藪には花が咲いた
鳥の姿はなかった
銀を捜す風の目に
鳥は映らなかった



太陽は傾いだまま
午後の熱を失わず
光の刺さる音だけが
森のなかに響いていた



鳥は  ....
いつも車で通った道を

自転車で走る

この坂は思った以上にキツイ

けれど下り坂は

気持ちいい開放感


大きな樫の木は

いつもより大きくて

一時停止

下か ....
夜で潤んだ廊下のタイルに
こぼれていた非常口の灯りは



それなのに
何からも 何処からも
匂いの消えた夜だった


緑色に 浸りたい
そんな気がしていたのは
 ....
小さな手
小さな目
欠けた空を映す鏡に
歌のかけらを置いてゆく



重なりつづけ
重なりつづけ
どこにもつながることのない
造られた花のような子供たち
たじろぐ腕をとり
 ....
応え 光 微笑み うた
かわそうとして
かわすことができずに受けとめ
あふれ こぼれ 消えてゆく
応え 光 微笑み うた
受けとめようとして
受けとめることができずに
あふれ こ ....
昨晩 幽霊の子が部屋に来て
コンピュータの前に座り
しばらく居座っているウイルスと
何やら会話をしていた
書きとめようとしたが
いつのまにか眠ってしまった


目が覚めると
 ....
夜に降る夜から幻になり
分かれゆく灯の端から現になる
光の鱗に満ちる窓
ふちどりの迷路を世界は流れる



ふたつに割れたわたしそれぞれに
天から地から
糸のような鉄が差し ....
私が真冬を歩いていると
太陽の童貞が落ちていた
私はそれを慌てて拾う
そして忘れてしまう


私が真昼を磨いていると
青空の処女が堕ちてきた
私はそれを慌てて隠す
そして再び忘れてし ....
使いが来たら
病院へ行くことになってた
アル中のあなたが
最後に入院した病院へ

肝硬変
だけ
じゃ
ないみたい
だね

いろんなこと教えてくれた
年上のひと
体に心に
消 ....
空にはたくさんの色があった
傾いたその縁に支えられたのはいつだっけ
鉄塔が突き刺さった夕日
思い出せないほど前から続く
そんな夕暮れ


帰ろう
が口癖だった頃
いつも隣のあの人が
 ....
細く開けたより扉より覗き視る、眼球
にとっての、夏
そこから、差し込む昼の筋が
はっきりと割る、私


半分でいいから、どうか、連れて行ってちょうだい
とは、一言も言えぬうちに昼 ....
風を
包んだ
雨の羽の
横たわりゆく地にて
しめやかになった夏を
やわらかになったアスファルトを
踏む


その
私の
リズムの
ひとつひとつに含まれた 私の
しめや ....
角膜の表面にて
夏の日は湿った瞬きだらけになり
結局はわたし目蓋でその色彩を瞑り流します
そう、悲しい映写幕として
角膜は常時日陰です


鼓膜の表面にて
夏の波動は痒みに酷似 ....
僕は
アパートメントの窓から
君の住んでいた方に
見惚れている


  君が
  虹をつむぐ
  優しい指の
  君が
  終わりを告げる
  優しい眼の ....
雨と雨のはざまに射抜かれ
さくさくと血は流れ出る
こんなにもうつろになってはじめて
流れ込むもののまぶしさに
いくつもの目を閉じることができる



光る灰は銀ではなく
 ....
できることなら

明るいトコに取り出して

この想い 見て欲しい



言葉では

綴りきれない

曖昧な色あいを



できることなら

あなたの心で

解説 ....
わたしを
知りたいというわたしはいない
わたしは
わたしが鳥でも人でもかまわない
わたしは
あなたによってかたちになるのに
わたしは
あなたがあなたなのかわからない
わたしは
 ....
泡立たず
飛散した
夏の光の下
沸騰前のアスファルト
その沈黙、の蒸れ上がり
その、陽炎


