液体で生まれる

あいということ
いきること/しぬこと
シーラカンス

何処にも居場所が 無いっていうことは
何処へだって 行ってしまえるってことなんだ
どんな風になりたいか 望んでないってことは
どんな風にだって なれてしまうってことなんだ
 ....
ちりちり、ちりん
しゃりしゃらん

秋のはじまりの夜は澄んで
いくつもの水面に映し出される
まるい光を数えて歩きます

ふくらんでいく気持ちが
ぼくの肋骨を、内側から
甘く、うずかせ ....
森へ
つづく道は
つめたくて
きもちいいんだ
冬の
シーツみたいに
白くないし
深く
濡れているけど

たとえば
ビリジアンって
色が好きだった
絵の具
 ....
菜の花畑
咲きさかり
やまぶき色とみどり色
そよ風と土のかおり
織りあわされる

やわらかな茎の
なかほどで
てんとう虫は
僅かのあいだ
同朋の仔を
確かに見守る

てんとう ....
妊娠悪阻ということで、
一週間ぶりに病院へ行くと、
点滴は、24時間で、
4本取り替えるらしい。
彼女は、ほとんど、口も聞けないほど衰弱している。


「なんか話して」と言うので、
 ....
ぼく、
透明な夜をみあげます
半透明のたましいを宿して
伸びていく木になります

ほしかったものが、なかなか
みたされないから
ほしくないって嘘をつく
あんなもの、いらない  ....

彼女は晴れの日でも傘を差している
雨を異様に怖がっているのだ
酸性雨を浴びると体が跡形もなく溶けてしまう
という話を子供のころに聞いて以来
ずっと信じているらしい
雨が降り出してから差 ....
わたしの手にとてもよくなじんだキーボードで、
いのち、と打って、
変換で、命、と出ないから、
めい、と打って、変換する、
いのちはどこへ、行ったのだろう。

いのち、と打つと、
胃の血、 ....
陽も暮れきった午後六時
買い物メモを持って靴を履く
切れているのは醤油
それから時計に入れる乾電池
八時には夫が帰宅するので
急がないといけない
台所にはやりかけのパズルが広げてある
電 ....
ロージー
なあ
いらないよな
しあわせなんて
いらないよな

ロージー
金なんて
いらないよな

ロージー
なあ
季節なんて
いらないよな

いらないよな

ロー ....
17の夏、あの子と
ブラブラ、ブラブラしてた

大学受験も考えなきゃならんしさ
そろそろ、真面目になんないと
ああ、わかってるよ、わかってる

何もかもに集中できず
机に向かえば脱力し ....
自転車で
スローダウンして
見上げた初秋の青空に
アオスジアゲハ
自然にまかせて舞おうとする
あなたのようだと思う

今朝気がついた秋は
褐色の落ち葉
乾いて道端に身を寄せ合って ....
週末だから酒を飲みにいく。週末でなくても飲みにいくが、週末はことさら大量の酒を
詰め込む。僕らはつまらない仕事に飽き飽きしていた。それを酒で昇華する日々にも、
いつもと変わらない顔ぶれにも。けれど ....
ぶつかってははじけ沈みこまれてく/見えない傷を時は置き去りに
雨の黒さを見上げる葉月の今も/あの娘はきっと放ちきれない愛を胸いっぱいに抱きしめて
僕は不埒で浅はかで疾しいまま/嘘にまみれ退屈に灼か ....
ゆうひがうみに
しずんでいく

ちいさな
しょうてんがいの
あかりがともる

ろうじんのために
ろうじんがはたらく
まちがここにある

ときどき
だがしをかいに
 ....
森になれ、
森になれと
実を落とす
森にわけ入る。
馬舎のなかで
干し草を
はむように
からだを脱ぎ
うまれたばかりの
子馬と
父の帰りを
待っていたような
待って ....
初めてはうそで
そのつぎは泣いてて
三度目はしょうじき

言葉はうそで
心は泣いてて
体はしょうじき

他人はうそをついて
友達が泣いていて
自分はしょうじき
愛をうろつき

ともしびを踊らした

石壁にもうひとりの

ぼくが伸びて

あなたはもう帰らない


大地からの合唱のあと

ぼくのソロが

さびしくにぎやかに

夜 ....
 
 
フェンスがどこまでも
長く続いている夏
午後、知らない所で
知っている人は逝った
乗客も乗務員も置いて
青い列車は海に向かって出発する
座席には誰かが忘れていった
大人用の眼 ....
「明日も雨、降るのかな。」
「綺麗な月が出てたから、きっと晴れるわ。」




5.

黒い服
白い首飾り
海底バスに乗って街を行く
灰色の上空には
ゆっくりと沈み来る夕日がな ....
 
ひからびた雨は ふたたび雲にとらわれるのをおそれている
底のない青い穴 弱りきった栄養はもう 吸いつくされた

顔をふせ 膝をかかえて 冷めた今日にうずくまる
部屋の片隅で
こぼれた風 ....
本当は
私を愛して欲しいのだ
貨物列車の地響きの
圧倒的な質量で

乱暴に
私をかしずかせ
それを私は言い訳にする
それを私は言い訳にする

あなたの今を
もはや問うまい
それ ....
今日の入浴介助は 
全身をばねにしてバリバリ働くAさんと 
一人すろーに働く僕のペアで 
一人のお年寄を介助する間に 
Aさんは三人位してそうで 

天井あたりから
数時間の動きを見ると ....
夏野雨さんの自由詩おすすめリスト(3184)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
豆腐球場- たもつ自由詩511-9-14
夢猫- たま自由詩27*11-9-14
正しい月- 唐草フウ自由詩14*11-9-14
untitled- はるな自由詩611-9-14
雨の夜に- つむ自由詩3*11-9-14
かたち- 小川 葉自由詩311-9-13
あいということ- つみき自由詩611-9-13
シーラカンス- itukamitanij ...自由詩511-9-13
明月によせる- あまね自由詩811-9-12
ビリジアン- 水町綜助自由詩16*11-9-12
菜の花畑- あまね自由詩12*11-9-11
ピンクのハートマーク- はだいろ自由詩1511-9-10
秋の夜はいつわりを許さない- あまね自由詩1211-9-10
彼女らはいずれも澄み切った声をしていた- 吉田ぐん ...自由詩2611-9-10
いのち- 因子自由詩511-9-10
船に乗る- 吉田ぐん ...自由詩2511-9-9
ロージー- はるな自由詩511-9-8
17の夏、あの子と- うめバア自由詩7*11-9-8
アオスジアゲハへの手紙- たちばな ...自由詩17*11-9-7
目の前のグラス- haniwa自由詩511-9-7
さいごの凪- フミタケ自由詩511-9-7
くらし- 小川 葉自由詩411-9-6
無題- ズー自由詩1*11-9-6
ワンス・ライアー・トワイス・クライ- 竜門勇気自由詩111-9-6
ともしび- 吉岡ペペ ...自由詩311-9-5
青い列車- たもつ自由詩611-9-5
海底バス- 村上 和自由詩411-9-5
雨のち- 四帰自由詩311-9-5
ロンド- umineko自由詩6*11-9-5
亀のつぶやき_- 服部 剛自由詩511-9-4

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