夥しい夥しい直射日光で
アスファルトの明度が振り切れ
真昼は真っ白い暴力だ
私は激しい夢うつつに陥り
液化してゆくアイスキャンディを見下ろしても
何を思えばいいのか何も何もわ ....
帰り道に迷って
泣いてる子羊
あの空の羊雲は
違うよ
君の帰るところじゃない

涙を拭いてよく見てごらん
発見はいつも
ほんの足元からはじまるんだ
背伸びをしてると
ほんと ....
 



   見えると言ったら うそになるもの
   見えないと言ったら うそになるもの


   目の前にある
   ほんとうの花を忘れて
   二人はずっと話しつづけていた
 ....
空の不思議な明るさを眺めていた
午後のしん とした静けさに
誰もが固唾を呑んで、音が止まるふりをする


脂汗を拭って、開け放った窓に手を掛けた
そろそろ雷子がやって来る
彼女はいつ ....
空に高く 灰にひとり
思い出の外へ繰り返すもの
夕暮れのない夕暮れを見る
銀の鱗の目に指をあて
器をめぐる光と火を聴く
底にはじける姿たちを聴く


波を走る白い炎が
し ....
   広く浅い湖で
   互いの影を揺らしあうふたり
   幼い遊びを繰りかえすふたり



   太陽が一度も出ないまま
   午後がすぎ
   夜の蒼が来て
   ....
まひるに
月が笑いながら
堕ちてゆくのを
見とどけてしまった


サルビアの
紅が憎くて
泣き叫ぶのもかまわず
摘み取ってしまった


こめかみが
痛くてたまらない
や ....
3匹目の獏は道端で
へたりこんでるところを拾った
小さな獏は虚弱体質で
夢はもちろん秘密も嘘も受け付けず
今にも消え入りそうに震えている

私は必死で噂とか言い訳とか  ....
湿った風が頬を撫でる。
低層とはいえ、
屋上に吹く風は、
やはり地上より少し強い。

初夏の太陽のまなざしを受け。
はたはたと、
風に揺らめく白いシーツは、
恥 ....
焚き火の火を見つめながら
煙草を吸っているから
涙もくしゃみも煙のせいにできる

焚き付けの新聞紙にはテロのニュース
世の中のもめごとみんな燃やしてすっきり
なんてわけにはいかないけど
 ....
 
   水に映る自分を
   かきまぜてもかきまぜても
   自分にもどる
   短い季節の
   深い水底に手が届きそうな気がする日には
   凶龍よ
   おまえの翼に触れるものも
   いるかもしれない
電灯に 虫が群がる

暗闇を震わせて

光に酔ったように身を惑わせる

ぶつかり合って 羽を散らし

ひとつ

ひとつ

闇に落ちていく

ああ

あれは ヒト だ
 ....
こんなに苦しいのは
人間が氷のように
あとかたもなく
消えることができないから

こんなに悲しいのは
人間が泡のように
ある時パチンと
消えることができないから
 



二つの言葉の義眼をはずし

二つの穴にたまった雨水に

羽根が沈んでゆくのを見る
朝に刈られた草は低く
鉄路から来る風は遅く
火花の熱は溝へと至り
冷たく通りすぎてゆく


触れることのできない飛沫のように
緑は道から放たれてゆく
遠い遠いものばかり ....
三人泣かせ帰ってきた、清く正しい朝帰り。
麦茶が妙に空っぽい。

虚しくて空しい。
遠い。
遠いんだよ。
俺は、




以下、呟ぼやきます。

罵詈 ....
幸せのかけらはミルク色の花びらになって
満天の星空から零れ落ちてきたようで

みどり色の山から沸き上がる雲の花
いずれ ミルキィウェイに還るのか
真っ白なふかふかの絨毯が
空一面を覆い尽く ....
よちよちとあどけなき手に握られた小菊の束はあさつゆに濡れ


街かどに伽羅のかほりの漂ひて白き日傘に蝉時雨のふる


いま何処におはしますやら彼の人の辿るゆくへは菩薩か修羅か



 ....
ここにあるものを
遠いことのように
海辺にはひとりで
いつも見る夢に
ひれ伏すようにして
倒れる
砂の積もっていく音
どこかから落とされる音

仰向けに空
口を開ければ世界が
飛 ....
 


