たとえ
風化した夢の流砂に足を捕られ
概念の骸に
躓いても
滴る汗や粘る唾液
ではなく
目尻に薄く滲む涙に
遠く虹を映し
地の底に匿された
泉を探し
彷徨う一頭の駱駝が
貴方であ ....
三年前の揺れに閉じ込められた我々は
今こちら側の歪んだ空間からあちら側を眺めている。

閉じ込められたものは善意
解き放たれたものは相手の知れない戦意と
得体の知れない悪意

鏡や水たま ....
もう一度
巡り会えると思っていた
例えば
白い窓枠の廃校舎
花壇
の隅に埋めた
解剖のフナ
誰かが拾ってきた小鳥
教室で飼っていた金魚
アコーディオンを弾いていた先生
転校していっ ....
背中から滲み出ていった
粘性をなくしさらさらたあいなく
細胞膜を圧し拡げ
やがて満ちてくる
潮の匂いを
含む泥水

糸は震えず
笛は鳴かない
風が吹くたび
飛ぶ 砂の荒らさ
腰か ....
真夜中に珈琲がきれる
煙草なら予測できるのに
インスタントの残りをよく忘れてしまう
一袋くらいパックがあるだろうと彼方此方を探しまわる
引き出しや鞄の中を探す
語れないひとときが ....
今日からぼくなしで
生きてごらん。
あなたはわたしを川に放流した
わたしは嵐に遇いながら
必死に波にのったわ
満月の夜は切なくて ....
手を振り返さなければ乗れた終電 憎しみを忘れるな
献身的に仕えれば仕えるほど
鬼はわたしを罵り唾を吐きかけた
黙々と庭で草むしりをする人間どもは何故か笑顔で楽しそうだ
※尤も人間たちは舌を抜かれていた
不思議な光景に映 ....
わたしはピアノなのだろうか
誰かが
わたしの蓋が開けたら 喜ぶだろう日に
開け放たれたの

なのに あなたったら こころが ふらっとにのっちゃって
わたしをメゾピアノにもさせないで
わた ....
小さな
一人暮らし用の冷蔵庫
霜だらけの冷凍室の内部は
どんどん狭くなる
なのに
霜取りスイッチもない
しかたない
それでは
冷蔵庫と冷凍室を空にして
霜取り
 ....
画家がキャンバスに向かい、あらゆる影を創り出す時、
私は白昼の都会で私の影を創造した。
人並みを避けながら、あらゆる方角へ歩みを進め、
変幻自在に形を変える自分の影を創造した。

発見と ....
振り返れば後ろに誰もいない森の小径を私は往く。
森の中はあらゆるところから何かの声がする。
私を狙う声、無関心な声、官能的な声、はては幻聴。
道案内人はとうに消えてしまった。

自らの思 ....
春になったら
冬は死んじゃうのって
おまえがあんまり悲しそうだから
ひとつ、翼をあげよう
冬とおんなじに
翼をあげよう

どこへでも渡っておいで
時が満ちるまで
空がめぐるま ....
裏声のまま面接を終えた  干しかけた洗濯物
 風の一吹きに掬い上げられ
 みんな地べたに、落ちちゃった

 シャツにトランクス、靴下にパジャマ
 着古した心から、思い出の沁みを洗い落として
 まっさらに漂白したっ ....
七色に輝く水しぶきを浴びて
キャッキャと走り回るあなたを
私だけのファインダーに
永遠に閉じ込めておきたくて
夢中でシャッターを押したのに
あなたのぶれた指先や
揺れるスカートのレースしか ....
ひとつの約束と
約束が、
重なりあって
運命を生む。
人はただ、
その儚い糸を信じて
結ばれる。  ....
見えないものを見 聞いたことのない歌をうたう
聞いたことのない声を出し 人と関わりたがる

私の目は 饒舌に喋り続け
下半身の纏った嘘を 脱がせようとする

私に口はないが 手はい ....
真っ白なノートの最初のページに
下ろし立ての鉛筆の先を押しつける
一文字も書けなかったとしても
はじまる はじまるよ
べっこう飴をなめながら
濃いめのコーヒーを口に含む
砂糖を切らしたわけ ....
ほどよく素っ気ない風が
袖をめくり上げたシャツを
透過していく

さらさらと粉っぽい光が
釣鐘堂の屋根を滑り
落下していく

手桶と柄杓と
線香と花と
いくばくかの懐かしさをぶ ....
指きりげんまん人間未満 大正生まれだった祖父が
復員してきた時 涙を流した
巻き鍵をお守りに持って 出征した
古い柱時計 曾祖母も大叔母も涙を流した


父は物持ちが良く
ガラスが黄ばんだ腕時計を
引き出 ....
真昼の空気越しに見る空は青くて
目には見えない風がひんやりして気持ちいい

空気が透明でよかった

なんてね

でも

さっき君の声が僕を呼んでいるとき
君の声は透明で何も見えなか ....
埃っぽい一日が暮れかける
ゆくあてもない想いが影といっしょに夕闇に溶けて行く

ちっぽけな哀しみを手のひらで転がして
ため息にも似たつぶやきを繰り返す

幼い頃母に背を押されるようにして嫌 ....
僕が大真面目に詩を語るとき
きみは鼻で笑うかも知れない
確かに僕は馬を引き連れてオドケル
鎖につないだ烏帽子の猿たちを宙に回す
アンクルなつま先
底の抜けたブーツ
しかし考え ....
言いたいけれど
言えないことが
愛想笑いの隙間から
こぼれ落ちてしまう

正義か悪か
それだけでは
答えを出せないことが
この世界には
多すぎる

言いたいことはつまり
あなた ....
わかっているのだ
燃えるゴミは火・木曜日
かんとビンは水曜日
古布と資源ゴミは土曜日
でも、間違えたのだ
自治会の方がやってきた
ゴミを突き返し、怒るのだ
間違えた、やってしまった
そ ....
正論を吐く人のカツラずれている 大きな者に抗うに
更に大きい必要は無い

小さき者であれと言われる
数の理論であります

数の行う暴力は
日本人を滅亡寸前まで追い込んだ

嫌いな思想です
暴力と自乗される数の容認 ....
君は
覚えたての「こんにちは」を
わたしがこぐ自転車の前に付けた補助椅子から
道行く人はもちろん
畑仕事をしている人にも
隔てなく投げかける

たいていの人は
一瞬驚いたような顔をする ....
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