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斜面を切り分けて
父の家が建つ
小さな

直方体を
重ねただけの
たぶん
遠い質量の

かたちのないたましいを
とどめおくために

ほっとした表情で
母は告げる
これで
 ....
父のポケットに
ときどき手を入れてみたくなる
そんな子どもだった

なにもないのに
なにかを探してしまう
いくら背伸びしても届かない
指の先がやっと届きそうになって
そこには父はいなか ....
窓から見える空があんまり青くてきれいだから
窓を開けて少しだけ瓶詰にしました
でもとってきた空は青くなくて
それなのに窓の外はやっぱり青くて
僕は悲しくなって
僕がとった空の青はどこだろうと ....
 
自転車を漕いでる
全速力で
ふみきりまで
息子を荷台にのせて
遠くから汽笛の音が聞こえる
蒸気機関車だ!

夢をみていた
眠りにつくまで
SLを夢みる
少年だったはずなのに
 ....
今日は横浜スタジアム近くの 
旧財務省?のZAIMという 
煉瓦造りの建物の1Fにある 
Cafeのオープンテラスに 
詩人達で集い、
テーブルに置いた灯を囲んで
詩を読んですごしました。 ....
朝のひかりが寂寥をうきあがらせる
水のなかの部屋で藻のようにさみしくゆらぐ

愛を終えてめざめるさめた白い世界
そこでは言葉がうしなわれている

隔離された生の夢

記憶のなかを雲がな ....
  昔からの友人が
  タバコをやめることにして
  最後の一本を吸った
  けむりだ
  僕は朝方のベランダで
  でたらめなCMソングを歌い
  世界のはじまりを祝福した
 ....
はねを生やして飛び立とうとするのは
なにも言葉だけじゃない
重すぎる心臓を
あかく吐き出しながら
お前のことを絵にするのは
いいかげんにしなくちゃね
お前はそう、
ひっそりとやさしいに近 ....
枯れてしまった花を詰め込んだ
荷物を背負って
帰るんだ 
うちへ 帰るんだ
野生の花が咲くまちへ
いつか大切だった本が
ホコリの中に埋もれてる
無為に費やした
たくさんの
愛しさと
 ....
いなくなった
椅子が、あった
主は不在なのか、と尋ねられれば
沈黙して笑う、程度のことしか出来なかった

混ざり合った
分からなくなった
人は混ざってしまうもの、らしい
心の、底辺の垣 ....
男は、路上に寝ていた。
液状の粒子は溶ける。空に、
もしくは、アスファルトに。
学生は鼻をつまんだ。ブラウンだ、
と。
確かにそうだ。高速で振動する粒子。
過去も未来もごちゃ混ぜにする。男 ....
見つかっても
怒られることはもうなくなった
飾り気のないドアが壁となる
十五時からの十分
煙草二本のあいだ

椅子に浅く腰かけて
窓枠に肘ついて
外に目をやりながら紫煙を燻らす
そん ....
奪われないので
今日もひとり分を生きた
果てのない風船の暗闇で
惑星の君が手をふっている
伸びる道は無限に存在し
いつでも繋がっていると同時に
いつでも一定の隔たりがあり
謎 ....
 
頂角が
ひとつ消えてしまったなら

残りの頂角も
消えてしまうので

音は鳴るほうへと
響いていった

やがてそれは
指先につるされた
小さな楽器とは思えないほど

宇 ....
ことしも
うみのむこうから
かなうことのない
えんきょりれんあいのとちゅうで
ぐうぜんりょうしのあみにかかり
しょくたくへと
ぐちをこぼしにでも
やってきたはずなのに
あいさつもなく
 ....
ぱちんぱちんとカニの原っぱ
カニたちはみんなカラッパです
ちょっきんぱっちん草の根や葉を
植えては刈り込む庭師さん

子どもらが昔遊んでた
空き地はみんな原っぱでした
そんな原っぱ取り戻 ....
 
会議室を人が歩く
金属や樹脂などでできた
冷水機のようなものがあって
その向こうに浜松町が広がっている
どこまで行っても僕には体しかないのに
ポケットに突っ込んだはずの
手だけが見つ ....

