木を叩く。
眠れぬ夜のつれづれに。


ノクターン。
扉の向こうにねむは無し。

目を閉じて、
レムに抱かれてきみを見る。


ひとひらの、
もみじにつ ....
夜のほつれ ほとつのあいだ
横に走るいなびかり
音もかたちもないいなびかり


森に隠れた生きものの息
道にあふれ 坂を流れ
滝のように崖から落ちる


すぎるもの す ....
逢うことは必ずしも救いとならない

つかめない泡のなかで
幾百の約束は
いさぎよく果てるためだけに
咲き誇る

散りゆく夜の
風たちは
雨に満たずに群れをなす
寄る辺をしずかに願い ....
ちらつかず
そ、と留まっている、あれは
振り払えぬ外灯を振り払わず
硝子に帯びたままの、あれは
蛾だよ
その在り処では
既にひとつの夏が締めくくられている
夏ではない今となっ ....
鏡の前のふたつの影
光をよこぎる
見えない種の重なりの影


何かを被せられた石は
何かを被せられた人のように倒れ
雨のなか打たれ はためいている


灰にひろがる白の ....
moon
月は知っていた

その夜の すべてを

moon
昼は 見えなくても
そこに ある

moon
新月の夜も

その闇に 隠れて
すり抜ける
薄汚れた 奴らのことも ....
遊ぶために生まれてきたんだ
それだけだ
それが人間だ
仲良くみんなで遊べばいい

それなのに俺はここ最近
とらわれてる
檻の中に
自分の模様に

なあ月が 
見え ....
のら犬がいた

そいつは
安全な距離を保ちながら
一生懸命に
オレを吠えた

かるく
しっぽが揺れていた
もとは白かっただろうに
よごれた茶色が寂しかった


砂利道にし ....
......。.............。.............。.........................。...........................。
嘔吐した百合の咲く ....
どこへおいきやすの。
ほらあんた、
あんたですがな。
どこへおいきやすのか、
ちゃんとゆうてみなはれ。
ゆえへんのか、
ゆえへんのはどのくちや、
このくち ....
秋の風の宙へ
何処か遠い指のピアノが示す
美しい階段を、わたしの指は
駆け上がることが出来ず
小さく折った、愛しくて、


そうね、耳があればピアノは聞ける、けれど、
つたない ....
旅が
かすかにかしいでいる
分かれゆくかがやきの幾つかが
道に沈み 泳ぎ去る


家の陰に落ちてくるのは
わずかに早い 未来のまばたき
午後を閉じては
またたかせている
 ....
(かじって
 すてて)


レタスを洗って
いたい
今日はずっと
レタスを洗って
一枚一枚
丁寧に
拭いて
いたい
今日はずっと


知るのがいやで
本当はもう ....
風の手触りなど
いくらでも描けてしまうように
わたしとあなたの
輪郭は
ありふれた景色なのかも
知れないけれど
戯れることの
ひとつ
ひとつに
やわらかく透ける名前があって
眠 ....
お花畑に火をつけて
全部燃やしたら
火はどんな色だろう
どんな匂いがするだろう

甘い蜜に群がる虫も
燃えるだろう
めらめらと
静かに花畑は
灰になってゆくのだろう

海に火をつ ....
わたしは 小学生の頃
ずうっと
いじめられていました。

掃除の時間の
締め切った
理科実験室で
彼女達は
一列に列を作って
一人づつ順番に
わたしの頬を
殴ってゆきました。
 ....

午後が
千枚のツツクホウシで耳に触れる
この、耳、
もっと奥へと誘う迷路を装って実は
透明のものにたやすく沿う為の形状の
この耳が、悦びに震える、嗚呼、午後よ、
午後 ....
秋が訪れれば またひとつ
目じりに刻まれる年輪のようなもの
早いもので開け放した窓の外では
秋の虫たちが鳴き始めている
この様に季節が巡るのであれば
歳を重ねてしまうのも致し方無い事
抗っ ....
ぼくたちは生きている。
これまでもこれからも、
そして今もぼくたちは生きている。


世界にはぼくたちがいる。
たくさんのぼくたちがいる。

たくさんの ....
音。
それを手繰りよせてミューズを降ろし、テキストを書くタイプの書き手にとって、音楽に加え他国言語の音感を獲得する事は必須であると思う。
テキストに横文字を出せ、という訳では断じて無い。むしろそれ ....
淡く背に触れ
手は消える
ふとふりかえり見るそのときに


