すべてのおすすめ
町田はタマネギだ
幼稚園の年少組だった私は
引っ越す前日になって
狭い庭の片隅に
茎を伸ばしはじめて食べ損ねた
タマネギを埋めたから

改札を抜けると
思い出の場所など
思い出せもし ....
コンテを
やっとにぎって
色鉛筆
つかんで
ちいさな
ちいさな
キャンバスに
なんじかんもかけて
きみがくれた
ぷれぜんと


手術の日から三年
かたつむりのように
きみは ....
あのひ、ほしを
抱いた

かがやきを濁らせて
ほれたフリをする
きっと
かなしみだったけど、必然だった

あのひは、うみを
抱いた

知っていたの
なまあたたかい潮 ....
介護施設のベッド
幸せそうな家庭が
そこだけ
作り上げられている
洗剤のコマーシャルに出てくる
清潔そうなお嫁さんが
わたしの代わりに
お祖母ちゃんの世話をしてくれている
に違いない
 ....
廃村の外れで
垂れ下がった電線が風に吹かれている。
壁や窓を叩いている。



置き去られたカラーボックスに
アニメのシールがでたらめに貼りつけてある。
清掃車のオルゴールが近づいてく ....
 
幸せなときに限って
幸せを知らない
河原のベンチに座りながら
そんな時が誰にでもあるように
思うことがあった

ベンチに座ると
夏の虫が僕のまわりで
いっせいに鳴きはじめるものだ ....
夕陽のせいでぼくはわらうしかなかった
きみはすぐ泣きたがるからぼくはいつも、
すこし離れて歩いていた
そうすればきみがいつ泣き出すかわかる
首からぶら下げた他人行儀な一眼レフで
あまいピント ....
娘とふたり
バスに揺られている

おまえが置き去りにした
ウサギの手さげ袋は
そのままバスに乗って
湖近くの営業所まで
運ばれたらしい

忘れ物はぜんぶ
そこへ運ばれてしまうのだ
 ....
 
掌は舟
温かくて何も運べない
体液を体中に満たして
今日も生きているみたいだ
塞ぎようのない穴から
時々漏らしながら

階段に座って
ラブソングを歌ったり
駅前の露店で
プラ ....
木々は空の下で動かず
静寂は燐と張り詰める
僅かに震える街灯の光は
夜となって歩道に落とされる
昼の間、風と共に遊んでいた白い雲は
いつの間にか隠れてしまった
私の耳は
街灯に群がる虫の ....
階段の上に子供がいる
それはぼくだ
ぼくは階段をのぼる
すると
子供はもういない

階段の下に子供はいる
それもぼくだ
ぼくは階段をおりる
するとまた
子供はいない

かつて誰 ....
ひとつのつづき
ひとつの雨
祈る者なく
響きは在る


青や灰の音
縦に巡る空
滴ひとつ
離れるうた


熱の歪みがさらに歪み
様々な濃さの黒のきれはし
羽 ....
元気になる権利があるので
いちいち弱くなる話は
しないでおくれ

朝からまた人の悪口言っている
どこから集めてくるの
そんなに悪いだけの人なのだろうか
どうせ にこにこと私と話していても ....
リューヌ 思い出して私との約束
おまえはどこに行ってしまったの
ある日突然いなくなった私の猫

リューヌ 何度もおまえの名を呼ぶけれど
私に答える声はもうないの
ただおまえに似た夜がそこに ....
ぼくはたぶんもう、きみにはもどれない。
さよならなんていわないよ、あいしているなんて
こころのなかでおもっているだけで、じゅうぶんなのさ。
ありがとう。それさっき、いったばかりのことばだけれ ....
ひかりが
少しだけ怖くて
それでも そそいでほしくて
手のひらで
さえぎったことの
後悔が
指先からこぼれて
すこしずつ 
私の影が濃くなってゆく


まぶしさが
嫌いで
生 ....
夜気に退屈をさらけ出すプラタナスが
細い小枝で編んだ投網で上弦の月を引っかけている
葉陰から木漏れ日のように明かりを点滅させて
モールス信号を送る橙色


きっと月の頬には痕が残るほど
 ....
マリオネットたちの仮想的革命が
左心房をよぎる
窓の外では夜の街が
書き割りのように翻る
カレイドスコープの中で廻転するのは
天使たちの落とした翼が
あまりにも降りしきっていた日々だ
知 ....
お弁当忘れてるわよ
という声が
10km先のパパの会社まで聞こえて

あ、まだ作ってないんだった
という声が
10cmしか深さのないママの口からこぼれた

私はひとり
ピラフを解凍し ....
ラプンツェル、ランプ灯して
真夜中のキャベツ畑で何をしている?

