これは 泡なんですよ
基本的に 空気ですから

その中へ 飛び込むって事は パラシュートの浮き輪無しで飛行機から地面へ飛び降りる様な事だったとは気がつきませんでした

浮いて来ませんよ
上 ....
忘れてしまった時がゆっくりと蘇る

もう鋭い片鱗も無い 優しく語り合ってゆく

巡り会うそして 慰めあって生きようとする者たち

そう僕たちは回遊魚なんだ 自由を酸素として 常に泳ぎ続け ....
星からおちた小さな人が 走る
走れることが ただ 嬉しくて
他の子たちが小さな人を 追いかける
笑いながら走っているから 追いかけたくて

星だったころだって 走っていた
回れ ....
偉くなりたいのは
送り迎え
してもらえるからなんだよね
それ以外は
あんまり魅力ないなあ
金も女も
興味ないし
あったらあったで
面倒だしね
食いもんも
質より量だかんね
高級料 ....
 ほら、たべものがよかったのかなわたし、おいしくできてるからわたし、ほら、軟骨はつやつやとしてみずみずしく、膝はつやつやとして夜に半月映るし、ほら、かわいい服とかかわいい靴とか、化粧品たち、小物たち、 .... ゆらめいている
薔薇沿線のかたわらで
白い女の子たちの
折り目正しい
プリーツの

祈りの姿勢はいつも
夏うまれの呼吸をついばんで
ひまわりの瞳の高さまで
つん と
背のびする
 ....
こどもが
しょくばにやってきた

こんにちはといって
やってきた

このくつのひといますかと
しょくばのひとにきいた

おこさんきてるよと
しょくばのひとがいった

 ....
真夜中の潜水艦や土用入 君と棲んだアパートを壊す重機の名前がわからない 愛は心臓ではありません
ひと刺しくらいで死にません
悶え苦しみ血を流し
こと切れるまで幾日も
血が乾くまでに幾月も
断末魔のその姿
もとに戻るには幾年も


愛は蛙じゃありません
 ....
リビングのドアも
    ウインドゥも締め切って
空調で森閑となった
    四次元に息を殺している
(南海トラフの
      まどろみを切望して)
庭先のぺんぺん草よ
   お前も息 ....
【ロゼット風】


 両手両足は よく動く パペットマペットをつけたみたいに
 たんぽぽの根は 大地に動く
 たんぽぽの種は 空に動く
 いまは 雨で どこにもたどりつけないよう ....
眺めているだけで満たされていた
モノクロ写真が色づくように 雪解け水が流れるように
チョコレイトの甘さに依存していた
苦い失敗を忘れるように 白い制服が汚れるように

後ろ髪引かれる君にさよ ....
生まれた家よりも
外での暮らしが長くなると
前世のことのように思えてくる

たしかに今
それはあるんだけど
幻に見えてくる

今度のお盆は
最後の帰省になる

これで ....
   象

ふるさとの草原も夕日も君は知らない。君の母親も父親もふるさとを見たことが無いからその広大さも見事さも話に聞いたことすらない。そこに憧れることもなく、ただ与えられたスペースを歩き与えられ ....
誰でも救われる訳では無いけど。

でも救ってくれたあなたは、
あと少しで炎が消えそうに
揺らいでいます。

幼いわたしは坂に向かって開かれた窓から
あなたの名前を呼びました。
親があな ....
僕に良いことがなくても 君に良いことがあれば 今日は良い日 {引用=
夏の陽に 焼かれながら
後ろ手の 信玄袋をけつの下に
揺らし


女の背は 凛とし
黒紋付の羽織で、振り向く{ルビ面=おもて}が艶やかだった


名は、定
床上手の 女 ....
暑中お見舞い申し上げます――  

越後湯沢の詩友から届いた風の 
便りには自筆で風鈴の絵が描い
ており、葉書の真中の空白から 
ちり〜ん
と風に靡く紙の下から密やかな
鈴の音が、鼓膜の ....
残像に未練がある

