夏と僕とキラキラ。
プル式

太陽

焼き畑の煙りに燻された銀の空
風の音が広がる胸
不意に繋がる記憶

雨雲

キラキラと眩しい朝露と指先の冷たさ
静かに閉じる瞼
雨音に溶け出した糸

夏の残り

線路脇に無数の草が慌てすぎた命
小さな水面の囁き
微かに震える褐色

只今向ヶ丘遊園です

電車の甲殻に反射する銀の無数
消えた夏の声
陽射しには哀愁すら感じる

夏と僕とキラキラ

既に記憶になり始めた始まりの記憶
夏の事と僕の事
それから可愛いキラキラ姫の事。


自由詩 夏と僕とキラキラ。 Copyright プル式 2008-09-17 10:46:07
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