わたしたち、ちいさな山のちいさなおうちで、朝食のお皿を並べて二枚、三枚、並べているうちに足りなくなって、並べても並べても足りなくなって、テーブル継ぎ足しても足りなくて壁つきやぶって外に伸ばして、それで .... 痰に執着が絡んで上手く吐き出せない

過去に想いを馳せて 石橋を叩いて 渡らない

 どの様な姿が陽に当たって影は無念だったのか
 それとも地平線まで心は太平であったのか
 おぼろげな足取 ....
 
 
雨が降ってきた
それに加えて午後からは
槍まで降ってきた

雨が降ろうが
槍が降ろうが
必ず行くよ
と言っていた友人は
終に来ることはなかった

窓を開けると
代わり ....
写真になった父が 昔よりよく喋るようになった
弘法大師ゆかりの寺で ボロボロのジャンバーに
白髪を風に舞わせながら 少し笑ってピースなんかして
誰もいなくなる家を前に大丈夫、だというふうに ....
――風よ 

木の葉をさざめかせ
やさしく掻き乱し

花房にそっと触れ
散り際へと誘う

子猫の背を撫でるよう
湖の面を煌めき立たせ 

風 おお風よ!

おまえが気まぐれに ....
ぶらんこの夕べはいつもさみしくて百を数えておしまいとする

日陰にはどくだみの花みっしりとわたしは毒を愛しています

砂山に取り残されたスコップは誰かの置いた傘の中にて

夏になるほんの少 ....
人のいないオフィスで
ただ一人沢山の暗号を受け取っている
私は組織からはぐれたかのように一人働いているが
その実は組織をつなぐ要となるために
組織により深く入り込んで一人になったの ....
ラスボスを倒して7日経つけれどやけに激しい風が吹いてる 四方に充満した水の粒子が
わたしの髪の毛を
ちぢれさせてゆく
梅雨に不機嫌になるのは
そんな他愛のない理由だった

透明な傘を持ち
すれ違う人が
生真面目な歩幅で
人を殺す理由
人 ....
私たち親子の手を見比べると

娘の手は白くて 細くて
張りがあって美しい
私の手は皮膚が薄くなって
血管が浮いて見える

やはり手には年齢がでるね

真面目なだけが取り柄で
洒落っ ....
元カレのTシャツで牛乳拭いている クーポン使ったせいかポテト冷めている  
砂漠の真ん中で
洗濯機が回っている
インド綿のシャツを着た官吏が
時々中を覗きにやって来る
 
飛行機が上空を通過する
やり場のないコウモリ傘や
目新しい嘘を乗せて
 
真夏日 ....
目線の先に、踏み台は置かれ
ゆっくりと腰を沈めて
砂に指先を、ふれる。

――僕は、何処まで翔べるだろう?

自らの心音に、少し震えながら
あの笛の鳴り響く時を、待つ。

前方に、顔 ....
踏まれた影は
足裏を剥がれ
午後の陽なたに取り残された

じりじり
地面に焼きついて

暗室に水を滴らせ
白く感光する
幼年の記憶

影を踏んだ子は
逃げていく

どこまで ....

良い夢を見ようと
集中していたら眠れなくなった



仕方がないので
起きようとしたが
眼が裏返っていて
何も世間が見えない

暗転した中、手探りで
部屋の灯りのスィッチを ....
 
傘もかわかない間に

また 雨がふる

あなたの瞳に 雨がふる




 
水の流るる音を聴きながら
目を閉じると
深い山奥へと魂が運ばれる
まだ誰も見た事がない
苔に覆われた岩々が
小さな水滴を生み出す

どんな物語もかなわない
始まりの世界
これから何が ....
たとえばある種の硝子を隔てて
見つめても そこには世の冷たい写しと
見飽きた己の顏しか見いだせないのだが
硝子の向こう 不可知な領域からは
こちらの姿が逐一観察できるように

ひと筋の時の ....
職業は会社員
仕事は数字を殺すこと
会社に入るまで知らなかった
仕事は数字を作ることだと思っていた
ところがそれは間違いで
一年の始まりにはすでに数字が
月の始まりにもやっぱり数字が
山 ....
裏切りは
地の果てへといずれ続く
人のいない棺
花々でいっぱいだけれど
人間が不在である
次々とメロディーを殺戮していく
華やかな波動

