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鳥の名前を覚えることから
始めようと思うの
と、その人は言った

たとえば、つばさを一瞬たたんで飛ぶ
あの鳥の名前を覚えたら
あの鳥はもう
見知らぬ鳥ではないでしょう?

さらりと雪 ....

と思ったのは、鳥の羽だった
くるりとやわらかに丸まった羽毛が
風で、路上に転がって

ここで何が起きたのか知らない
鳥の姿も、形も無い
アスファルトには点々と
わずかな血痕が残され ....
おはよう と言うよりも先に
十二歳になったよ と
報告をする朝
きみはまだ翼の下
生まれてきて良かった? の問いに
素直に微笑む
きみのまだ知らない
悲しみと苦しみ 
平坦な道のりを願 ....
雨上がりの庭に 光は柔らかに落ちて
ひとつの 足跡を照らす
くっきりと
けれども静かな 陰影で
  
  飛ぶ鳥が
  地上に触れていきました
  生きることの重さを
  自らの翼にの ....
音になるまえの おと
歌になるまえの うた
暗く静かな時空の中に
君の居場所は
きっとあった

生まれたばかりの かぜ
一番最初の なみ
弾かれるための弦のように
始まりの場所は
 ....
せめて夢のなかくらい
思い通りにならないか

閉じた扉
切れたワイヤー
エレベーターで落ちていく夢を
いくども 見た

地上に衝突する瞬間の
痛みは思い出せない
もぎ取られた浅い眠 ....
影が長くなった
昨日よりも 今日

罪を引きずっている午後
奇妙に明るい空
雲が
凄い速さで流れていく
地上には少しの
風しかないのに
手の届かないところで
ぐんぐん形を変えて
 ....
今日という日が終わり
太陽は地に落ちて
暗い 夜が始まる
冷たくなった空に
白い月が懸かっても
昼の明るさには
敵わない

赤ん坊は泣きながら眠りにつく
母親は優しくあやしてやる
 ....
秋が深まれば
孤独の色も深くなる
憎しみに火をつけても
重たい胸のつかえを
溶かしたくなる


2006.10.17
生暖かな風が吹き抜けてゆく
ようやく緑の穂をつけた
オーチャード・グラスが
ざわざわとざわめく

雨が降る

雲はまだ薄く
北の空には光が残っている
ふいに、蕗の葉が大きく翻って
 ....
春の雨だ
激しい弾丸だ
貫かれて
雪はかすかに呻く

輝きは失われ
疲れて
蝋のように溶けてゆく身体
止める術はない

木々は目を覚ましている
鳥たちも気づいている
この叩きつ ....
たりぽん(大理 奔)さんの北野つづみさんおすすめリスト(11)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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