提げた虫籠の中
音から立つ
蝉の
匂い
それを
汗を分泌して拒み ....
吉岡君
電車の中で思わず声をかけそうになった

よく考えてみれば
こんな時間、こんな場所に
吉岡君がいるはずもないというのに
あの日と同じ顔
学生服のままで

そんな僕はまだ
 ....
  きぃ

       きぃ

  きぃ


身体ごと
時間ごと
空に放り出される


日常の中で
くすぶった思いを抱えたままの
私を放り投げる
留まろうとする
観念 ....
重なるばかりの泡のなかから
一本の白い髪のように
細く硬くかがやきの無いものが
音も無くゆっくりと起き上がる



空から空へ
外骨格のつながりへ
いのり薄いいのりは
 ....
さらいにきました
年頃の女は
一人暮らしか 男と暮らしたほうがいい
じゃないと
どこか痛いとき
痛いところに布がかかってるか気にしないといけないじゃないか

終わった
いろいろと終わっ ....
道を分ける白線の上を
影のない影が歩いていて
こちらに気付くと
逆の方に歩きはじめて
突然消えた



日曜の夜は
誰もおいでおいでをしてくれない
お気に入りの本を
また読み終えた頃

窓の外が明るかったので
誘われて出掛けた


見慣れた景色の中で
繰り返している僕は
深く染まった緑の道に
違う景色を探している

繰り返 ....
俺の

たわいもない夢

あの人と暮らして

一緒に食事をしたり

ドライブをしたり

コーヒーを飲んだり

2人しかでてこない

素敵な夢

その夢は

「現実」 ....
ここで。
ほんとうのこと、を。

二つの道しかありません。

えいえんのあき
はるのくるふゆ

どちらを選びますか。

どちらを選びますか?
高い壁をかじる
音だけの生きもの
雨に沿う指
つまびく素顔
かがやく花
かがやく花



光さみしい午後の足跡
雨のまぶしさに左目を閉じる
右目を泳ぐ一人称の影 ....
「明日、注文していたものが届くの」と
 少女が嬉しそうに笑って言う

 何を? 私は訊く

 すると

 少女は真顔で黙り込む
〜かあちゃんが
 作ってくれる弁当は
 新聞紙に包んであって
 友だちの
 可愛らしいランチバッグの隣で
 開くのは 恥かしかった〜


きれいな黄色の卵焼きと
赤いプチトマト
ウ ....
壁に描かれた
巨きな逆さまの音符が
錆びた扉を指している
軋む音のなか やがてゆるりと
道しかない道が現れてくる



うすくけむる明るい夜に
けだものは光を聴いている
ひ ....
砂木さんのおすすめリスト(5632)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ノート(風)- 木立 悟自由詩404-6-17
良好- さち自由詩504-6-17
非常口- A道化自由詩404-6-16
ノート(白歌)- 木立 悟自由詩504-6-15
応え_光_微笑み_うた- 木立 悟自由詩104-6-15
ノート(幽霊_Ⅱ)- 木立 悟未詩・独白804-6-14
鉄糸- 木立 悟自由詩404-6-14
結婚_(2004.2.16)- 和泉 輪自由詩1504-6-13
私が産まれた日の、花と花言葉- チアーヌ自由詩10*04-6-13
安息- 霜天自由詩1104-6-13
黒い顔- A道化自由詩404-6-13
踏む- A道化自由詩504-6-13
逆流癖- A道化自由詩504-6-13
まぼろしアパートメント- セキラボ ...自由詩12*04-6-13
白掌- 木立 悟自由詩304-6-12
無題- さち自由詩304-6-10
ノート(わたし_あなた)- 木立 悟未詩・独白604-6-10
夏災報知器- A道化自由詩504-6-8
- たもつ自由詩2804-6-8
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白空- 木立 悟自由詩304-6-7
散歩- 山内緋呂 ...自由詩8*04-6-7
ノート(幽霊)- 木立 悟未詩・独白404-6-6
散歩している- 霜天自由詩504-6-6
☆137_ジュウダン- 貴水 水 ...自由詩304-6-5
初秋・分岐点- チアーヌ自由詩2*04-6-4
咲水- 木立 悟自由詩304-6-3
注文- 和泉 輪未詩・独白1304-6-3
弁当- さち自由詩5*04-6-2
光と言葉(わたしとけだもの)- 木立 悟自由詩904-5-31

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