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首の長い扇風機を買った
赤い羽根を気に入った
風に乗る、生まれたての
プラスチックの臭い
わくわくと吹く風
私はその扇風機を
赤児と名付けた
夏の夜、
仕事机で読書する
私の横で ....
朝焼けは夕焼けに似ている
赤ん坊と老人が似ているように
どちらも生命の底力に満ちている
朝の6時半に店のシャッターを開け
芋粥を作る母さんの割烹着
糠床を掻き交ぜ茄子を一本取り出し
畑の歪 ....
彼女はまだ温かい
フランスパンを
冷えた腕に抱えながら
川沿いの坂道を
一気に駆け上がる
街路樹は春に芽吹き
風は冬のまま
もうすぐ朝が来る
空は濃紺から薄い青へ
雲が暗く影を残す
....
許すから風に微笑む雪柳かつての罪人への返事か
{ルビ小米=コゴメ}ちりばめ咲く花の追い風に隠れる笑顔と剥がれた小雪
紫の裸の菊を見た朝に都忘れた事を忘れない
....
人生のリセットボタンがあったって押した誰もが覚えてなくて
しっかりと波を作れよ第一話、波乱もないまま終わらぬように
終点に行き着いた彼女バス降りてドラマは遠く走り出してる
....
アメを転がす
回転する中身は
洗濯機を
思わせる
温かい波の
中にいる
滑らかであった
表面が液に
溶かされ
かわいげのある
チクチクが表れる
しばらく舌で
ざらつきを ....
パイを焼き上げた
外はこんがりたぬきいろ
中は湿ったきつねいろ
眺めて味を想像する時
食べてる時より良い顔
眼には優しさの炎
口元は甘い微笑み
恍惚に濡れた午後
煙を立てないオ ....
彼は椅子を畳むのが上手かった
足を器用に動かして
瞬く間に畳んでしまう
八脚のパイプ椅子を分けて
両脇に抱えるようにして
収納スペースへと収めていく
彼は日々を畳むことに長けていた ....
夏野雨さんの木屋 亞万さんおすすめリスト
(8)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
赤児と緑児
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木屋 亞 ...
自由詩
2*
08-10-2
芋粥
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木屋 亞 ...
自由詩
4+*
08-9-16
オーバーイージー
-
木屋 亞 ...
自由詩
3*
08-4-26
花は語ると言っても花言ではないのだ
-
木屋 亞 ...
短歌
5*
08-4-2
【短歌祭参加作品】序盤に郷愁ボタン押したら戻し方わからなくな ...
-
木屋 亞 ...
短歌
8*
08-3-14
あめなめ
-
木屋 亞 ...
自由詩
2*
08-3-7
パイ
-
木屋 亞 ...
自由詩
1*
07-12-11
椅子畳職人
-
木屋 亞 ...
自由詩
2*
07-10-12
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