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眼球の底の竜宮城
そこで正座している僕の絶望
ビタミン不足です
深海魚の悲しみが甲骨文字となり宙を舞う
どしゃ降り
点滅する信号機
その中心に渦巻く欲望を超えて
渦巻銀河
結晶する恥骨 ....
我が偏頭痛は
シリウスへと羽ばたいて
ディラックの海が
泡立っている
くるぶしは水晶で
水と夜との境目を
滑ってゆく詩人の姿
ヒルベルト空間の果てに
夢を見る
ペン先に積もる黒い雪
世界は四角い
丸くない
背中の違和感
なんて静かな夜だろう
夏の夜の静けさのなかには震える孤独な生き物がいる
そいつは虚無と星の光の混合物だ
いつまでもいつまでも震 ....
長く伸びる夜の頬骨は
固形石鹸の白い音を立てては消えてゆく
明滅する宇宙信号機
風は時間の化石
地平線の向こうで朝が撲殺された
今夜何かが変わるだろう
街路樹に縫い付けられた
君の叫びが
空に
ゆっくりと沈殿していく
天気予報は午後から雨