木影に影を重ね 静かに見送る 
蟻たちに運ばれて往く
ことば 肉から零れ落ち

    熱い 取っ手を掴んだ

わたしは夏に生まれた
きっと夏に死ぬだろう
光の色彩が教えてくれる

 ....
いっちょまえに
子(娘)が親(母)に意見(もんく)をいう
いっちょまえに
子の方が稼ぎが多くなってきた――

一緒に道を歩いていたら
いきなり娘に腕を掴まれた
「なにするん?」
背後か ....
やはり、深い、苦しみは、救われず、気付かれず。

涼しいうちだけの華、肌が感じているその一時。後片付け、そこには誰もいないのさ。

いっそ簡単に、あなたの心を奪えてしまえれば、それとなく呟いた ....
冷蔵庫と壁のすき間に
カギを落として
拾おうとしたとき
溜まり溜まったホコリに
ゾッ・・と。

冷蔵庫のうらに
びっしりと居座るやつらを
イメージしてしまうけど
重いし
面倒くさか ....
 
朝顔や

しおれて告げる

夕餉かな



 
私の身体のなかに生えた棘が
別の身体を攻める。
けれど、隣り合わない色があるように
せめぎあう棘はない。
だから、時々、
鏡の前で呟くのだ。
私は美しいと。
汚れてヘドロで ....
聞こえないふりして逃げた質問がお腹の中で鎌振りまわす 本を出せる作家になるには
作家修業をするよりも
歌手、芸人、元犯罪者を
目指したほうがいいなんて

本を出せる詩人になるには
詩作鍛錬をするよりも
自主出版費用を稼げる職業を
目指した ....
海がもしも優しくするって約束してくれたら
あたしは沈没してもいい
船になる
労働者は金属でできている
炎のような金属でできている
青くまっすぐに静かに燃えている
いつまでも消えない炎の金属だ

労働者は工場で製品を作る
すると一つ一つの製品が
そのま ....
真夏の{ルビ陽炎=かげろう}揺れる
アスファルトの、先に
琥珀に輝く円い岩が
ひとつ、置かれている。

額の汗を拭って、歩く
旅人の姿は段々…近づき
数歩前で、立ち止まる。  ....
ちいさな夜想曲を想う
ドイツの作曲家でもなく誰かの

こころはとめどなく夢をさまよう
意味もなくいきているような
きもするのだが

いつでも永遠を信じて生きていようとおもう

体はく ....
何をして何をしないで生きられるサラダにプチトマトは入れない あの日の夏 ボクが手にした未来は輝きを増して

黒く まるで絶望の様に光り続ける


願う事で得られるモノ 虐げる事で得られるモノ 見つめる事で得られるモノ 触れる事で得られるモノ
戦 ....
霧が湧き 雲は下り
天と地の息吹が交わり合う
噛み合わされた大地 喃語の潤い

ぱせり ぶろっこり やまのみどり

熊や鹿が嗅ぐ土の匂いが知らしめる
地脈の辿り 遠く 深く 息みて

 ....
雨雲が宇宙を拭うと
夜は一層明るくなって
地上を照らす

俺には生憎
童話の様な
月や星まで届く手も
ブラシもないので
とりあえず
埃だらけの部屋の電球を磨く

少し明るくなった ....
溯れない川の流れに似た
時間に浸りながら
自分の座る椅子を捜し回っていた
私の片割れの具象化した腫瘍は
いつまで経っても不定形の
気味の悪い生物で
恐ろしい程脆い
その割りにはしぶとく
 ....
ふいに 風がカーテンをゆらし
とおいあの頃が 窓の外にある 気がした
みわたすかぎりの原っぱの向こう側には
そこなし沼に こわれかけの小舟が一双
沼を取り囲む山に続く なぞの けもの道 ....
夜の晴れ間
煙る光
径を曲がり
打ち寄せる白


