指で感じて
頭で捏ねくり回して
指で嘘をつく

唇で感じて
頭で探し切れず
唇で誤魔化す

背中で感じても
頭は留守で
背中は語れない

爪先で感じても  ....
太陽も月も誰とも抱き合えずそれぞれ孤独同じ空の上 虹色のセキレイが飛ぶのは
深夜だけと決まっている
この街は朝が早過ぎて
人々は象形文字を象るように雑踏を行き交い
必要があれば空を見上げる
雨垂れが首筋を打ったとか
紫外線予防にぬかりはな ....
   あれは空だろうか
   それとも海だろうか
   わたしが欲しかったのは
   あの青だったのだ
   体中の骨を関節を筋肉を
   すべてを伸ばし
   掴もうとす ....
     木々は裸に剥かれ冷たい風に
     枝先を震わせている
     白いベンチは錆ついて
     今はだれも座るものもない
     緑の葉が深呼吸を繰り返す
      ....
ライバルと手が重なったカルタ会小野小町の札奪われる  
火葬がいい

わたしを構成していた炭素原子はリサイクルされ

その二酸化炭素が空へ散布されるのだから



 
私達の目は形の無いものをどれだけ見つめることが出来るだろう。昨日の陽の光の形を、10年前の雨の滴る上空を、過ぎ去った記憶の思い出を。薄ぼんやりとした過去の欠片は、今日の一日をボロボロと噛み砕いている。 .... あの日瞳に映った空は
きっと君のどこかに仕舞い込まれ
ときおり顔をのぞかせ驟雨となって
だれかに降り注ぐのでしょう

こころと身体は不可分です
ホイットマンが僕のどこかに
宿っていて欲し ....
脚の細い象の背中で
ユラユラしている私の
広すぎる糊しろは
饐えた臭いを放っていた

何も企てない午後を
ユラユラ生き延びた私の
丸すぎる背中には
錆びた罪が生えていた

心地 ....
笑ってほしい
人がいるので
私は笑う

元気を出してほしい
人がいるので
私は元気を出す

私より淋しい
人がいるので
会いに行く

耳を傾けてくれるので
他愛ないおしゃべり ....
逢える日がたった1日あればいいバレンタインがそこまで来てる 光と冷気が青い燃料だった
破れた財布から千円札を出して
印鑑ケースとノートを買う
郵便局には月に一度往く
記憶喪失の犬みたいに
今も雪原から突き出している
枯れ果てた雑草を見ていた
夏の ....
愛する人の子どもを
この手に抱いてみたかった
だからぼくは
家族のCMが嫌い

冷たい水で、一人分の米を研いで
スイッチを入れよう
生きるために
銀色のコンパクトカーの中で
練炭を焚 ....
  物陰にひそんでいる、一頭の
  動きののろい獣をみつめるみたいに
  流れているのだろうか、ぼくにとって
  あの時間もこの時間もどの時間も?


  不揃いの靴たちの
   ....
焙じ茶を飲む、向かいの空席
ふいに 誰か の気配があり…

在りし日の老師は
日々 南無アッバ を唱和した

目には見えない 誰か とは
――もしかしたら、お釈迦様?
――もしかしたら ....
縁結び神社を梯子する娘バレンタインがそこまで来てる 脊髄の奥から、
おずおずと孔が湧いてくる。
孔は私の声になり、
私の体は大地へとひっぱられる。

手のひらに痺れを感じて、
見てみると黒い孔たちが、
もくもくと煙をたてて、
涌き出てく ....
泣くことは雨に任せた猫の恋 暗号を解けば答えがラブレター なんとなく
気配を感じて振り向くと
君は精一杯まん丸い目をして
じっとこちらを見つめていた

一番好きな映画の
一番良いシーンを横目で追いながら
僕は君の真っ直ぐな視線に負けて
し ....
    米を研ぐ
    それは繰り返される日々の儀式
    手のひらにあたる米粒はかたく
    米どうしがぶつかりあい
    じゃっじゃと音をたてあう
    このかたいひと粒ひと粒 ....
わたしは
粒で出来ている

