「夕日が落ちる前に、帰ってきなさい。」と母が言う
 私は、海が見たかった。
 秋の夕暮れる速度と思い出と川沿いを歩き
 橋の向こうまで。


スタートは、浅い川底の尾ひれで跳ね上げる小 ....
傾きに鳴る傾きに沿い
鏡は鏡の名を告げる
はざまは全と無にかがやいて
重なりと輪のうたをくりかえす


背後から照らされ
影は躍る
足踏みの姿に揺れながら
より速い夜 ....
日常にくたびれた玄関先で
茶色のサンダルが
ころり

九月の夜気がひんやりするのは
夏の温度を知っている証拠

おまえには随分と
汗を染み込ませてしまったね
サンダルの茶色が
少し ....
おもちゃをもらってうれしい (こども)


ある朝目覚めると


おもちゃをあげてうれしい (おとな)




        Kuri, Kipple : 2005.09.15
車と車のあいだに
紙袋が泳いでいる
青信号が
すべてを引き裂いてゆく


地鳴りの夜と
静けさの夜のあいだに
やがて売られてゆく木々が
育っている


もう動くこと ....
えほん や 
ずかん や
えいが や 
うた や
いろ や しゃしん を 
かきうつすだけの
ずるい ことば は 
いりません



あたまのなかも
あたまのそ ....
 




    子供たちが
    暗い建物のなかを
    走りまわっていた


    氷の根  淡い目の宝石


    つながらないふたつのものをつなげようと
 ....
    互いの姿を見ることもない

    闇のなかのふたつのかけら

    月の光を待っている
各駅停車の鉄道がはたらいている
ひとの数だけ
想いの数だけ
星空のなかで
各駅停車の鉄道がはたらいている

天文学には詳しくない僕たちだけれど
きれいだね
しあわせだね
このままでい ....
児童画
っていうジャンルがあるのだが
児童が描いていれば
それはそうなんだけど

最近の入選作をみていると
圧倒的にはみだしていることに
今日気付いた

浮き輪にのった女の子も
畑 ....
回るものの影が
回るものに映り
たくさんの満ち欠け
たくさんの季節をつくりだす


水たまりの空を歩むもの
変わりつづけ 歩むもの
ここに在るだけの世界の上に
足跡は ....
肩が
うっすらと重みを帯びて
雨だ

気がつきました
小雨と呼ぶのも気が引けるほど
遠慮がちな雫が
うっすらと

もちろん
冷たくはなくて
寒くもなくて
そのかわり少しだけ
 ....
空の瓶が
割れない、音
そして
割れる、音
そして
割れた、音


さ、ゆう、


往復の波で揺れるのは
左右の、
暗い曲線の、
たったふたつの、耳
 ....
鏡台につもる
見えない髪の毛
ふさふさとこぼれ
足指に触れる


鏡のふところにあなたはいる
鏡の声に応えるあなたと
ほころぶような微笑みと
映ることのないわたしを見 ....
しっとり、これは
濡れるために、素足


群れる草の土に冷たく踏み入り
行き場を失くしたことのない、
何処にも行かない、素足でした、濡れるために


こっそり、あれは ....
空が地よりも明るい夜に
ひとり鉄路の内周をゆく
なだらかな緑の
揺れつづける闇


雨と雨のあいだが泡立ち
ひるがえる白
ひるがえる光に
動かぬものは四角く抱かれる
 ....
ライオンさんのやる気が
ゼロでしたので

わたしは舌打ちをしました


タイガーさまも同様でした
残念でした


同じくネコ科のクロヒョウくんは
動いていました

しかしなが ....
強い信念があれば
幼子の指一本で
巨人を倒すことも出来る
二機の飛行機が
大国の象徴を滅ぼしたように

しかしその信念は歪んでいたために
多くの生命を無駄に奪い
 ....
思い出

記憶
の違いを知ってしまってから

僕は
思い出喪失患者
になりました

何が綺麗だったのかも
誰が愛しかったのかも

今の僕には
何の意味も持たないようで

 ....
あの子は逝ってしまったのよ
夏の名残の陽射しが注ぐ朝の庭で

何度か苦しそうに喘いで
だけどそのうち眠るように
少しづつ少しづつ
呼吸が弱くなって

愛するみんなが見守る中で
頑 ....
ごらん あれは
眠りの間際の窓辺たち
ごらん あれは
烏賊を釣る船の漁り火
人々の暮らしは在り続けていてくれる

汗をにじませながら
涙をうるませながら
人々の暮らしは在り続けていてく ....
「はい、親方は仕事のできる人で信頼されていました。それに奥様思いの優しい方でした」
「3日も無断欠勤なんて絶対におかしいと…。電話を入れても留守電のままなんです」
「で、家に寄ってみたんです。チャ ....
    足元に散らばる光を
    ずっと数えていた