壁と窓にしか居ぬ波が
角から角を潤してゆく
糸くずの廻転
ただ最初から崩れたかたまり


立ち止まる
また  ....
口がぱっくり開いていては 無様極まりない 故
嫉妬と憧憬を繰り返し腹式呼吸に整えてゆく 否
めない惚れ

火の打ち所のない情熱 つまらぬ炎の揺れ
非が天へ掻き消されて 冷静霊的にのみ或

 ....
沈んでる気持ち隠して星空を綺麗とか言う興味ないのに 私は誰もが知っていることを知らない。
私は誰もが知らないことを知っている。
誰にもみえるものが
私には見えない。
誰にもみえないものが
私には見える。
あなたは今、
笑 ....
たった一粒の雨垂れが
倒れかけた茎を脈動させるその隙に
あらゆる{ルビ旱魃=かんばつ}を凌駕してしまう
むせび泣きは慈雨となり山岳を揺り起し
靄を吐き出す葉脈が世界を真白に染める

穴の開 ....
オレ抜きで二次会をするつもりだなやけに激しい風が吹いてる 朝陽から刈り取って食卓に供えられた獅子の首
金色は瞬く間にとけて白い皿に蒼く翳りを残す

あるいは初めから造られなかったニケの頭部
永遠に像を持たない神聖 あらゆる問であり答え

あなたは ....
風をたくさん挟んで
送り出す
君への便り

いつまでも止まらない翼は
想い出を回し続け
空に漣を描いていく

今日あった小さなぶつかりは
すぐに修理できるから安心して欲しい

 ....
生あるかぎりです
だれしも遮れない旅をしているとおもうのです
たぶん滅びるのもちかいのかもしれません

ちょっとなにかを選択するのもめんどうくさいのですが
いつも可能性と不可能のコードの端を ....
願いが叶ったかどうか
わからないまま
一年が過ぎて
今年も七夕は雨だった

短冊を結んだ笹は
燃やされて
煙になる

煙になったあと
願いはどこへ行くのだろう

いくら目を凝ら ....
神様が作った骨の成り立ちを考えれば
猫背であることはとても自然な成り行きであるのだけど
猫背である自分をウインドウ越しにうっかり見てしまえば
あんまり素敵じゃなくて
ちょっとだけ無理をして背中 ....
言葉はなぜあなたにつたわるのだろう
あなたの脳内で維持されている
概念に呼応する音声あるいは文字列を

話し手と聞き手が相互にいれかわりながら
違和もさしてなく理解できる不思議

中国の ....
イナエさんのおすすめリスト(3780)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
消失の夏術- ただのみ ...自由詩17*15-7-20
【_いっちょまえに_】- 泡沫恋歌自由詩16*15-7-20
やはり、深い、苦しみは、救われず、気付かれず。- 陽向∮自由詩16*15-7-20
冷蔵庫のうら- もり自由詩3*15-7-20
朝顔- 殿上 童俳句5*15-7-19
- あおい満 ...自由詩515-7-19
聞こえないふりして逃げた質問がお腹の中で鎌振りまわす- 北大路京 ...短歌515-7-18
出版するには本物を目指してはいけない- イオン自由詩2*15-7-18
約束してくれたら- もっぷ自由詩11*15-7-18
労働者- 葉leaf自由詩215-7-17
夏の夢- 服部 剛自由詩815-7-16
電波時計- 梅昆布茶自由詩1515-7-16
何をして何をしないで生きられるサラダにプチトマトは入れない- 北大路京 ...短歌515-7-16
- 若桜自由詩315-7-15
巻き戻されることはない- ただのみ ...自由詩16*15-7-15
地上の星座- 茶釜自由詩215-7-14
長椅子- ……とあ ...自由詩10*15-7-14
おしえて_のすたる爺- るるりら自由詩15*15-7-14
降る日_斑明- 木立 悟自由詩315-7-13
心酔- 朝焼彩茜 ...自由詩16*15-7-13
沈んでる気持ち隠して星空を綺麗とか言う興味ないのに- 北大路京 ...短歌515-7-12
- あおい満 ...自由詩8+*15-7-12
◎芽生えるもの- 由木名緒 ...自由詩715-7-11
オレ抜きで二次会をするつもりだなやけに激しい風が吹いてる- 北大路京 ...短歌515-7-11
わたしが詩の中で掻き抱くあなたは- ただのみ ...自由詩18*15-7-11
風車- 乱太郎自由詩16*15-7-10
生あるかぎり- 梅昆布茶自由詩2015-7-8
短冊に書いた平和- そらの珊 ...自由詩17+15-7-8
猫背考- そらの珊 ...自由詩1915-7-4
言葉- 梅昆布茶自由詩2015-7-2

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