切りつけた樹皮のような皮膚からの
血の疾走が止まらない。
血は螺旋になった虹のように、
この腕を伝いおりていく。
かたかたかたかた、
血の足音が三半規管を通過して、
押さえられた手のひらに ....
一旦強い言葉を発すると
優しい言葉や
弱い言葉では物足りなくなって
どこまでも
際限なく強い言葉を探してしまう
言い切ったと言う感覚が
後戻りさせなくするのだ
優しい言葉や弱い言葉ばかり ....
生きることは単純なことの積み重ねなんだ
難しいことは何もないはずなのに躓く
躓くところから物語は始まるのかも知れない

ただ対処する方法がわからないだけ
たぶん物事に正解はないが解決するちか ....
クリスマス酸素ボンベが足りません 吸殻だけが散らばった 歩道の隅に
吸殻だけになった女がひとり 見上げる男の影
さっきまで私をその口で 必要としてくれた人

炎のような熱さで 私を吸収して
求められるままに私は あか ....
一年に一度
ピアノの屋根は開かれて
確かめられる
狂っている、ことを

どうやら
人の営みから生まれるノイズが
そのうすぐらい闇の中にあった
木や羊が暮らす小さな世界を
ゆるがせなが ....
【おへそ】


りんごちゃんと なづけられた おんなのこ
今日は りんごのようにいいにおい
きのうは もものように いいにおい

林檎のおへそは いいにおい
林檎の ほかのどこの部分よ ....
荒波白波 眼底痛
堪え堪えて書いて書く
笑ってくれよ、地蔵虫
少しの集中で火を噴く目玉
だから書けるうちに刻み込む

生きているから痛いのさ?

そんな生半可な答えでは納得せぬ

 ....
ひと足歩くと メェ―と啼く
ふた足歩くと 
メェー メェー

やっと見つけた
あたしの足にぴったりの
ショートブーツ
シンプルでオシャレ
これからのシーズンにぴったり
気どり過ぎても ....
ぼくの最古の食べ物の記憶は
母の乳の味だ
いまだに憶えているんだ
兄弟姉妹の中で
ぼくだけが母乳で育った
何故かというと
当時の哺乳瓶の吸い口はゴム製で
ほんのと苦かったからだ

や ....
はじめに くらやみがあって
(ここまでくるのにながい夜をくぐってきた
一枚いちまい重ねられていく
生まれるまえは
まったくの やみだったと
うすぼんやりとした 
陽だまりの まえにすわって ....
今日は私の誕生日
私を祝う人はいない
私は一人、私を祝う。今日まで生きた、私を祝う。

今日はあの子の誕生日
同じ日にうまれた、あの子の誕生日
あの子はまだ小さくて、誕生日の意味もきっ ....
誰がさまようというのだろう。
この名もない路地を。
名もない路地には、
ひと影はなく
だから名もない路地と
なったのであろうが、
名もない路地には、
人影は確かにあった。
その人影は、 ....
聖なる岸辺の花祭りの朝に
残された遺骸
痩せこけたヨガの行者は
余命を河に託し
生老病死にたどり着いた
無尽の砂に包まれ
人々は去り
魂の抜けた物質だけが残されていた

野犬の遠吠え ....
くぐるのか
こえるのか
あたりまえに
たのしげに
なわの向こうへ
消えてしまった

きっと時代や風にも乗れるのでしょう
できない者にはいつまでも不思議

なわは蛇のようにうねり
 ....
聖夜から聖夜の旅や巡恋歌 一頁をめくると
また新しい世界が広がる
知らないことの多さに慄き
悦楽に浸る

デジタル化できない
五万の文字を
ぼくはどう反芻したらよいのか
途方にくれる

今となっては
使わ ....
「死ぬために生きる
それだったら もう少し 
生き続けられるかもしれない…」


となりに乗り込んだ ピンクのかたまりが
内部分裂 暴発を くりかえしているのにも気づかず
ほ ....
宇宙の底から重力が持ち上がる
月は半身の影武者
その肩が抱く光を受けて
私達は夜の深淵を歩くことが出来る
亀裂を伴った果実は秘匿を香らせ
罪の熟成を誘う