    胸元にひろがる光を
    ずっと数えていた


    目をそらしても 目を閉じても
     ....
窓の
繊細な網目を透過し
すらすらと寝室の私の乳房へ浸透するのは
透明すぎるから、透明すぎるからです
空気中の夜
に含まれる鈴の
リ…
その中には、鈴、それは
リリ…
 ....
至近距離で選ぶ 想像の快楽とロマンチシズム
目線のやり場を 一体どこに持って行けばいいのかと
目視の限界点で 目をしばたたかせる男と女
何をそんなに見つめていたのかは、人それぞれである
まった ....
雨の夜
宙に惑うのは
報われなかった
言の葉の亡霊たち

人を傷つける為に生まれました
見下す為に生まれました
罵倒する為に
揶揄する為に

己に言い訳する為に生まれました ....
    空が割れて

    大きく割れて

    なんという光のむだづかい

    小さな笑みを照らしている
 生まれてはじめてお付き合いをした男性が結婚したことを知った。当時は男性というよりも男の子だった。愛読書だと言い、『風の歌を聴け』を私にくれた。そうして自分の為に新しい本を買っていた。今も愛聴 .... 第三公園にて
子供たちの遊びがバタリと終わり
夕刻が全く遊びではなくなったころ
通称・動物公園、を
理解できずに正しく第三公園と呼んでいたら
わたしの待ち合わせだけが上手くゆかないまま
わ ....
自分の投稿した作品にポイントが入ると、嬉しいです。
それはもう、半端じゃなく嬉しいです。

一応は「良い」という証としてのポイントであります。
しかし、「頑張れ!」だとか「仕方がないなぁ」だと ....
砂木さんのおすすめリスト(5644)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
指が落ちるように- 千月 話 ...自由詩12*05-9-16
夜とはばたき- 木立 悟自由詩505-9-15
九月のサンダル- 千波 一 ...自由詩18*05-9-15
寓話_変身- クリ未詩・独白2*05-9-15
ノート(夜のあいだ)- 木立 悟自由詩605-9-14
ノート(そのまま)- 木立 悟未詩・独白4*05-9-14
ノート(37Y・3.6)- 木立 悟未詩・独白505-9-14
ノート(38Y・3〜5.某日)- 木立 悟未詩・独白205-9-14
銀河鉄道- 千波 一 ...自由詩31*05-9-14
児童画の正体- umineko未詩・独白6*05-9-13
ノート(歩む)- 木立 悟未詩・独白605-9-13
やさしい雨- 千波 一 ...自由詩20*05-9-13
耳呼吸- A道化自由詩805-9-12
ノート(鏡)- 木立 悟未詩・独白705-9-12
ビューティフル- A道化自由詩1905-9-12
異明- 木立 悟自由詩305-9-11
そのような目で見ないでください- 千波 一 ...自由詩17*05-9-11
2001.9.11〜あれから〜- 落合朱美自由詩15*05-9-11
思い出喪失- 士狼(銀)自由詩8*05-9-10
秋桜忌- 落合朱美自由詩16*05-9-10
地下水脈- 千波 一 ...自由詩19*05-9-10
寓話_不可解な死_39- クリ未詩・独白3*05-9-9
ノート(38Y・11.4)- 木立 悟未詩・独白305-9-8
からだの鈴- A道化自由詩705-9-7
エロとロマンと、いつかワルツを- 千月 話 ...自由詩8*05-9-7
言霊- 落合朱美自由詩11*05-9-6
ノート(38Y・9.13)- 木立 悟未詩・独白305-9-6
香水不全__日々の垂れ流し20050905- A道化散文(批評 ...1905-9-5
第三公園にて- A道化自由詩1305-9-4
■ひとこと運動- 千波 一 ...散文(批評 ...41+*05-9-3

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