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目には見えないけど、
耳には聞こえないけど、
手で触れることも出来ないけど、
何となく判って来たことがある。


死んだ人は何処にもいかない。
ずっと傍にいて、
こちらを見ている。 ....
二月、
薄明るい空の向こうに
何があるのか、あたしは知らない。


人さし指に触れた白い骨は
堅くてさらさらと乾いていて
同じものがこの体の中に潜んでいるのだ、
と思うと、酷く ....
寒いのは嫌いだって、
冬になると毎日、恨めしそうに空を見上げる。
曇りがちな12月。
街中にはクリスマスの音楽が溢れていて、
何がそんなに楽しいの?
よく判らない。


冬の陽は暮 ....
あ の 夏 に

侵 食 さ れ て ゆ く 記 憶

風 化 出 来 な い

君 の 亡 霊
日々は
音に紛れてゆく


静寂さは救いにならない
蕾の綻ぶ音さえも
きみは哀しいと云うのだろう


指先からは空の遺伝子
過去は遠く、未来は果てしないのならば
揺らぎの ....
甘い水なら
枯れるまで美しく咲けるはず
僕の目や耳や口は
君のために存在して居る
沢山の嘘や誤解や疑惑が世界を蝕んだとしても
躊躇わずにまっすぐ歩いて居て


変わらぬ空が無い ....
もう何も視たくは無いのだ。


赭い花を手折りたいと思い、庭へ降りたは良いが
一面の花の群れにふと恐ろしく成ってしまう。
どれを選んでも
触れた途端に枯れてしまいそうだ。
其れを嗤って見 ....
夏の空は不必要に青過ぎて
まるで現実感がない。
蝉の不協和音も陽炎も
在り来たりの遠さでしかない。
立ち止まって振り向いても
君が居ないのと同じように
希薄。


印画紙に切り取 ....
あたしの町のあたしの川の向こうにはあたしだけの工場が在る。
其処は終日稼働式で、何時でも好きな時に好きなだけ眺める事が出来る。
くすんだ灰色の煙突は大した高さでも無いのに
チ  カ  チ   ....
ちょうど何処まで行っても追いつけない陽炎のように
安寧の地はますます遠ざかるだけだ。
コノママデハイケナイ
でもあたしはまだ貴方を憶えて居る。


買い物籠の中にはチョコレート
とコ ....
いつだって、
手の届かないものを欲しがる、悪い癖。

あの光に過去を思い出そうとしても、
それは凡て幻です。


夏になれば、
夏になれば、
夏になれば、

夏に、ねえ、
 ....
壊れた窓枠に夏草が絡んで居る


肺の中に迄拡がって其れは


あたしの息の根を止めてしまう


「廃墟は未来だ」と云った


行く末を知って居るかの様


不変なものなんて無いのだろう


空の ....
たりぽん(大理 奔)さんの有邑空玖さんおすすめリスト(12)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ゆめのなか。- 有邑空玖自由詩5*07-11-3
二月、薄明るい空の向こうに- 有邑空玖自由詩9*07-2-25
オリオン。- 有邑空玖自由詩3*06-12-7
記_憶_Ⅱ- 有邑空玖携帯写真+ ...13*06-9-7
日々。- 有邑空玖自由詩5*06-4-4
天然- 有邑空玖自由詩605-11-6
曼珠沙華- 有邑空玖自由詩8*05-9-25
夏の死- 有邑空玖自由詩10*05-8-16
赤い点滅- 有邑空玖自由詩15*05-7-9
立入禁止- 有邑空玖自由詩10*05-6-12
夏のひかり- 有邑空玖自由詩9*05-4-16
廃墟遊戯- 有邑空玖携帯写真+ ...8*04-10-28

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