キャベツ畑そぞろ歩きのラプンツェル
魔女にひっこぬかれてしまうよ

ラプンツェル、
腰に吊るしたランプが揺れる

夜 ....
ニュータウンに大量発生した
クジラの話を
君はもう聴いたことがあるだろうか?
まだ小学校に入りたての小さな女の子が
クジラに噛まれただとか
男の子がこっそりと
クジラをベットの下に隠してい ....
                 081025





くつしたが
くつしたがくつしたがと
悲鳴を上げるので
靴下がと
穴の開いた靴下が
靴の中で欠伸する

石ころを蹴っ飛 ....
広場は
すっかりと
犬たちで
埋めつくされていた
進歩的な犬は
後ろ足で立ち
保守派は葉巻を咥え
その時を待った
犬たちは
太陽信仰の信徒たちで
ピーっと
指笛を鳴らしたり
足 ....
あんた

さけ

のみなはれ

のみなはれ

ってうたってんのか

千葉の空が高い

ツーストのゼッペケのハチの羽音みたいな排気音も高く


犬吠埼へ行った昔

犬は ....
固く握りしめた
拳をぶつけあうような
ギラギラした発芽だった
街をなぎ倒すような
雨が降り続く深夜
裏口からもぐりこんだ
潰れた小さなブティックのフィッティング・ルームで
言 ....
彼女は言った
翅があるんだって
臆せず言った
何所へでも飛んでゆけるのだって
でもその翅は堅かったけど薄くって
プラスチックの板のように脆くって
いつかぱきりと
音を立てて割れてしまった ....
まだ残暑厳しい午後の事です
蒸し暑さに喉をやられて
ちゃぽん、という音が部屋を埋めて
洗面器にビィ玉が1つ沈みました
わたしが落とした物ではありません

洗面器は横たわるわたしの ....
僕はまるで
死人のようだ
poemの詩
ではなく
deathの
死だ
何の意味があるのかと
流したいつかの涙より
僕の情熱は
冷たくなってしまった
大切な事を伝えるために
どんな ....
 
指先から入る
表面張力の
弾力にはじかれて
はじかれるうちに音もなく
入ってゆく

指の骨の
白い洞窟のすきまから
声が降る
あの声もその声も
白く堆積する

カルシウム ....
互いの輪郭を際立たせて

秋晴れの下で対峙
真白いオブジェと青空

特異点となって風景に楔を撃っている

オブジェとしてしか存在できないから
存在意義をまだあらわにしていないから

 ....
夏野雨さんの自由詩おすすめリスト(3184)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
駅・町田- たりぽん ...自由詩6*08-10-31
ぷれぜんと- 草野大悟自由詩408-10-30
ぬるい迷妄- みお自由詩3*08-10-30
嫁いで思うこと- 小原あき自由詩13*08-10-30
創書日和【声】_声が聞こえる- 大村 浩 ...自由詩22*08-10-30
玄関の虫- 小川 葉自由詩608-10-30
それでもたしかにぼくがいたんだ、あいまいなひかりつつまれなが ...- ゆうと自由詩3+*08-10-29
湖ゆきのバス- 佐野権太自由詩30*08-10-29
空の匂い- たもつ自由詩4308-10-29
傍らに明かり- 結城 森 ...自由詩208-10-29
- yo-yo自由詩6*08-10-29
ひとつ_なまえ- 木立 悟自由詩308-10-28
働け- 砂木自由詩8*08-10-28
リューヌ_〜月という名前の黒い猫〜- 未有花自由詩16*08-10-28
ちっぽけ- ゆうと自由詩2*08-10-28
木漏れ日隠れ- 自由詩1*08-10-27
フルムーン・ラプソディー- 渡 ひろ ...自由詩17*08-10-27
夜の観察者- 塔野夏子自由詩4*08-10-27
解凍パニック- そらの  ...自由詩8*08-10-26
キャベツ畑のラプンツェル- 海里自由詩208-10-26
クジラの氾濫- 真鍋 晃 ...自由詩2*08-10-25
焼鳥屋- あおば自由詩19*08-10-25
太陽信仰- 真鍋 晃 ...自由詩308-10-24
さきっぽ- 水町綜助自由詩708-10-24
火傷- ホロウ・ ...自由詩4*08-10-24
no'feat'her,noplace- aidanico自由詩208-10-22
夏の向こう側- AKiHiCo自由詩308-10-22
矛盾の人- フミタケ自由詩2*08-10-22
指先- 小川 葉自由詩408-10-22
作りかけの風景- kauz ...自由詩1*08-10-21

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107