風が変わったら彼に伝えて
セイレーンの歌を聴かせてあげるわ
一度聴いただけで夢中になるのよ
海が青く輝いたならそれが合図
やさしくしないであの頃の私は
恋に夢中になりすぎて何も見えなかっ ....
小さな靴の愛おしさを
ときおりこうして取り出してみる
小さな足はもう消えてしまったけれど
バーゲンセールは年々前倒しにやってくる
梅雨が明けてもいないうち
夏服には割引の赤いタグがつけら ....
おやすみ言えず電波途切れたまま
牛が草を食む音が 聞こえてくる
静かな午後の平和に 仔牛は乳房に寄り添う
サンエチエンヌの草原で 見渡している
あの日 旅する雲は東へ アルプスを越えて
熱に浮かされたような 隊列 ....
半年間
使ってきたダブルネームを
本日
解約いたしました
なんつか
どうにもならなかったんですよ
分裂して
そのまま
どうにかなっちゃいそうだったんで
ま
犯罪者にならなくてよ ....
生まれる
脳みそのどこか隅の方
誰も知らない場所が刹那光った
パチっと音をたてて
吐き出された最初の光は
暗く細い神経の道を
弱々しく進みはじめた
シナプスで一休みしたら
新しいニ ....
ツッコミを待ち続けて次の夜が来た
久々の晴れ間に浮かれていた午後
汗で膨潤した角質層が汗腺を塞ぎ
汗腺から出られなくなった汗は
俺の真皮の中で暴れている
汗よ
もがけ
閉じこめられた苦しみに
負けるんじゃ ....
朝は晴れ晴れと
色とりどりの花の中歩く
季節六月、紫陽花の花
朝は晴れ晴れと
君を見て花の中を歩く
季節六月、紫陽花の花
言葉を交わす余裕なく
六月晴れ渡る梅雨入り前
紫陽花の ....
しんしんと夜の降り積もる
時計の針をすすめているものは
いったいなんなのだろうか
森深く一角獣のみる夢が
遠く聴こえる気がする
こんな夜にふさわしい響き
一角獣が問う
あなたの角 ....
コンパス
―家でコンパスを使って円を描く練習をさせて下さい―
先生から届いたメール
さあ、早速コンパスを使ってみよう!
こうして物差しで半径の長さを測ったら
紙に針を刺 ....
涙が しょっぺー
砂糖をぶっかけても しょっぺー
わかっちゃいるんだけどなー なー
濡れそぼつ紫陽花を
傘の中から覗いたわたし
やがて
雨が上がれば
水滴さえも花にして
紫陽花は凛と
咲くのだろう
濡れることを厭うわたしは
濡れる役目を傘に負わせて
....
急ぎのメールが送信エラーを起こす
わたしは
片付けきれない部屋
足の踏み場もなく
散らかったまま
古い紙袋からは
見つかってはヤバいものたちが
虎視耽々こちらを窺う
ベッドの中には
初恋の人を模した
バラバラの詩体
....
今思えば、私は最初から躓いていた。
小学校一年生の算数の授業。
たす、ひく、たす、ひく。
簡単な問題でも両手を使う。
両手で足りなければ両足を使う。
えんぴつ ....
こんこんあんたはどこゆくおひと
日もくれ 野もかれ たびするおひと
げるげろ ふとっちょ ひきがえる
めそぽたみやあの 古池や
―――もっと もっとはげしく
おんおんあんたはなぜな ....
ようやく
二本足で歩きはじめた我が子が
草はらで不意にしゃがみこみ
石ころや小枝を見つめている
あるいは
石ころや小枝のほうから
見つめてきたのだろうか
何かに染まりすぎ ....
ああ
そうです
そのとおりです
私の思う世界では
なかったのです
世界はわがままで残酷
チャンスはあったはずなのに
だから
もっと強い気持ちで
がむしゃらに向かうのです
みんな笑い ....
