真昼のまま凍りついた
ひとつの情念
名づけようもない一編の詩を装い

光明な思想が引きずる裳裾の陰鬱
石仏のように摩耗して正体もなく

言葉は羽 風に舞い
人は水 流れ集まる低く低く色 ....
のんべんだらり
日長一日 だらだらと
ソファーの小舟で
文庫本が櫂に
目が疲れたらひと休み

音楽の風に吹かれながら
好きな時間を小舟に乗せて
無為の海を漂流しよう

のんべんだら ....
日本国憲法第九条は死んだ
お前達が殺したのである
憲法九条が何であるかを
お前達はとうとう理解できなかった
理由はひどく簡単である
それは戦争が絶対悪ではないということだ

お前達は戦争 ....
「 My name is Oni 」と鬼 朝日が暖かい
風は冷たいけれども
春の予感か
何か良いことが起こりそうな感覚か

昨日降った雨の水たまりも
エイッとジャンプすれば
映った綺麗な空から
まっさらの息吹が噴き出して
彼 ....
そうしてわたしたちは眠りについた
朝、
無遠慮にかたちを引きずりだす光にまみれながら
疲れきって でも
ほっとして
役目を終えた靴のように萎びて
わたしが
とても小さなこどもだった頃
なにも知らない
知らないということが許されていて
それが
どんなにか幸せだったかということさえも
知らなかった
笑うたび頬に
くぼみを作っていた頃 ....
光のすじを避けていく
その海草の揺らぎ
海流の流れ
追い風にならず向かい風
体の力が抜けていく

落ちたしずくは
泡になり
海月のすそを広げ
ゆらゆらと再び宙へ向かう

あの海月 ....
野菜を買うときは
いくつか何気なく
ひょいひょいと
持ち比べてみる
手に持ち近づけると
重さや鮮度
身が詰まっているかどうか
おぉずっしり鮮やか
今日は此奴を使って何を作ろうかなんて
 ....
鬼の子に『桃太郎』を朗読させる小学校教師 自分のことをブスと言い「そんなことないよ」と言われたい鬼 まだ自転車に乗れなかったころ
ともだちの自転車を借り
田舎の緩い坂道をおそるおそる降りながら
何度も練習していた

不思議なことにあるときすっと自転車が自分のものになる
そんな瞬間を体験し ....
川嶋医院の
門柱までの石の階段を
ケンケンしながら昇って行く
昇った先に待っている懐かしい顔
随分と草臥れたセーターを着ている子や
今日おろしたてのジャンパーが
砂や泥で白くなってしまった ....
短い時間 さささのさ
書きたくなるの 

子共のことも
オッサンねこも
季節のお知らせや
ぐちぐちだって
悪玉菌の回答だって

ネタいっぱいで書きほうばって ひとりでに
そよぐアタ ....
烏帽子形兜のごとき冬芽かな 鬼の金棒をそっと質屋へ 鏡に向かって
眠気と髭を剃り落していた朝
くたびれた自分の顔に重なるように
ふっと浮かんだ父の輪郭
丸くて憎めない
目の記憶

電車の中吊りは
気の早い春の旅への誘い
オーデコロ ....
ひとつも
うまく言えない気持のする
2月
ぼうと立ったまま

こころのなかで
頁を繰って
見つけます
いとしいかわいいやつら

あなたはもうあなたになりましたか
森の手前でと ....
     しゅんしゅんしゅんと
     蓋をカタカタ鳴らしながら
     やかんがじれている
     それを尻目にガリガリと豆を挽く
     ペーパーフィルターの二辺を
     丁 ....
亡き妻の歩幅に合わせ50年 これから先も同じ歩幅で 冬木の芽世界の殻を破らねば 空に向かって伸びてる道を
僕は一所懸命歩いていた。
歩いて歩いて歩いて歩いた
いつか空に着くもの
と信じて。

歩いて歩いて歩いて歩いたが
空は全然近よってこない。
そればかりか
空 ....
詩人の方へのお知らせ

文章は禁止されました。
ドキュメンタリー作家、ノンフィクション作家、劇作家、小説家は廃業となりました。
今後、詩人の方たちは、ことばを使ってもよい人たちとして
国家試 ....
父の額に手を置いて

硬く冷たい頬をなでながら

最後の言葉を贈る。

「ありがとう、お父ちゃん。ありがとう。。。

次もまた、お父ちゃんの子供に生まれたいなあ・・・・。」

風に ....
真冬のリビングに
玉葱の皮がひらり
落ちている。
昨夜、
母親が手探りで
カレーかポトフーを
つくろうとしたときに
すり抜けたのだろう。



浴室で、
 ....
こどものころの道

それはまだ土を固めたようなのが多かった

そんな道がまだ残っていただけなのかも知れない

そんな道にあった水たまりが映していた空はきれいだった

青くて水色で白くて ....
冬木の芽頑固親父の如き顔  
ひとは、これほど醜いのか

愛は、これほど弱いのか

ただ祈るしかないのか



※2005.7.7 ロンドン同時爆破事件の日によんだ詩
 今、一度


 
冬の蛹が、
春になると、
蝶になって夏に舞う。

心のなかは、
なにもなくなって
風が吹き抜ける。
それでも白いワンピースは
新たなる期待を孕む

生まれては ....
露天風呂に冬と押し込められている
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
観測者の逸脱- ただのみ ...自由詩17*15-2-7
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「_My_name_is_Oni_」と鬼- 北大路京 ...自由詩615-2-6
水たまり- 灰泥軽茶自由詩515-2-6
眠りにつく- はるな自由詩715-2-6
雨上がりのステップ- そらの珊 ...自由詩1715-2-6
そらはからかう_魚は見上げる- 這 いず ...自由詩515-2-6
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鬼の子に『桃太郎』を朗読させる小学校教師- 北大路京 ...自由詩1115-2-5
自分のことをブスと言い「そんなことないよ」と言われたい鬼- 北大路京 ...自由詩415-2-5
自転車に乗って- 梅昆布茶自由詩2215-2-5
年をとるといろいろ- ……とあ ...自由詩13*15-2-5
さささのさ- 朝焼彩茜 ...自由詩15*15-2-4
烏帽子形兜のごとき冬芽かな- 北大路京 ...俳句215-2-4
鬼の金棒をそっと質屋へ- 北大路京 ...自由詩415-2-4
記憶- nonya自由詩17*15-2-4
- はるな自由詩1315-2-4
束の間- 石田とわ自由詩14*15-2-3
亡き妻の歩幅に合わせ50年_これから先も同じ歩幅で- 北大路京 ...短歌515-2-3
冬木の芽世界の殻を破らねば- 北大路京 ...俳句115-2-3
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詩人への通知- うめバア自由詩415-2-3
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露天風呂に冬と押し込められている- 北大路京 ...自由詩615-2-1

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