粒は
かなしみも
ぜつぼうも
知らないまま
ただ
あたえられた時間を
あたえられるままに
はずんでいた

ときおり粒は
とどこおる
たとえば寒い ....
歩いて通勤していると、
毎朝すれ違う女の人がいた。

今の嫁。

そして今日もまた、
歩いて通勤していると、
毎朝すれ違う女の人がいる。

この人は、
誰の嫁になるのだろう ....
誰にも見えない皮膚に、
がりり、刻印を刻む。
刻む音すらも、
拙いが深いカーブを描いて、
誰にも見えない私の皮膚を
構築していく。
まるで彫刻のように、
私の胸に、
痛々しくも艶やかな ....
深雪晴昨日タメグチ今日敬語 昨年のチョコは9割母の作バレンタインがそこまで来てる ある時
私は気がついた

私は
鳥ではなかったと
羽ばたき方も
囀りかたも
思い出せない

確かに
飛んでいたはずなのに
しなやかな翼に風をはらんで
束の間の夕焼けに
淡く染 ....
単焦点のレンズをつけて
春を探しに出かける

低い雲が垂れ下がった街は
名前の無い色合いで
マフラーの内側の囁きは
聞き覚えの無い言語で

嫌なものは
ぼんやりとしか見えない
 ....
さて 生きようと思うのだ
遠く山並みは雪雲でかすみ 
いま街は晴れている
人通りの少ない週末の朝 
わたしは浅瀬の魚のよう
ぼんやりと光を纏い静止する
異国の歌が暫し寄り添い また 
去 ....
イナエさんのおすすめリスト(3780)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ポンコツ- nonya自由詩16*16-2-26
太陽も月も誰とも抱き合えずそれぞれ孤独同じ空の上- 北大路京 ...短歌316-2-26
◎セキレイの行方- 由木名緒 ...自由詩916-2-26
青になる- 石田とわ自由詩16*16-2-24
錆びたベンチ- 石田とわ自由詩13*16-2-22
ライバルと手が重なったカルタ会小野小町の札奪われる- 北大路京 ...短歌216-2-22
空へ- 殿上 童自由詩19*16-2-22
世界- 鷲田自由詩616-2-21
ミッション- 梅昆布茶自由詩2116-2-21
ユラユラ- nonya自由詩19*16-2-20
そういう人- Lucy自由詩23*16-2-19
逢える日がたった1日あればいいバレンタインがそこまで来てる- 北大路京 ...短歌216-2-19
前触れ- ただのみ ...自由詩15*16-2-17
プリオーガナイザー- 塚本一期自由詩4*16-2-17
さよならなんて云えないよ- 草野春心自由詩4*16-2-16
老師の祈り___- 服部 剛自由詩216-2-15
縁結び神社を梯子する娘バレンタインがそこまで来てる- 北大路京 ...短歌116-2-15
鼻の鏡- あおい満 ...自由詩716-2-15
泣くことは雨に任せた猫の恋- 北大路京 ...俳句216-2-14
暗号を解けば答えがラブレター- 北大路京 ...川柳416-2-12
君が教えてくれた- nonya自由詩23*16-2-12
研ぐおんな- 石田とわ自由詩15*16-2-11
わたしの粒々- そらの珊 ...自由詩2116-2-11
- 小川 葉自由詩3*16-2-9
- あおい満 ...自由詩13*16-2-8
深雪晴昨日タメグチ今日敬語- 北大路京 ...俳句216-2-8
昨年のチョコは9割母の作バレンタインがそこまで来てる- 北大路京 ...短歌116-2-8
冬のうた- Lucy自由詩13*16-2-7
単焦点- nonya自由詩18*16-2-7
生きようと思うのだ- ただのみ ...自由詩17*16-2-7

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