夜爪を親に見せつけながら切る口笛も吹く食べてすぐ寝る
見知らぬ言葉が料理してほしそうにこっち見ている
強過ぎる日ざしが
真上から
直接脳に突き刺さる
そよ風が
熱風に変わり
日傘を裏返しにしようと
襲ってくる
バッグからハンカチを取り出して
涙をぬぐう
何度立ち止まって
ハンカ ....
友だちは百人できなかったけど大事な人に会えた学校
動かない車の税を納めにいく
幼児虐待(育児放棄)のニュースを見て7歳の息子が怒った
「なんでご飯食わせねえんだよっ!」と言ってテーブルをダンッと叩いた
顔は少し震えていて下を向いていた
俺はびびった
わお、そういう感性も ....
掴みそこなった言葉の端っこを追いかけて
キーボードを滑る指の滑稽な動き
生まれたばかりの赤ん坊を
どう扱っていいのかわからずに
空中にひらひらとさせているのに似ている
あるいは未来を見つける ....
夏至が過ぎた、と思うと
こころが細る
なにも
急激に夜が押し寄せるわけではないし
夏本番を迎えてさえいないのに
こころは焦る
やりたいことと
やらねばならぬことと
両方 ....
句にならぬ言葉抱えて起きている
縄で撲殺
ピーマンだった朝
ごぼうと言われた昨日の昼
もやしっ子と中学時代揶揄され
これまで
土の匂いが抜けたことは一度もない
ハウスに移り住んだのは妹と義理の弟
僕は小さな畑の端っこで
売り ....
イナエさんのおすすめリスト
(3780)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
セイレーンの歌
-
未有花
自由詩
17*
14-7-3
バーゲンセール
-
そらの珊 ...
自由詩
20
14-7-3
おやすみ言えず電波途切れたまま
-
北大路京 ...
自由詩
5
14-7-2
Atom_Heart_Mother
-
藤原絵理 ...
自由詩
7*
14-7-1
ダブルネーム
-
umineko
自由詩
8*
14-7-1
生まれる
-
itukamitanij ...
自由詩
1*
14-7-1
ツッコミを待ち続けて次の夜が来た
-
北大路京 ...
自由詩
2
14-6-30
汗よ_この地球の大気に飛び出せ
-
ichirou
自由詩
15*
14-6-30
五年前の紫陽花の花は
-
……とあ ...
自由詩
16*
14-6-30
しんしんと夜
-
梅昆布茶
自由詩
18
14-6-30
コンパス
-
夏美かを ...
自由詩
37*
14-6-30
しょっぺー
-
殿上 童
自由詩
21*
14-6-30
紫陽花
-
千波 一 ...
自由詩
11
14-6-29
急ぎのメールが送信エラーを起こす
-
北大路京 ...
自由詩
4
14-6-29
ひとつの殻の中で崩壊して往く
-
ただのみ ...
自由詩
23+*
14-6-29
数学的思考能力の欠如
-
時子
自由詩
23+*
14-6-29
てまりうた
-
乾 加津 ...
自由詩
11+*
14-6-28
接続
-
千波 一 ...
自由詩
9
14-6-28
自分たちのサッカーができなかった
-
umineko
自由詩
7+*
14-6-28
夜爪を親に見せつけながら切る口笛も吹く食べてすぐ寝る
-
北大路京 ...
短歌
2
14-6-27
見知らぬ言葉が料理してほしそうにこっち見ている
-
北大路京 ...
自由詩
7
14-6-27
熱風の街
-
Lucy
自由詩
21*
14-6-27
友だちは百人できなかったけど大事な人に会えた学校
-
北大路京 ...
短歌
4
14-6-26
動かない車の税を納めにいく
-
北大路京 ...
自由詩
7*
14-6-26
プラスチックやガラスの破片
-
馬野ミキ
自由詩
7
14-6-26
そのあとがある
-
クローバ ...
自由詩
3*
14-6-25
あまりにも夏
-
千波 一 ...
自由詩
5
14-6-25
句にならぬ言葉抱えて起きている
-
北大路京 ...
自由詩
5
14-6-25
縄で撲殺
-
北大路京 ...
自由詩
2
14-6-25
野菜生活
-
乱太郎
自由詩
23*
14-6-25
1
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