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夕べの階段の踊り場に止まっていた蝉が、今朝出勤する時には落ちていた。
死んでいた。何となく、そうなるような気はしていたけれど。
夏は、蝉の季節。
人通りが絶えるほど暑い午後に、街の影に蝉の声がこ ....
流しでグラスが割れた
まな板がおもいきり悪く愛をとなえると
こらえきらずにグラスが割れた
数すくない夢を
多角のくちびるに運び疲れ
包丁と見つめあっていたからか
鋭く指に切れ目をつけて流し ....
宵に待つ 一条の恋 春の路

窓を拭く 指の無言に 促され

アクセルを 優しく吹かす 恋心

ブレーキを 踏めば夕闇 追いすがる

遠ざかる テールランプは 赤い糸

ど ....
吸うほどに 浮いて沈んだ 青い筋

折からに 鎖骨を越えた 雲の影

桜散り 耳にも息を 吹きかける

唇は 何が詰まって 見つめたい

水玉は うぶ毛で触れて 熱さます

糸 ....
恋人に 戻って祝う 受話器越し

嵩む文 覚えた文字も 褪せぬまま

愛の名で 伝えられない 夜もある

その顔を 見知らぬ人に 重ね抱く

一年の 長さが知れる 人の生

祝杯は ....
愛を繰りだす窓際の寝室
撫で、掴み、引き押しながら
おそ過ぎた朝食を悔やむ
みじかくも仄かな一日は

濯いたての匂いが饐えてゆく
掌に背骨は山脈のように
つっぷした表情を、時に苦悶させ
 ....
きみの「ああ」が好きだった。
やさしい瞳でうなずく、あたたかい「ああ」が好きだった。
僕らはいつも少年達のように空を見上げて、周りからは「鳥になりたいふたり」なんてひっくるめられたね。
いつから ....
嗅ぎ終わり 爪を纏めた 招待状


心さえ 閉ざす余白に 紙の赤


父母は笑む 滂沱鼻水 蠅憩う

祝詞さえ {ルビ手跡=て}に淀ませて 墨もくろ


別れの紀 渡す花束 枯れ ....
ネットしてる場合じゃない
今日は仕事の初日
ひげ切り整えて
歯ぁみがかなきゃ
おくれっちまう
風呂は沸きすぎ
やがて16ビートを刻むだろう
なのにこんなコトバ打ち込んで
それでも目一杯 ....
指の跡 みじかい文の うらおもて

いまさらの 恋が見えない あぶり出し

ときどきが どきどきするほど わるい恋
 カタコンブ片


地下墓地の奥に見つかった
女体がひとつ
乾き切ったほむらの形相で
蕩けた口の大きさで
己の生死を問うている

造物主に
世紀を越える時
女もこどもも兵士も一様 ....
砂木さんの折釘さんおすすめリスト(11)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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もうすこし、やさしく- 折釘自由詩404-7-17
ドライビング・ハイ- 折釘川柳404-5-6
フェティッシュ- 折釘川柳404-4-30
誕生日過ぎて- 折釘川柳304-4-30
愛撫- 折釘自由詩104-4-17
H君へ- 折釘散文(批評 ...804-2-21
婚姻の記_末広- 折釘川柳404-2-18
ネットしてる場合じゃない- 折釘未詩・独白304-2-12
恋文と恋の三句- 折釘俳句704-2-12
カタコンブ片- 折釘自由詩403-12-19

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