エボニー、アイボリー、モノポリー
殿様が得る

 
 
 
南氷洋に沈む熔岩を
星雲のマスゲームで嗤う悪魔
其の尾を尊信して舌先で撫でる漾に触れるエンゼル
暗雲の中で二匹を辟易し、繕う神
 
其を座視する我が眼
 
吾が葡萄色の盃を啜る時分
神は黒き羽を紡ぐ
 
吾の枕に涎が滴る時分
神は白き羽を紡ぐ
 
凝り固まる全知全能の脳細胞を
天下に忍び
蟋蟀の羽音で癒す
玉虫の肌色で癒す
飴坊の体臭で癒す
亀虫の苦汁で癒す
蜉蝣の表皮で癒す
 
恢復すれば又
蔦が囲む小部屋の隅で
三日月のクレバスに漂う兎の御霊と戯れながら
皺が這った神経を頗る躍動させている
 
神を穿った御霊の後光を見ると
吾の躯は悪寒に因って微振動を引き起こした
 
 
 


自由詩 エボニー、アイボリー、モノポリー Copyright 殿様が得る 2007-11-27 00:43:18
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