いつ
いってしまえば
猛る炎に捲かれる鳥
のように死ぬ
黒い道の染みになるだろう
白い蜘蛛が這うだろう

長く続かない事が
長く続く事


いつ
いってしまえば
夜へ ....
蝉のように
最後の一週間で
羽化してみたい

  飛べるだろうか

そんなことより
左手と右手の違いについて
考えている
ついでに右目と左目について
も、ちょこっと
やはり
 ....
冷たく横たわったそいつは
人間にもけものにも昆虫にもなれない
5ほん足のいきもののなれのはてだった
みみずにもからすにもこうもりにも馬鹿にされた
5ほん足のいきもの

「せめてここに居るこ ....
首の長い扇風機を買った
赤い羽根を気に入った
風に乗る、生まれたての
プラスチックの臭い
わくわくと吹く風
私はその扇風機を
赤児と名付けた

夏の夜、
仕事机で読書する
私の横で ....
(ひらかれる瞳)

どこまでも
森の緑

どこまでも
炎の赤

どこまでも
海の青

どこまでも
夜の黒

(とざされる瞳)

いつまでも
果実の甘さ

いつ ....
光と水と土だけで
あとからあとからぴかぴかの
緑の葉っぱが生まれてくる


その葉はつるつる美しくって
どうしてわたしは
葉っぱに生まれなかったんだろ
なんて思ったりもしちゃう

 ....
海辺のテニスコートまで歩いていくと
忘れられた言葉たちが孤独なラリーをしていて
ボールを打つたびに会話をしていた

僕たちは細かく絶望的に分たれた世界の層の間にいるんだ

ここでは漂着する ....
夜道帰り道
いえまでの道のまんなかで
ねこか犬か、なにか抱えたまましゃがんでいる人がいたから
こわかった


今までわたしが言ってきたこと
も何も
きみは君の生きていく道に
なんら交 ....
狐面のステフ飽きたら去る
頬に入る赤い線のうわべ美しく肌光り
つまりそれは僕に入るのだが
僕は枝分かれした通過点
アスファルトのいち疣

四方形の回転は終わりました
沙羅双樹に包まれて
 ....
カシッ

くるみの殻
秋の日差しのなか
乾いた破裂音

くるみの林
赤や橙に色づいて
かさかさ揺れているかな

ひと吹きでぱらぱらと
涙のようではなく
思い出のようでもなく
 ....
ほどなく
空は なだめるように
いくどかのまばたきをした
何度目かの夏
もうすぐ花柄の猫たちが
砂丘のほしに
帰ってゆく

波の音
水平にひろがる
君のこきゅうと 両腕
ほど ....
 
なぜだろう
ただそれだけのことなのに
いらないものが
少しもない

テレビで見たものを買うよりも
増えていく
たくさんのあなたやあなた
そしてあなたも

それでいて
どこか ....
なあ あんちゃん
俺たちふたり ドラム罐転がして
まっすぐな坂道のぼっていこうよ
ここ二週間 頭は痛えし咳がとまらねえ
たぶん少しだけちがった空気吸って さ
たぶん少しだけちがった景色を ....
夏野雨さんの自由詩おすすめリスト(3184)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
帰路- umineko自由詩28*08-10-6
- yo-yo自由詩24*08-10-6
青空- ゆきこ自由詩1208-10-6
臨時列車- 小川 葉自由詩1008-10-6
骨の鳥_- 服部 剛自由詩4*08-10-5
- Etuj ...自由詩208-10-5
死にぞこないの朝- 露崎自由詩1108-10-5
光速の美夏- 石田 圭� ...自由詩2308-10-5
野生の花- フミタケ自由詩11*08-10-4
いなくなった- 霜天自由詩508-10-4
ブラウン:宇宙的距離- ブライア ...自由詩2*08-10-4
れもんさわー- FUBAR自由詩6*08-10-4
サン/アローン- 石畑由紀 ...自由詩36*08-10-4
トライアングル- 小川 葉自由詩208-10-4
さんまをやいて- りゅうの ...自由詩9*08-10-3
カラッパの原っぱ- 海里自由詩208-10-3
- たもつ自由詩33+08-10-3
問答- 肉食のす ...自由詩1*08-10-3
うつしみ- たりぽん ...自由詩808-10-3
5ほん足のいきもの- 因子自由詩3*08-10-2
赤児と緑児- 木屋 亞� ...自由詩2*08-10-2
ubiquitous- 輪橋 秀 ...自由詩1*08-10-2
葉っぱ- 松本 涼自由詩108-10-2
えいえんとしてのラリー- 灯兎自由詩408-10-2
シュガースカイ- 唐草フウ自由詩9*08-10-2
_ステフ- 鈴木自由詩208-10-2
くるみ- ふるる自由詩11*08-10-2
くじら- はな 自由詩3208-10-1
キャベツ畑- 小川 葉自由詩308-10-1
星になる方法- 角田寿星自由詩8*08-10-1

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