手のひらの街
晴れ伝う水
まだらのひと


かけちがえた
ひとつのボタンだけが支えのように
光ともうひと ....
最初に

小麦畑の8等星のわたしを
見つけてくれたのは
”k"さん と言う方でした。

わたしは 最初
”k"さんは
その作品から
15歳の 少女だと 思って い ....
瞳のかたちの夜の食卓
ひとつの炎が揺れていて
他には何も置かれていない
椅子には誰も座っていない


波に斜めに刺さる輪があり
光の泡をこぼしている
あちこちにぽつりと灯る ....
夏子お〜
なに〜い
kiss されたあ

秋男にかあ
うん。
ディープ

よかったやん

よくないわあ
ファースト kiss やたのに〜い

それだけ
想いが 深いって こ ....
雨水と目
異なる振れ
そよぎ そよぎ
添えられる手


建てかけの家が揺れている
手にすくわれた水の底
見つめる息と
同じ色をして沈む音


そこに ここに
残る ....
誰のせいにもできない偶然を

憎みたい気持ちがあふれても

行き場なく浮かぶだけ

わたしの力で昇華させる


このときのために

わたしは経験した苦しみを

噛みしめ砕き
 ....
冷蔵庫から ほろ苦い
コーヒーゼリーを取り出した
冷風吹きすさぶ 一番上の段
甘いフレッシュの上で
体育座りしている
君を見つけたのは
午後3時

 ああ、寂しかったんだね
 今日は ....
水が割れるのです

いま
指先の銀の引き潮に
水が
割れるのです


うなじを笑い去るものには
薄氷の影の匂い
たちこめてゆきます
たちこめてゆくの
です


紫色の ....
詩は語らずに歌えって
俺の先生が言った
先生って誰だ
そう訊くから
雀だって言ってやったよ
スズメ?
雀だ 雀だ 雀の学校の先生だ
俺はそう言うしかなかったぜ
だって、その通りだも ....
すう…、と
夏が引いてゆくにつれ
風に乾いた砂が
自ら風になる
砂に埋められていた
右の素足と左の素足が
柔らかに打ち明けられるのは一瞬
直ちに、衣服へ、衣服へと仕舞われ
 ....
砂木さんのおすすめリスト(5644)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
「_ねむれむ。_」- PULL.俳句6*06-9-15
夜のほつれ- 木立 悟自由詩306-9-14
川霧- 千波 一 ...自由詩12*06-9-14
輪郭期- A道化自由詩1206-9-14
ゆくえ_ふるえ- 木立 悟自由詩206-9-13
パパラッチ・ムーン- Lucy.M.千 ...自由詩4*06-9-13
ゼブラ- 水在らあ ...自由詩37*06-9-13
久しぶりに微笑んだ- 千波 一 ...自由詩15*06-9-12
冬の睡り- 六崎杏介自由詩7*06-9-12
「_おいない。_」- PULL.自由詩14*06-9-8
ピアノ未満- A道化自由詩806-9-8
けだもの行(いとふるみち)- 木立 悟自由詩606-9-5
レタス- 水在らあ ...自由詩33+*06-9-5
地獄に一番近い島- 千波 一 ...自由詩16*06-9-4
灰になってゆくのだろう- ふるる自由詩20*06-9-4
肯定ペンギンの消えたコロニー- Lucy.M.千 ...自由詩12*06-9-4
震える耳- A道化自由詩1006-9-3
こころの力- 恋月 ぴ ...自由詩34*06-9-3
「_ぼくたちは日曜日。_」- PULL.自由詩14*06-9-3
メモ_他国言語のミューズ請い- 六崎杏介散文(批評 ...4*06-9-1
青と青の日- 木立 悟自由詩406-9-1
夢魔の細くながい舌__〜非公式編〜- Lucy.M.千 ...自由詩6*06-8-31
降り来る言葉_XXIV- 木立 悟自由詩406-8-29
夢魔の細く_ながい舌___〜公式編〜- Lucy.M.千 ...自由詩8*06-8-29
水と手(青の日)- 木立 悟自由詩506-8-27
偶然- 九谷夏紀自由詩206-8-27
寂しかったんだね- 千月 話 ...自由詩12*06-8-24
十六夜- 千波 一 ...自由詩19*06-8-24
十一代目の雀- 杉菜 晃自由詩7*06-8-24
夏だった- A道化自由詩1006-8-23

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