正確な円い輪郭を、灰色に淀んだ空にくっきりと浮き上がらせる
午後の弛んだ日射しも少しばかり傾き始める
根深い霧がこの港町から抜けることはなく
ここでの昼とはほんの少し明るい夜のことを言 ....
とろんとろに
とけはじめてる
ゆでめんのような道端で
ひまわりの言語が
じりじりと焦がされてゆく

夏 ですね

いつかの遠浅に
置き忘れたままの
白い椅子に腰かけて
ちょっと  ....
どこかでたしかに会ったことある人に
挨拶してはみたものの
結局あれは誰だったのか
日が暮れるまで思い出せなかった


減るものじゃないけれど
宙に消えた「こんにちは」が
なんだか寂しい ....
陰口は聞き逃さない地獄耳良いことばかり聞けばいいのに 雨戸を閉めきった家が並ぶ
かんかん照りの通りを行く
夏の盛りの日中
打ち水のあとも乾いた道には
猫の一匹もいない
影ですら焼き付くよう
こんな時にどこからか
トロイメライが流れてきたら
 ....
山の入り口からただ一つの一軒家を過ごして笹の攻める狭い道をゆく
獣でさえ通いそうなこの道で行く末を想う

知り合いはいない ただ一人 風はやや強いがしのげるほどだ

もう末もない人間が何を想 ....
どの道も
少し進んだところでたち消える
草原の三叉路
生い茂る草は風の方角に
倒れては起き上がる波

恋慕い
探し求めたものを見失い
(つまり触れ得た事のないものの喪失のあげく)

 ....
パチンと弾けとんだ
洗濯バサミ
ひらいて、はさむ
どんなに風の強い日だって
あなたがいいというまで
ただもくもくと
しがみついてきた
のに

繰り返されてきた
しごく簡単な仕組みが ....
    風の入らぬ蒸し風呂部屋で
    汗を拭きつつもろこし齧る
    年に一度の逢瀬より
    うだる暑さに流されて
    来年こそはエアコンに
    冷たくされたい女の ....
ゴキブリを見たけど見たと言わず寝る
イナエさんのおすすめリスト(3780)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
滝壺のなかで愚痴を言う仙人- ぎへいじ自由詩10*13-7-21
赤い靴- 梅昆布茶自由詩713-7-21
星からおちた小さな人- るるりら自由詩17*13-7-20
偉くなりたい- 花形新次自由詩213-7-20
ショッピングモール- 片野晃司自由詩19*13-7-20
ゆらぎ/夏- 佐東自由詩10*13-7-20
- 小川 葉自由詩1213-7-20
真夜中の潜水艦や土用入- 北大路京 ...俳句113-7-19
君と棲んだアパートを壊す重機の名前がわからない- 北大路京 ...自由詩1013-7-19
ひとつの愛の死- ただのみ ...自由詩21*13-7-19
大地へ戻る旅- 信天翁自由詩213-7-19
【風】夏風オムニバス- るるりら自由詩14*13-7-19
アネモネ- 中原 那 ...自由詩313-7-18
- 小川 葉自由詩913-7-17
動物園(2)- Lucy自由詩19*13-7-17
姉弟(してい)- ……とあ ...自由詩19*13-7-17
僕に良いことがなくても_君に良いことがあれば_今日は良い日- 北大路京 ...自由詩1413-7-17
定・考- 月乃助自由詩8*13-7-16
風鈴の絵_- 服部 剛自由詩9*13-7-16
残像に未練がある- 北大路京 ...自由詩413-7-16
霧の町の断片- 飯沼ふる ...自由詩413-7-15
夏の伸びしろ- 佐東自由詩6*13-7-14
さるすべり- 八布自由詩613-7-14
陰口は聞き逃さない地獄耳良いことばかり聞けばいいのに- 北大路京 ...短歌413-7-14
トロイメライ- 春日線香自由詩713-7-14
峠を超える- 梅昆布茶自由詩1413-7-14
旅の終わり____渡らない鳥に- Lucy自由詩23*13-7-13
プラスチック哀歌- そらの珊 ...自由詩23*13-7-11
笹の葉うだる- 石田とわ自由詩17*13-7-8
ゴキブリを見たけど見たと言わず寝る- 北大路京 ...俳句513-7-8

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