雨
        粒一つ
     おおきく口を開けて
    飲み込もうとする男の子
  ひっくりかえした傘に溜めた雨水
 その傘うまいこと持ち上げて差してさ
バケツ ....
久しぶりに息継ぎしたら
歯磨き粉みたいな
ノスタルジイが
喉に染み渡った

垣間見た空は遠すぎて
その場限りの
センチメンタルなんて
届きそうになかった

きっぱりと反転して
 ....
夜が深まっていく

今夜のあなたは魅力的
言葉の一つ一つが光になって
私を包んでくれる

二人の時間は独自の世界

今夜を飾る薔薇の花
仄かな香りが
ロマンチックな気持ちになる
 ....
十五夜の沈黙したる水枕 乾きゆく汗や滅菌済みガーゼ ささくれた夏を線香花火で終わらせよう 街が饒舌な無意味で錯乱しているように
天使たちの尻尾がつかまらないままに浮遊している

あり得ないものを対比することに慣れてしまわないように
日々を煮詰めて抽出する

自分の組み立ての順序 ....
青臭い茎を裂いて
心地良さげに破綻の痛みを噛み潰す
細道だらけの旅が古着のように似合っていた
友よ 
ただただ蠱惑な蛤の歌声が
あの括れた坂道から
忘れ物の顏でそぞろ出でる
ああ無明のチ ....
グリルの中の
魚のように
何度も
何度も
裏返され
生焼けのまま 
今夜も
薄明かりの下を
彷徨う
行けど
行けど
見つからない
百目の案山子が
跳んで追いついてくる
ぬか ....
知恵の輪にペンチをそっと 陽が沈むころ
コウノトリのコウちゃんは鉄塔に帰ってくる

ねぇ、コウちゃんいてないわ……。
洗濯物を抱えて二階から降りてきた妻がいう
鉄塔のてっぺんで夜をすごすコウちゃんは、まだ三才
個体 ....
石っころがなみだできずにいる
こんなに乾いていても
空よ、いま降ってくれないか
一行の意味を問う
わたしのために
月を呑み込んだ僕らの影ひとつバターのように溶ける 別れの言葉が夜明けを待っている 歯ぎしりしないよりは
するごまめでありたいと思う

井戸の底から出られなくても
空を見上げる蛙がいい

賢い猿になれずとも
見て聞いてものを言い

出ないより
出る杭でありたい
 ....
トイレに駆け込み排便する
ああ、すっきり!
尻までしっかり手を伸ばして拭き取った後
レバーを下げれば
ばい菌まみれの そのおぞましい物体は
あっという間に流れ去る
そのうち臭いも消えるだろ ....
今、空の底にいます
屈折した光に包まれて
案外うまく歩けています
地図を読むことは
相変わらず苦手だけれど
磁石を温めて
風を読むことが出来れば
目的地にはいずれ
たどりつくかもしれま ....
その手の中にある、幸せには気づかずに
自分の不幸を嘆いては愚かな事だと笑われる
それでも…
月の無い夜、不安に怯え
夜空を舞う、小鳥のように
見えない灯りを、探さずにはいれられない
月のそばでよこになる

半分の月が星をしたがえている

きのうまた行ってしまった

ことしもう三度めの大きな発作だ

思考を放棄しても

なにか考えごとをしてしまう

泣いてい ....
三人で撮りたる写真秋の蝿 からからからから囁く声
冬の神様が
落ち葉のカードで占いしている
シャッフルシャッフル
さあ一枚ひいて
雪が降るのは明日です
とたんにゴーと風が吹く

この忙しい年の瀬に
冗談じゃな ....
スーパーマーケットで、安寧芋という名前の芋を買ってきた。鹿児島の種子島の特産品らしい。
よく出回っている鳴門金時芋より少し高いけれど、トースターで焼くと黄金色の身は柔らかく溶けるようで、それだけでも ....
ごシュウギ目当ての

全国オセロ大会が始まる

以前は俄然合戦

セイトウ的陣取りゲームの囲碁だったが

近頃では多くのイシが

「我らシロにもクロにも決めかねまする」

投じ ....
デジタル信号に変換された
音色の濁流から
そのUTAをすくい上げたのは
ただの気紛れだった

はけ口を求めて迷走する魂を
水先案内するように
君のUTAは胸の裏地に棲みついて
僕の ....
彼女の名は、るーしー。
る の 文字の書き順で 自分の頭のネジを
くぃと回すと、しーと、清いものが流れる


彼女の姿は、蛇口
流転の物語の筋道を たくわえていて
ひつようなだ ....
大切にしまって
鍵をかけておいた言葉が
色あせてしまった
贈らないまま
色あせてしまうものならば
贈らなくて正解だったのか
贈られないから色あせたのか
行き場のない思いがよどんで
途方 ....
あわせ鏡のなか千手観音 缶蹴の缶残されて暮早し 薬を与えられ
曝し首にひとつひとつ丁寧に並べられて
菊は咲く
結ぶ露にさえ重すぎて
添え木に縛られ 立ったまま咲いている

花の高さにあなたは背伸びをして
「真夜中にも美しく咲いているの ....
世の中の 大抵の不幸は知らないことから 始まる。
誰かの携帯の音かと思えたが違うようだ。着信は無い
すずむしの声だったようだ

山深くにある この集落の中心には 無数のシデの木が群生している
 ....
イナエさんのおすすめリスト(3781)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
口をぽかんと開けて/即興ゴルコンダ(仮)投稿- こうだた ...自由詩7*14-11-23
- nonya自由詩15*14-11-22
今夜- 夏川ゆう自由詩314-11-22
十五夜の沈黙したる水枕- 北大路京 ...俳句414-11-21
乾きゆく汗や滅菌済みガーゼ- 北大路京 ...俳句114-11-21
ささくれた夏を線香花火で終わらせよう- 北大路京 ...自由詩614-11-20
リゾット- 梅昆布茶自由詩12+*14-11-20
鬼映- ただのみ ...自由詩19+*14-11-19
入り口- Lucy自由詩15*14-11-19
知恵の輪にペンチをそっと- 北大路京 ...自由詩814-11-19
朝の日記_2014夏- たま自由詩17*14-11-19
ヴァイオリンへの手紙- もっぷ自由詩414-11-18
月を呑み込んだ僕らの影ひとつバターのように溶ける- 北大路京 ...自由詩614-11-18
別れの言葉が夜明けを待っている- 北大路京 ...自由詩214-11-18
ごまめのはぎしり- Lucy自由詩17*14-11-17
浄化- 夏美かを ...自由詩21*14-11-17
この手の先にある空の果て- そらの珊 ...自由詩22*14-11-17
灯り- 猫の耳自由詩714-11-15
月のそばで- 吉岡ペペ ...自由詩414-11-15
三人で撮りたる写真秋の蝿- 北大路京 ...俳句114-11-15
雪が降る- Lucy自由詩8*14-11-15
夜更けの紙相撲_霜月あるいは食物月(おしものづき)- そらの珊 ...散文(批評 ...15*14-11-15
オセロ- ただのみ ...自由詩11*14-11-15
UTA- nonya自由詩17*14-11-15
彼女の名は、るーしー。- るるりら自由詩19*14-11-15
色あせる言葉- 森川美咲自由詩4+*14-11-15
あわせ鏡のなか千手観音- 北大路京 ...自由詩314-11-14
暮早し- chiharu携帯写真+ ...4+*14-11-14
詩花- 島中 充自由詩6*14-11-13
【刀】かただかな鼻- るるりら携帯写真+ ...9*14-11-13

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