たもつ



間違っている気がして
冷蔵庫の乳製品を並べることにする
自分に似ているものは右側に
似ていないものは左側に
それ以外のものは
バスタブに順序よく沈めていく
ひとでなし!
口のようなもので散々罵られるが
ひとでないのはあなたたちの方だと
説き伏せて続ける
外の方から救急車のサイレンが聞こえる
かわいそうな人のために走っているのだ
そう思うと
言いそびれたことがあるような気持ちになって
自分の口が開いているかどうか
何度も確認してしまう




自由詩Copyright たもつ 2006-05-07 12:23:36
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