僕の靴墨に汚れた手を握らない
横顔ばかり見せて正面の微笑みを見せない



この齟齬は、僕の気持ちは
一方通行の迷路へ向かう
走り続けるジープを追いかける子供
チョコレートを欲しがり ....
誰からもお祝いのない誕生日また新しい春が来ました パンが食べたい


結婚して子供をもうけたが
三十過ぎに発覚した病が原因で離婚
その後は親もとで闘病生活の女性を担当している
駅前のマクドナルドで聞いた
きみの近況

脳下垂体の異常 ....
物質の贈り物 物に罪はない



センスの悪さを隠せない包装の隙間

から

得体の心得ない損得もしない



もみあげくらいの重さの不愉快さが耳にかかる

 気持ちだ ....
こんな天気だから
こんな天気なのに

わたしの心は濁りくすみ荒み

この雨で心のすべて
洗い流してくれたらいいのにと

おーい、わたしはここにいるよと

誰かの叫ぶ声が聞こえる
箸でつまんで
ポトリ ポトリ
やわらかな壺へ
金色の毒虫入れ合うの
互いに舌を絡め
{ルビ騙=かた}ることば
海が見たい騒がしく
鳥が声が
眼裏掻っ切って
わたしたち手探りのままでい ....
ひきだしがタイムマシンになってないまた新しい春が来ました 電車の窓ガラスに映る
何か忘れ物をしたような顔は
別の世界にいる自分を夢見ている
手に入れたものと失ったものを 秤に載せて


手の中にあった 虹色の玉は
守ろうと握り締めた瞬間に  ....
父と過ごす最後の時まで
離れまいと決めた早朝。

冷えきった畳部屋であぐらをかき
ゆっくりと茶をすする父がいると
何気なく思う。

眠ったままの父をみつめ
正座を崩してそこに座れば
 ....
いつまでも子どもじゃいられないんだねカエルのしっぽじっと見ている 雨が降りしきる校庭に
水溜りがいくつもできて
近くのものとくっついて

 足には跳ねた泥がぽつぽつと

土から染み出した水溜りも嵩を増して
校庭が埋まっていく

 靴にも染み込んだ雨 ....
あら、あなたも?
実は私もなのよ
事務員の女性と
思いがけず話が弾んだのだ
深海魚を
飼っているという
全く気付かなかった
日ごろ仕事のやり取りをしていると
明朗快活で、そんな様子を感 ....
足の裏をみたら無愛想だった
私自身あまり話しかけたこともない
思ったより冷たいやつだとおもった
彼もまた

固くて冷たい彼に触れるうち
いろんなものを踏みつけてきた昨日をおもった

ど ....
 
赤い糸

ほっとくとだんだん透きとおって見えんようになります

そやからときどき紅を差します



 
ながれる息はチューブを駆け巡る

空が季節の階下を滑り墜ちる度に

遠く、
、近く、
と、眼窩をさまよう信号の波

放物線と消えた夜の足音

ひそやかな星の輝き

死なせて ....
治療しなければ半年です

そう告げられました


でも私は治療をします

そして半年以上生きます


生きます
つるーっと
玄関から入ってきた
ひとつのボール

丸いな
手にとるわたし
明日は晴れるのかな
お母さん

きっと晴れね
これ水色だもの
受けとるお母さん
夕ご飯は何 ....
サワサワとゆったり
流れる河のほとり
私は目を閉じ姿勢を正して
瞑想を試みる
私の心臓はトクトクとリズムを刻む

トクトク
上流から聞こえて来た小さな音
近付くにつれ音は大きくなり
 ....
背泳ぎでプールサイドに頭ゴンまた新しい春が来ました ドヤと言う言葉を
君はご存知だろうか

