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海の轟が寄せ還る寂れた街を彷徨った
街灯がぽつりと点り羽虫を寄せていた
ヤモリが一匹それを狙ってヒタヒタと柱を登ってゆく

腹が減った

赤いちょうちんと暖簾が風に揺れている
魚介豚骨醤 ....
何故こんなにも深い夜がきたのか
今日という日は永遠に忘れない
二人だけの言葉を交わし{ルビ美酒=うまざけ}を飲み干した
きみの一言がひとつひとつ胸に染みる
今日という日は二度とない
きみをま ....
空の青がとても悲しくて
黄色い銀杏の葉が飛ぶ時を待っている
中庭に降り注ぐ陽射しは眩しくて
{ルビ眼=まなこ}を閉じて五体を開き暖をとる
ときおり吹く風は透明な北の便りを運んできた

午後 ....
成層圏を脱出してから
どれほど経ったのだろう
宇宙の果てまで
まだまだ遠く届かない
来世という未来に託すしかないのか

路傍の石ころに生まれ
泥に生まれ
虫に生まれ
魚に生まれ
豚 ....
たまには屋根の上で
おもいっきり叫びたいときが在る
誰にも解らない言葉で
おもいっきり歌いたい時が在る

らぁ~! らぁ~! と

いくら叫んでも
罪は消えない
友人から電話が入ってきた
世間話しが途切れ
Tの事になった

お前が行ってしまってからどれくらい経っただろう

記録を{ルビ創=つく}るとお前は言っていた
俺は止めろと言った

きっ ....
お前のことを聞いたのは
つい最近のことだった
婚約者を残して逝ってしまった と

お前はビールが大好きで
出張先のホテルで溺れたと聞いた

お前は技術屋でオレは営業屋だった
オレたちは ....
小川のほとり
その食堂は静かにたたずんでいた

サバの塩焼き
ニンジンとごぼうの天ぷら
だし巻き卵
ハムエッグ
ギンダラの照り焼き
とんかつ
アジフライ
メンチカツ
野菜炒め
 ....
人々はカツ丼を食い
もくもくと働く
此処は鉄鋼の街

とにかくオレンジ色に溶けた鉄を
何とかしなければならないので
大盛の食事を食い続けなければならないのだ

生姜焼き定食でも
カレ ....
トマト
セロリ
タマネギ
ニンジン
ジャガイモ
インゲン豆
マッシュルーム
鶏モモ肉
ベーコン
ニンニク
ショウガ
パセリ
ローズマリー
タイム

大地の恵みをシチュウ鍋 ....
病棟の廊下を行き交う
光を亡くしたオブジェたちは
意味のない言葉を呟きながら
閉ざされた空間を彷徨っていた

秒針の動きに従い
その営みは飽くことなく続けられる

影さえ失った彼らは
 ....
ヤモリの張り付いた電信柱が
オレンジ色の灯りをともし
夜の歌を静かに歌っている
夜の秒針を刻んでゆく
ぼくは落ち着けないでいた

あの中華そば屋までの果てしない
道のりは
とても遠くて ....
酸性ガスと
アルカリガスの
満ちた路を彼らは
サイレンの響きに誘われながら
長い行列をなして
飽くこともなく歩き続ける

彼らに与えられるのは
社員食堂の定食の喜びだった
昨日はデミ ....
冬の紅い薔薇をみてみたい
いままでの悲哀を忘れるために

仕事の辛さ
部下の辛さを忘れるために

止めどなく時計が秒針を進め
ぼくらはついてゆけない
どうしたら良いのか
蝙蝠に聴 ....
天を突く壮大なプラントのサイレンが鳴り
ぼくたちはトボトボと歩みを進める

酸とアルカリの狂騒曲にもめげずに
ぼくたちはトボトボと歩く

たどり着いた溶鉱炉は
オレンジの秋の空色だっ ....
そば屋で
肩を落とした
お前をみることはできなかった
あまりにも淋しすぎて

一味でも
七味でも
やたらに振るお前を
見ていることなどできないでいた

ラジオの音だけが
俺た ....
機械仕掛けの身体は軋みながら
訳もなく歌い続けていた

彼の燃料といえば
バーモントカレーの甘口チーズオムレツ載せだ
彼は飽くことなく働き続け
燃料を補給する

死をも恐れない彼は ....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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Anniversary- レタス自由詩9*25-3-16
【病棟日誌】_冬のはじまり- レタス自由詩10*24-12-2
孤独- レタス自由詩9*24-11-22
今夜は- レタス自由詩4*24-1-22
Tに捧ぐ- レタス自由詩7*24-1-6
訃報- レタス自由詩11*23-12-25
桜水食堂- レタス自由詩217-1-26
製鉄所- レタス自由詩12+16-5-2
晩祷- レタス自由詩6+16-4-23
病棟幻想- レタス自由詩216-4-3
闇路- レタス自由詩10*15-12-6
化学工場- レタス自由詩315-11-18
明日- レタス自由詩2*15-11-16
生贄- レタス自由詩2*15-10-27
そば屋- レタス自由詩6*15-10-25
別人28号- レタス自由詩415-10-12

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