MIDNIGHT BANKROBBER(S)
000

神に祈る価値はあるのかと
少女に尋ねたら
当然のように頷いて微笑んで
其の瞳がいやに澄んでいるのが気に入らなかったから
ピストルを取り出して
引き金の部分を舐めさせたんだ
火薬の匂いがしたのは
三日月が落ちてきてからだった

あの娘の浪漫は何処にあるの
何処にあるの
何処にあるの
探しても見当たらないらしい
何処にも無いの?

浴室の窓を夜に繋げて
声を出してる

他人を信じる価値を問えば
少女は心臓を賭けて
素晴らしいことだと笑うのか
掌を合わせて瞼を閉じて祈る姿を特別に疎ましく思って
ピストルでステンドグラスを割ってやったんだ
太陽が落ちてきたんだ

あの娘の浪漫は何処にいった
何処にいった
何処にいった

あの娘に次の朝は
来ないのか、否、か

あの娘の歌声が途絶えた理由は何処にも無いよな


自由詩 MIDNIGHT BANKROBBER(S) Copyright 000 2007-12-12 04:44:23
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