私は人を裏切ったことが
愛する人 ....
わたしは海の月
波間を漂うお月様の影です

仲間があなた達を刺すこともありますが
JAWSほどの脅威でもないので許してやってください

ときどきあなたがたの住む都市という
人工世界を ....
言葉のたりない夕ぐれは

悲しみばかりが増すようで

いのりが言葉にのらないんだ

あたらしい朝でも来れば

疲れはとれて涙はかわいて

たぶん大切なこと思い出すよ


駐輪 ....
絵日記に行ってない海描いてるやけに激しい風が吹いてる いっとき
誰かをおもい
泣いたとしても
朝が来れば
人は顔を洗い
食事をし
読みかけの本の頁を開く
晴れていれば
陽を浴びに出かけ
つばめが巣立てば
ほほえむでしょう
四葉のクロ ....
配達中にラジオで聴いた
でんでんむしを歌うあいだしょうこ

WIINKのあの娘だとおもった

つのだせやりだせあたまだせ
でんでんむしが言うには

そんなのわかってる
あんたこそ元気 ....
くちびるから悲しみのエコーもう二度とさよならなんて言いたくないのに

金色の雨になって会いに来て閉じ込められた私はダナエ

ひとしずく君の涙がこぼれたら小瓶に入れて取って置きたい

聴こえ ....
藤は支えが欲しかった
己が生きて行くための

桜は藤を必要としなかった
だが支える力は持っていた

今では一本の木のように
鬱蒼と密にからみ合うが

異なる性を持つもの同士
時を違 ....
水より安い酒を友としている くたびれた我が身に
赤い旗がいくつも立つ
宣告は容赦なくて不要物に
なる日もとおくはない

息子達のために生きているつもりでも
やつらからはなんの音信もなくて

CSN&Y
ぼくたち ....
イナエさんのおすすめリスト(3746)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
黒い山- 片野晃司自由詩11*15-6-11
右腕と左腕の狭間に- 朝焼彩茜 ...自由詩12*15-6-11
約束- たもつ自由詩2015-6-10
写真- 為平 澪自由詩715-6-10
風と共に念ず- ただのみ ...自由詩14*15-6-10
公園だより- そらの珊 ...短歌13*15-6-10
人のいないオフィス- 葉leaf自由詩315-6-10
ラスボスを倒して7日経つけれどやけに激しい風が吹いてる- 北大路京 ...短歌515-6-10
パーマネント_ラビリンス- そらの珊 ...自由詩12*15-6-9
【_娘の手_私の手_】- 泡沫恋歌自由詩19*15-6-9
元カレのTシャツで牛乳拭いている- 北大路京 ...自由詩1115-6-9
クーポン使ったせいかポテト冷めている- 北大路京 ...自由詩615-6-9
真夏日- たもつ自由詩1315-6-8
笛の音- 服部 剛自由詩315-6-8
影踏み鬼- Lucy自由詩13*15-6-8
- ……とあ ...自由詩6*15-6-8
雨模様- 殿上 童自由詩14*15-6-8
流るる水- 猫の耳自由詩315-6-7
長くも短くもなく終わりも始まりもまた- ただのみ ...自由詩18*15-6-7
殺し屋のパラドックス- ただのみ ...自由詩14*15-6-6
裏切り- 葉leaf自由詩315-6-6
海月通信- 梅昆布茶自由詩1615-6-5
大切なこと- 吉岡ペペ ...自由詩815-6-5
絵日記に行ってない海描いてるやけに激しい風が吹いてる- 北大路京 ...短歌515-6-4
天を見つめるということ- そらの珊 ...自由詩22*15-6-3
でんでんむし- 梅昆布茶自由詩1115-6-3
悲しみの季節- 未有花短歌11*15-6-3
藤と桜- ただのみ ...自由詩16+*15-6-2
水より安い酒を友としている- 北大路京 ...自由詩715-6-2
息子へ- 梅昆布茶自由詩1215-6-1

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