横浜と言う
首都の隣の
港町

もうドヤドヤと
酒場を賑やかする
声は無い

季節労働者は
簡易宿で
死ぬを待つ

南区役所に行け ....
父を失った悲しみが癒えるとき
棚の奥にしまったままの写真は
寝室であった部屋の鏡台に置かれる。

新しい写真立て
マーブルチョコレートとゼリービンズ。
それらは決して開かれないまま
誰か ....
 先生、私たちの昼間が消えていきます。
カレンダーに休日がひとつ、足りないのです。
青と赤の隙間に、数字のいち、が。
時計は、今、だけを、さしたがる、から、痛い。
数字が昨日と明日を覚え ....
発する柔らかな音のかたちが
まだ定まらないころ
神経衰弱でトランプを捲るように
何度も見て触れて味わって
モノとなまえが一致して行く
意味を纏うのはまだ先のこと
ちいさな器は無限に広く深く ....
突然ブガチャガ窓の外
ブガチャガ悪い缶蹴りが
ブガチャガドリブル人を避け
ゴールに向かって一直線

どんなに悲しいブガチャガに
どんなに苦しいブガチャガに

今日は繕い(つくろい)知ら ....
今日の雄物川河口は、
ふだん海ではないところも海になっていて、
早々に退散してきました。

海はとても情熱的な生き物だ。

昨日は愛していると言っていたのに、
今日は殺してやると言っている。
騙されてあげる磁石がトリックね君がNならSを演じる 拝啓、冷蔵庫様

長い間ご苦労さま
十六年間、寝食を共にした
おまえが逝ってしまい
わたしはとても寂しいよ

突然のお別れだった
何だか、冷えが悪いと思っていたら
冷凍食品が自然解凍 ....
{ルビ処女=おとめ}はその森に入ってはならない
森に入ればきっと出会ってしまうだろう

そして血よりも紅いその薔薇を手折ってはいけない
薔薇を手折ればきっと恋に落ちてしまうだろう

それは ....
真昼のビルディング!
光があかるく暴くすべてのものを熱として放射し
時刻がリズミカルに告げる難問をその構成で反駁し
太陽の地上への君臨をその巨きさの中に摂り込み
青空が拡散していく ....
誰とも喋りたくないとき

メールは便利だ

日々を繕うことが出来るから

喋ってしまって

交感神経優位にならないですむから

活動・緊張・ストレスこそが

生きてる証拠みたい ....
イナエさんのおすすめリスト(3746)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ギブミーチョコレート- 這 いず ...自由詩6*15-5-14
誰からもお祝いのない誕生日また新しい春が来ました- 北大路京 ...短歌215-5-14
食べる_二編- 乾 加津 ...自由詩22*15-5-14
モノ贈り主- 朝焼彩茜 ...自由詩8*15-5-13
- じまさん自由詩215-5-13
君みみなれぬ口づけを- ただのみ ...自由詩15*15-5-12
ひきだしがタイムマシンになってないまた新しい春が来ました- 北大路京 ...短歌715-5-12
かえり道- 藤原絵理 ...自由詩915-5-12
日常の景色。- 梓ゆい自由詩515-5-12
いつまでも子どもじゃいられないんだねカエルのしっぽじっと見て ...- 北大路京 ...短歌4+15-5-11
砂に消えた街- はて自由詩115-5-11
西荻窪深海譚- やまうち ...自由詩315-5-11
足の裏側- 朧月自由詩615-5-11
- 殿上 童自由詩20*15-5-11
使徒- アラガイ ...自由詩10*15-5-10
余命の告知- 小川麻由 ...自由詩11*15-5-10
段差のない家- かんな自由詩11*15-5-10
心臓の音- 小川麻由 ...自由詩5*15-5-10
背泳ぎでプールサイドに頭ゴンまた新しい春が来ました- 北大路京 ...短歌415-5-9
寿- ドクダミ ...自由詩4*15-5-9
区切り。- 梓ゆい自由詩415-5-9
花________陸が海に消えるまで。- 為平 澪自由詩15*15-5-8
愚愛の詩- ただのみ ...自由詩16*15-5-8
ぶがじゃが- ……とあ ...自由詩5*15-5-8
- 小川 葉携帯写真+ ...715-5-7
騙されてあげる磁石がトリックね君がNならSを演じる- 北大路京 ...短歌415-5-7
【_拝啓、冷蔵庫様_】- 泡沫恋歌自由詩20+*15-5-7
妖精の森- 未有花自由詩11*15-5-7
真昼のビルディング- 葉leaf自由詩315-5-6
世直しが好きだから- 吉岡ペペ ...自由詩415-5-5

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