勝ち得た絆は
染まらない無垢 ....
手のひらに聖夜と書いて夢芝居 あなたの大きく開いた口が、
ちいさな海を吸い込んでいく。
あなたの脳裏を走る列車が、
いくつもの駅を追い越していく。
駅には、
誰もいない人で、
あふれている。
あなたは、
誰もいない ....
あなたは今、
いろいろなことばの海を
旅したいと思っている。
そこには淡い色の薔薇の花束のブーケだったり、
あたたかな木のぬくもりの漂うキッチンだったり、
そんな風景が香ることばを探している ....
どうせ風に吹かれてゆく石ならば
ころりころりと
吹かれていたい

人に踏まれ
タイヤに蹴散らされようとも
ぼくは
ぼくに変わりはない

坂道を転がった路の果てに
やがて結末はくるだ ....
壁の向こうで
雨が歌う
今夜
雨は涙とちかしく壁に染み入る優しさで
噂の流星はみえずじまい
空のステージに
始まるはずだった
ピアノに向かって
私のためにとは
言わないけれど ....
生きている人は傲慢だ
やすらかに眠ってください、とは
あたしらへむけての言葉だと思うけど
ほんとのところは
生きている人のための言葉なんじゃないか
そもそも死んだ人が眠ると決めつけてんのは
 ....
色彩も音も失いクリスマス こころもとなくなる
ここを歩いているといつも
どうしてか
砂地には
足跡は残せず
一本の根さえ張れないと思うのだ
ほってごらんと
父は言った
ほりだすそばから
哀し水がしみだし
確 ....
継ぎはぎだらけのタペストリー
隙間から柔らかな風が吹いた気がして

離島が点在する
静かな海をゆく船を夢想する

日常は羅針盤もないスケートボード
リュックひとつでバランスをとって乾いた ....
人々は酒に酔い
大声で自慢話しをする
夜は何処までも続き
明日を知ることも無い
アスファルトに涙がこぼれ落ちても
知らないそぶり
人は冷たい

路地裏の猫だけが
ニャァと鳴く

 ....
眠れない夜の羊たち
番号を与えられ順番に沈黙に浚われていく
まるでアウシュビッツの塀の中で

私の孤独は刃の欠けた短刀
羊たちの羊毛を剥ぎ取ることも叶わない
そして絶望も錆びれて
 ....
イナエさんのおすすめリスト(3780)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
骨のなかの血- あおい満 ...自由詩715-12-23
強い言葉- 花形新次自由詩415-12-23
時間、ありますか- 梅昆布茶自由詩2115-12-22
クリスマス酸素ボンベが足りません- 北大路京 ...俳句815-12-22
吸殻- 為平 澪自由詩1315-12-22
ユニゾン- そらの珊 ...自由詩24*15-12-22
おへそ- るるりら自由詩16*15-12-22
執念- たけし自由詩8*15-12-22
ラムスキン- Lucy自由詩1115-12-21
食歴- レタス自由詩315-12-21
夜の子- 光冨郁埜自由詩23*15-12-20
12月20日- きよ自由詩515-12-20
ちぎり- あおい満 ...自由詩615-12-19
ガンジス- レタス自由詩415-12-19
なわとびあそび- ただのみ ...自由詩20*15-12-19
聖夜から聖夜の旅や巡恋歌- 北大路京 ...俳句315-12-19
大漢和辞典- レタス自由詩7*15-12-18
『DRIVE_ALIVE_SURVIVE』- 座一自由詩12*15-12-18
◎思惟の惑星- 由木名緒 ...自由詩11*15-12-18
手のひらに聖夜と書いて夢芝居- 北大路京 ...俳句515-12-18
腕輪- あおい満 ...自由詩8*15-12-17
大樹- あおい満 ...自由詩14*15-12-16
石ころ- レタス自由詩415-12-16
トモダチ- Lucy自由詩20*15-12-16
風の伝言- そらの珊 ...自由詩1715-12-15
色彩も音も失いクリスマス- 北大路京 ...俳句315-12-14
砂浜- そらの珊 ...自由詩1915-12-14
風とスケートボードと- 梅昆布茶自由詩2215-12-13
重力の都- レタス自由詩415-12-13
静かなる睡眠- 乱太郎自由詩18*15-12-13

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