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ぼくらは空に近づこうとする、いつも包まれるばかりでひとつにはなれない。ひろびろと伸ばしたつまさきをゆびさきを、リンととがらせる。新宿にアスファルトのあちらこちら。渋谷を通り過ぎるどちらこちら。ビルとビ ....
俺、台所で素うどん
このダシがね、またなんとも
粉末なんだが結構乙ですよ
こないだなんかはちょっと濃いめに作ったりしてね
塩分だけで生きてるわけじゃないから辛いのは良くないのよね
蝿に語る俺論
うどん ....
1.
かみさまはいるよ、
って
教えてくれた人は
もうすぐ死んでゆく人だったけど
それは黙っておいた
だって、あいしてるんだ
2.
きのう、かみさまを見か ....
不安定はいつも怖いけど
安定にはいつか飽きる
やさしいだけじゃ物足りなくて
つよいだけでも生きてけない
いつも満たされてたいわけじゃないけど
見たこともないような渇望を知るにはま ....
四分音符は
愛を告白すると
恥ずかしがって
髪の毛くくって
スキップして、逃げちゃった。
時間とともに わたしは
うしなわれる だから未来を
待ち望まない というのは嘘だ
明るいうちに できるだけ早く
きみのところまで たどりつきたい
こんな気がする。
書きつけるぼくらの身の上は怠惰で、
ありふれた人に、靴下の夜に、
まるい、まるい気持ちを。
ぼくには、いざというときはないからだ。
とるにたらぬ ....
一.
夜
と
おなじ速度で落下する
きみと
きみ
の 心中しようか
亡命 なら
考えたかもしれない
二.
きみに似ているもの
・深夜のガソ ....
日が昇って
息を延長してとどきそうな空は
その端を薄ピンク色にふるわせ
面倒を散らかしたまま押しやってしまう
力の限り力を抜いて
今日だか明日だかわからない日の午後から ....
放課後
教室の姿は冷たく
外では膨大な量の赤色が沈みかけているというのに
君は呟くように危ういねとだけ笑いかけるので
ぼくはそうだねと言って微笑むしかなかった
花瓶の中で枯れてゆく君を見つめ ....
1.
ぼくは風邪をひいたので目を閉じる。まぶたは、いつもよりもなめらかに溶けていく。まつげの長さを、指のはらで確認する。ぼくは人よりもまつげが長いといわれるからだ。
2. ....
ぼくときみのねがいを
ぼくときみのこどもたちの
そのこどもたちのこどもたちのこどもたちの
そのまたこどもたちのこどもたちのこどもたちのあたりまで
つたえるにはどうしたらいい かんがえているうち ....
ぼくらは自分より遠くを歩きすぎれば疲れている。築数十年の日々の/ひびの入ったコンクリートの隙間に小さな紫の花。目を閉じたのはもう窓から闇に煙巻いた諸々を/処女をさらすように薄く白焦げた空気が入りだした ....
シーン1
男の子が「つみき」という名札をつけていた
私が
つみきっていうの?
ときくと
そうだよ、かっこいいだろ、建築って意味
というのだ
へーんな名前
というと
男の子はむ ....
いっこのへいぼんなたまねぎが
うそいつわりのないほんとうの
じぶんのすがたをそのめでたしかめようと
おそるおそる、いちまいかわをめくります。
そうして、すこしみがるになってみて ....
膝をたたみ 目を伏せて
思い出すのは
折りたたまれた空に見つけた夏のかけら
黒髪が 風を誘った雨上がり
わたし ここで猫が飼いたいの
....
あれはいつのことだったか、間違いなく浮いていて、空。に、月の代わりに。ぼくらの夜はつややかな緑に照らされ、建物には鮮やかな縞模様の影ができる。アスファルトから植物が生えているようだった。自分がやさし ....
東京、きみは振り向いて
見過ごすことと忘れることに慣れず
クラップ、手を、たたいて
(光のように)
歩道橋、線になって逃げていく車の
ひとつひとつにああ、ぼくと同じひとが乗っていると ....
そんな恋は、落雷みたいなもんだ。遠くのほうでピカリ、と、気づいた頃には、サングリアのワインと果物のような関係でいたい。それで、ぼくらは届かない空も君も何もかもを見上げて仰ぎ、ピース、と言って逃げる。平 ....
夜闇。暗さに光線、たとえばただアスファルトの隆起したひとかけらを照らしている。点は(このままだよ)とささやき、いつしか光の粉をまいて。すふすふと積もり、埃のようにけむりながら少 ....
そこは底だったけれど、回りまわってきたので、よかった。
*
気づいている、息をしていて、横と縦を感じている。音声と重量にとらわれている。風が強いのはなぜだろう、と考 ....
首をかしげるのが可能である場合にだけ、地球を止めたいと思います。空を見上げるのはいろいろな事です、そして、するのが可能であるなら、まず一つ目はキックの話でしょう。
1.キック。
....
さかさまつげ と診断され
父に手をつないでもらって
眼科に通って いた頃
診察してくださった先生は
遠くをみつめなさい と言った
遠くの山の緑 遠くの景色を
とても 眼にいいか ....
母をおくる と
おそらく
わたしの半分が終わる
半分が終わる と
わたしには
守るものがたくさんあって
後戻り
できないことも
また
たくさんあるのを知って
さみしさの ....
降りかかって立つものがわずかしかありません。 空を見上げるのは、いろいろな事です、そして、するのが可能であるなら、1つを変更する必需品はキックを見ます。 , そしてそして、母が再び星になって、例えば、 ....
私たちは、夜Aを置きながら、暗闇の螢光燈がわずかに照らす縁のNipponia nipponで停止します。 「それはのどが」 声にならない音のためにきしみやすく、最初に「重力がしっかり私をきちんと踏むか ....
それに関して、それは既に柔らかいです。
空気の眠い部屋は量を主張します。
以前ちょうど非常に点在した柔らかいドレスと信用を溶けさせるという作る夢のものに関して、それは既に柔らかいです。
… ....
幸福を抱きとめて静止するあなたは、蕾のすがた
胸に手をあててわずかにうつむくその、
長い祈りにも似た、沈黙
春を知る朝の、淡い喜び
風が冷たくても、
....
アルコール
頬の先がほのりとあたたかで
外側が詰まったように白ぼけて隔たり
空気のあられな涼しさに
階段をかけあがり
ぼくらはときに大切な何かを失い
かと思えば突然にけたたましく
午前2 ....
私の好きな雨のかたち雨のかたち雨のかたち雨のかたち
にふちどられた夕暮れふちどられた夕暮れふちどられた夕暮れ
ふちどられた夕暮れ
こんなときのために
きりんのくびはながいんだな
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