けだものの心に近づいてはいけない
けだものに喰われてしまうから
けだものの心を知ってはいけない
けだものになってしまうから

けだものの心は
晴れわたる心

恣(ほしいま ....
   思い出せない言葉のかわりに
   鳥を葬り
   砕けていく雲を見つめる


   質問と答えを
   同時に失うとき
   翼を求める気持ちをおさえられない


 ....
わかってほしい

とは思わない

だれにもわかるわけがないのだから
わかってるよ なんてウソをつかれるくらいなら
わからない  って言われたほうがマシ



愛してほしい

と ....
芳彦は宇宙船に吸い上げられた
一晩中生きたまま体を検査され明け方に解放された
解放される直前に流暢な地球語で告げられたのは
何も心配しなくていいことと記憶を消させてもらうということ
宇宙船での ....
トニーはテストの最中にたった一本の鉛筆を落としてしまった
音の大きさに比して精神的な衝撃は相当なもので
クラス全員の視線がトニーに集まった
鉛筆はケレケレケレとどこまでも転がって行く
軍事国境 ....
その死は所見で自殺と推測されたが、念のために聞き込みが始まった
隣人A「俺じゃねーって。挨拶もしたことないしー」
上司B「えっ、夕べ? みんなで飲み会してましたよ、全員が証人ですよ、ワッハッハ」
 ....
    火のなかに失ったもの
    火のなかに忘れたもの
    火のなかに入り
    置いてきたもの

    
    三つのものの区別がつかなくなった今でも
    お ....
失った昨日を探して駆けた

太陽は眩しいから怖い

明日は だらしなく口を空けて僕らを飲み込もうとするから

嫌い


失った機能を求めて泣いた

大切なものは消える

心 ....
あなた 寂しいというなら

その血肉を隣人に与えなさい

血は啜られ 肉は喰らわれるだろうが

{ルビ末期=マツゴ}まで あなたは独りではないね


あなた 狂いたいというなら

 ....
ニンゲンの丘に立つ

魂を踏み砕いて

隙間から洩れるのは{ルビ赤光=シャッコウ}

全てを抱えあげるには

一対の手は絶望的に少なく

踏みしめる両足は脆弱に過ぎる


誰 ....
砂木さんのおすすめリスト(5644)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
激しい白昼夢- A道化自由詩13*05-7-19
羊飼いの歌- 落合朱美自由詩40*05-7-17
ノート(37Y・10.26)- 木立 悟未詩・独白405-7-17
雷子の居た夏- 千月 話 ...自由詩6*05-7-15
白炎- 木立 悟自由詩605-7-14
ノート(37Y.12・26)- 木立 悟未詩・独白405-7-14
怯える- 落合朱美自由詩10*05-7-14
偏食_三- 落合朱美自由詩22*05-7-14
「_湿った風。_」- PULL.自由詩5*05-7-13
優しくなれると思ったこともあった- 佐々宝砂自由詩1605-7-13
ノート(35Y・12.3)- 木立 悟未詩・独白405-7-11
ノート(35Y.7・20)- 木立 悟未詩・独白205-7-11
『ヒト』- しろいぬ自由詩6*05-7-10
心の理由- 春日野佐 ...自由詩6*05-7-10
ノート(35Y・10.25)- 木立 悟未詩・独白205-7-10
水緑- 木立 悟自由詩605-7-10
「_空っぽ朝帰り。_」- PULL.散文(批評 ...5*05-7-10
☆天上の楽園或いは遅れてきたラブレター☆- かおる自由詩3*05-7-10
盂蘭盆- 落合朱美短歌8*05-7-10
ターン- 霜天自由詩1105-7-10
ノート(35Y・12.8)- 木立 悟未詩・独白205-7-9
ノート(35Y・9.4)_- 木立 悟未詩・独白205-7-9
人間不信- ユウ自由詩105-7-9
寓話_不可解な死_3- クリ未詩・独白3*05-7-9
寓話_不可解な死_2- クリ未詩・独白5*05-7-9
寓話_不可解な死_1- クリ未詩・独白4*05-7-9
ノート(35Y.6.16)- 木立 悟未詩・独白505-7-9
『lost』- しろいぬ自由詩2*05-7-9
『寂肉狂食』- しろいぬ自由詩1*05-7-9
『ニンゲンの丘』- しろいぬ自由詩1*05-7-9

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