ほんのちいさな
おもいがけないよいことがあったときの
きみのひょうじょうがすきで
そんなふうにかんじるきもちがたいせつで
きがつくと
きみがよろこびそうなことを
せっせとひろいあつめては
 ....
鳴り止まない犬吠埼
海の声を聞いているのは少女、麦藁帽子
岩に砕ける波の飛沫を数えながら
降りていくのは
坂道

道はいつまでも道で
道は今までも道だった
通り過ぎる国道409号線
 ....
流しでグラスが割れた
まな板がおもいきり悪く愛をとなえると
こらえきらずにグラスが割れた
数すくない夢を
多角のくちびるに運び疲れ
包丁と見つめあっていたからか
鋭く指に切れ目をつけて流し ....
となりのとなりのとなりのへやの
めざましどけいがなりやまないので
ゆうがた六時半にそとにでた
まだ日はしずまず
ふだんよりずっと赤いかおで
西のやまの端にキスするようだった

あんがいあ ....
こんな雨の日は

家にこもってCDを聴く

きみから借りたCDだ

ある日突然きみから葉書が来た

「もうCD返さないでいいよ」

その たった1枚の葉書が

俺と君の最後
 ....
雲の傷を見つめ
花の傷を見つめ
夜の風に会う
川と光
野をさする指



草に埋もれた門のまわりを
月の光が
何度も何度も踊り巡り
いつまでもいつまでもやめないので
誰 ....
愛されたかった
わたし
壊れた
粉々に砕け散った
もうどこにもいない
探しても
見つからない
まるで4階から
地面に
パソコン本体を
落っことしたみたい
音は聞こえなかった
ゆ ....
ある建物のロビーに座っていると
少し離れた場所に並んでいるコインロッカーの鍵のうち
ひとつだけが震えていて
「どこにもいけない」
と聞こえた

「そうだな」
と言うと
 ....
あのビルは
誰の羽なのでしょうか
あんなに高くて
空に届かない
見上げるわたしたちは
いつまでも
一枚の写真でした
ある窓があって
その窓は生まれつき北向きなのに、あちら側では
目を開いたまま湛えられた池の水面が光になり
崩れそうに傾きながら何かを守る強い屋根瓦が光になり
駐車場に並ぶ誰もいない ....
最後の人が飛び降りたまま
裏返ったブランコの鎖が歪に静止している
翌日になれば元に戻される、それだけのこと
わたしは、もうずっと公園にいない
だから知らない


ブランコ ....
のぼれない日を
のぼりゆく砂
昨日に落ちて
明日に落ちて
ぱらさら



明るくやさしい
何も無さに囲まれ
花がすべて落ちたあとも
木は黒々とかがやいて
ぱらさら
 ....
ひとつのからだが
草の夜を重ね着て
水の夜に浮かんでいる
舞はとどく
舞はすぎる
喉を 胸を 腹を 脚を
声はおりる
声はのぼる



知るはずもない見知った森を
わ ....
手のひらに握り締めた
生まれつきひび割れた蝉のひび割れた雲母
手のひらの中のその震えと光とを
唯一手に負える夏の単位として感じていた


けれど、もしも
手のひらの中の光など単な ....
軒下で鳴ってる
縁側ではいつも同じ場所で躓いてしまう
窓は池
今日も小さな沈黙を保ち続ける
外の通りを
笑わない男の人が歩いていく
僕らの小学校
黒板の右、日付の下では
誰かが ....
空の鋭角
小鳥は啼く
野の終わりのしるし
小鳥は啼く



碧のようで
碧ではなく
ひろびろと
緑に傾く石



路から空まで
はばたきは水から離れない
 ....
あれはてた
さまざまなものに

みちみちた
さまざまなものに

ふれて
めをとじる

ぼくのれきし
だけじゃなくて
ほんをひらけば
せかいのれきしが
しるされている
 ....
青ざめた夜に
チック、音


青ざめた夜にチックが走る
そして、音のある鬱
青ざめた夜にチックが走る、そして
音のある鬱


を、雷光が
ヒステリックに笑う、雷光が
 ....
  


  葉ずれから
  名前のしらない時間を思い出した
  さて、君はだれなんだろう
  隙間からみえる
  青い流れは遠い
俺の 眠れない夜は いつまで続く

闇よりも暗い 闇かもしれないぜ

夜は 融けない氷のような壁

俺が ぬくもりを感じるのはいつだ

逃げていく 闇の中を
駆け抜ける 僅かな光を探 ....
お前に花を贈っておいた

花屋にまかせたから

どんな花が行くか分からないぜ

ここんとこ

お前に世話になりっぱなしだったから

なんとなく贈ってみたくなった

お前の好きな ....
ぐおん
と唸りをあげて
自動販売機が震え出す夏
電車のゆれる空間で
ヘッドフォンの君を見る

ひどく 暑い
冷房が壊れているとか何とか
聞き取りにくい声でアナウンスしていた
ような気 ....
ことばは
たましいを
つれてゆくよ

ひとつの
ぶんに
おもいを
はせて

ひとつの
ぶんに
きょうを
のせる

ひとつの
ぶんの
なかにも
ぼくは
いきて ....
音へと変わる木の影の道
風がそのまま過ぎ去る道
やわらかく目をふせ
空あおぐ道



遠さと遠さの間は濡れて
縦の緑は震えている
北の星と朝焼けは消え
光はかすかにたどり ....
ほんじつ
ちかりょこうへ
ごどうこうさせて
いただきます
ガイドです
よろしく
おねがいいたします
みなさまと
おもいでに
なるような
りょこうに
したいと
おもっておりま ....
どうしたらいいのかよくわからない
ので
眠れるように激しく
どうか
お願いします

はりねずみをなでなでしてくれる
奇特なひとはいませんか
手のひらが血だらけになるかもしれないけど
 ....
優しい女ではなく
デキル女でもなく
格好いい女でもなく
綺麗な女でもなく

わたしは
かわいい女になりたい
 手が届きそうな低い空を
 逆光に輝く雲が流れる
 私は何か恐ろしかった
 歩く犬の眼が不吉だった


 堤防の道を愛想笑いで
 私は歩いていたと思う
 濁った ....
実家に帰った妻から電話があった
私はその時一人で部屋にいた
お互いの今日の無事を確認した後
私は巨人が広島に負けていると告げた
長距離電話
他に話すこともあるだろうに妻は
清原の調子はどう ....
荒れ地に生まれたひとつの風と
荒れ野に生まれた多くの風とが
ひとつの海を奪い合っていた



金の光が
銀に変わるまでの永い間に
水は風に混じり
小さなものたちは生まれた
 ....
砂木さんのおすすめリスト(5632)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
たいせつなきもち- アンテ自由詩6*04-7-18
交差点、遠い空- 霜天自由詩304-7-17
もうすこし、やさしく- 折釘自由詩404-7-17
日がしずむころ- 竹節一二 ...自由詩904-7-16
☆153_ヒマワリ- 貴水 水 ...自由詩3*04-7-16
夜野指- 木立 悟自由詩604-7-16
愛されたかった- チアーヌ自由詩904-7-16
ノート(41Y.7・15)- 木立 悟未詩・独白504-7-16
童話(羽)- たもつ自由詩18*04-7-16
何処にでもある窓- A道化自由詩404-7-16
公園にいない- A道化自由詩1804-7-16
ノート(砂音)- 木立 悟自由詩204-7-14
土と鏡(わたしとけだもの)- 木立 悟自由詩304-7-13
手に負えない夏- A道化自由詩1004-7-13
メダカ風鈴と縁側- たもつ自由詩1504-7-13
緑宇_Ⅱ- 木立 悟自由詩404-7-12
ロマンス- 玉兎自由詩3*04-7-12
ヒステリック- A道化自由詩704-7-11
葉ずれから- バンブー ...自由詩504-7-11
☆152_GLEAM_ー微光ー- 貴水 水 ...自由詩4*04-7-10
☆151_オマエニ、ハナヲ- 貴水 水 ...自由詩1*04-7-10
ヘッドフォンの奥で- 霜天自由詩504-7-9
一言入魂- 玉兎自由詩9*04-7-9
緑宇- 木立 悟自由詩604-7-9
へんてこ_りょこう- 玉兎自由詩9*04-7-7
はりねずみ- チアーヌ自由詩704-7-6
輪郭- 花田春菜自由詩1*04-7-6
盲目_(2004.7.6)- 和泉 輪自由詩1104-7-6
長距離電話- たもつ自由詩904-7-6
魚の夢- 木立 悟自由詩304-7-6

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